音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

Synchronicity 24、規模拡大で大成功、だと思う

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この週末は毎年恒例の都市型フェス、Synchronicityであった。

 

私にとっては日本のオルタナ見本市みたいなもので、毎年そのラインナップも素晴らしく、また新しいアーティストを知るきっかけとしてもありがたいイベントだ。

 

おそらく日本一、場合によっては世界一インストバンドが集まるフェスでもあるかも知れず、そんなイベントは他にない。

 

今年も恒例のメンツは揃えつつ、大御所から若手までバランス良くラインナップされており、2日間共に行くことに。

 

公式アプリもリリースされており、マイタイムテーブルを組むのも面白い。

 

例年であればO-Eastをメイン会場とし、周辺のライブハウスでの開催だったが、今年は規模を拡大してwww界隈の会場もジョイン。

 

そのため出演アーティストも増えて、イベントとしての規模も拡大した格好だ。

 

普通に買い物やれ観光やらでごった返す渋谷の街を使ったまさに都市型イベント。

 

ただ、別に会場ごとにチケットで区切るなどしているわけでもないので時間帯によっては完全に入場規制になるだろうなと思いつつ。

 

またエリアが大きく二分されている格好なので、両方を跨ぐ場合移動の手間がどうしてもかかるが、まあフジロックとかに比べれば大したことないか。

 

そして何よりチケット交換。

 

今年は場所も変わったのだが街中に長蛇の列、運営もボランティアスタッフ多数だったので動線作りがうまくできておらず待機列が道を塞ぐ格好に。

 

交番付近にも伸びていだためお巡りさんに怒られる場面も。

 

この辺りは来年以降の課題ですね。

 

 

1日目、元気いっぱいに走り回る

さて、そんなわけで1日目である。

 

事前に組んだマイタイテに従ってまずはtoeを観にeastへ。

 

同時間帯では圧倒気的な人気とイベントでもお馴染みなバンドだ。

 

入れるかしらと訝ったがなんとか入場、その後程なくして入場規制がかかったらしい。

 

ライブは"Goodbye"からスタート、いきなり盛り上がる。

 

今日は全体にメロウ系の曲が多かったし、セットリストとしては正直目新しさはない定番な感じだった。

 

でも最高なんですよね、これが。

 

演奏技術それ自体がそもそも高いバンドだけど、それに加えてとにかく演奏全てがエモい。

 

表情から何から音に全てを乗っけてくるかのようなライブは、そりゃいいに決まってるよな。

 

曲によってギターが光るものもあればベースが光る曲もあるし、ドラムが歌う曲もあって、そういうのを考えながらきいているのも楽しい。

 

歌物の方が言葉で表現されている分わかりやすさはあるんだけど、それがないからこそ一音一音により耳を傾けたくなるのがインストの良さだ。

 

とか言いながら明確に言語化できないところはあるんだけど、でもフィーリングみたいなものは感じながらきいているのですね。

 

このギターのきらきら感いいな、なんか染み入る泣きのギターや。

 

ここではベースがすごいメロディアスな感じだな、ドラムが絶妙なニュアンスを奏でて歌ってる、などと。

 

そうして聴いていたらあっという間に終わってしまった。

 

ラスト前に柏倉さんが大暴れ、ドラムスティックを叩きつける暴挙に。

 

この人はパフォーマンス込みで最高だ。

全体的に言って、最高だった。

 

 

続くお目当てのElephant GymもEastだったので、客が捌けるのを待って柵付近を確保。

 

サイドステージのライブを見ながら過ごしたのだが、この時にやっていたEyrieというバンドもインストで、ドラム、キーボード✖️2というMouse On The Keysスタイルのバンド。

 

音楽的にはmotk的なものからSawagiのような曲もあるし、実に多様。

 

キーボードは一台を2人で蓮引きていうんですかね、そういうのもやっており見た目にも面白い。

 

かなりアグレッジブな曲もあり、今日の発見の一つだ。

 

今年メジャーデビューが決まっているということなので、また音源も聴いてみよう。

 

準備しながらElephant GymのKTが楽しそうに聴いては拍手を送っていた。

 

 

そして次はElephant Gymだ。

 

少しセッティングに手こずっていたようで、その間に観客から飛ぶ謎の声に時たまKTが反応していたが、相変わらず愛想は良さげで実は突き放し系のドライコミュを炸裂させていた。

 

面白いけど。

 

今年の1月の単独でも観ているけど、やはり彼らは良いですね。

 

セットリストは単独の時の短縮版といった感じで、ciphildspotやtendreとコラボした曲ではメンバーが歌ったのだが、ともあれ代表的な曲は網羅。

 

"遊戯"も2曲目にやったが、やっぱこの曲のエグいくらい細かく刻むベースと相反するような柔らかいギターの対比も気持ちいい。

 

ドラムも比較的シンプルなので、テクニカルながらさらりと聴ける。

この日もセンターに構えるベースのKTは頭を振りながらエモいプレイをかますのだけど、そのせいでつけていた髪飾りが早々に取れてしまう。

 

曲中に明らかに気になるところに垂れ下がってきたので、それを吹っ飛ばさんばかりに頭を振っているようにも見えたな。

 

また、ギターは実のお兄ちゃんなのだが、途中KTが跪くように向かい合いながら引く場面もあり、お互い何だこれ?みたいな感じで笑い合っているのも微笑ましい。

 

MCではそれぞれカンペを持ちながらのスタイルだが、毎回ちゃんと準備してくるあたり律儀だ。

 

ラストはやはり"Finger"、ベースイントロからヤバい曲だが、本当に名曲だ。

 

ただ、今回はベースの音が大きすぎてなんかバランスが良くなかったように感じたな。

 

確かにベースが強烈な曲だが、いうてもギターとドラムのアンサンブルあってこそだ。

 

そこが惜しかったが、いずれせよ最後だった。

 

 

Elephant Gymを観終えると会場を移動し、8ottoを待ちがてら中国のポストロック系バンド、GriffOを観ることに。

 

年末にも中国のバンドを観たが、そもそも中国のこの手の音楽シーンて全然イメージがなかったが、このバンドもかっこよかった。

 

ポストロック、マスロックな曲がメインのようだが、ピコピコオンを使ったポップな感じの曲もあり、なかなかに多様。

 

日本語にするとたまごっち、という曲もやったが、ファニーだったね。

 

みんな音楽の専門をでているらしく、演奏はさすがといったところだ。

 

これから日本ツアーもやるらしく、対バンはtoconomaやtricoだとか。

 

Synchronicityの仕切りらしいが、いい仕事しますね。

 

かっこよかったですね。

 

それにしても、初めましてのこんなバンドでほぼ会場は満杯状態になるんだから、改めて偏ったフェスだよな。

 

 

ライブが終わると客の大半が一旦はけていったので、これを好機と進んでいき、ほぼ最前列を確保。

 

なにせ8ottoは私自身久しぶりで、単独は何度かあったがどうにも仕事の都合が付かずに断念したので数年ぶりだった。

 

既に6月の単独のチケットも取っているけど、普段は関西が拠点なのでこういう機会は見ておきたいのよね。

 

セッティング中にもリハーサルで何曲かやっているのだが、客も反応するのでメンバーも乗っけから楽しそうだ。

 

まだリハーサルだぜ!!とマエソンが叫べばイエーと返す。

 

見た目は普通のおじさん達で、飾りっ気も何もない感じ。

 

しかしライブが始まればまさにロックンロールだった。

 

1曲目はギターイントロがクソかっこいい"Counter Creation"でスタート、これも定番のところなので

 

昔ながらのファンも歓喜だ。

 

音源で聴いた時は普通にかっこいい曲とは思っていたが、ライブアレンジがメタゃくちゃかっこいいのよ。

 

言語も崩壊するのよ。

 

このイベント自体は初出演ということもあり、ご新規向けもあって彼らの中でもノリのいいタイプの曲を中心に演奏されたけど、もう全部かっこいいの。

 

それこそデビュー時はプロデューサーの影響もあり和製Strokesのように言われており、その評は間違ってはいないと思うが、ライブは数段熱量が高く汗臭いくらいだ。

 

ドラムボーカルなので、セットはシンプルだし複雑なフレーズで魅せるのではなく、ボーカルを加速するようなタイトでパワフルなドラミングが炸裂している。

 

そして何よりよく動く。

 

この日も途中ドラムから離れて観客フロアに突撃、クラウドサーフィンの後は雪崩れ込んで観客ともみくちゃになりながら叫びまくる。

 

その間ベースのToraさんがバスドラをキックしながらベースを弾くのだけど、この光景も懐かしい。

 

そんなことされたからさすがにこちらもテンション上がるというもので、その後はまた凄まじい盛り上がりを見せていた。

 

会場を振り返ればほぼ満杯状態、このフェスの中ではキャリア、音楽性ともに少し特異ではあったが、その分熱量の凄まじさが際立った格好だった。

 

若い子も多くいるので、ぜひ20年目の、一度は挫折したがこうしてカッコよくロックンロールしているバンドを見つけるきっかけきなればなと思うよね。

最高であった。

 

 

この後は本当はLITEを観るつもりだったのだが、その前の出番がRegaで、久しぶりの出演しかもイベントの初期からのメンバーとあって案の定入場規制。

 

外には既に待ちの列が連なっており、客層的にもそこまで入れ替わりもなさそうだったので断念して呂布カルマへ。

 

LITEはこの間単独も観たしね。

 

で、呂布さんのライブは以前に一度イベントで見たことがあったがそれ以来だ。

 

何気に音源はいくつか買っているし、サブスクでも聴いている。

 

最近ではテレビでのタレント業での活躍も目覚ましいが、本職の曲ではなかなかハードな曲をやっていてかっこいいんだよね。

 

また愛知県民としては同郷を応援もしたくなるものだ。

 

途中ながら入ってみると、正直思ったより客は入っていた。

 

正直このイベントの他のアーティストと比べると少し毛色が違うので、ハマらないのではないかと思ったが、そもそもこれはオルタナだ。

 

芯のあるアーティストの集まる場所なので、そりゃハマるよな。

 

1曲1曲手短ながら曲についてのコメントを挟むあたり、ご新規向けにもちゃんと配慮しているのが伺える。

 

印象的だったのは、「夜職のやついるか?お前らに向けた曲やるよ」と言って始めた際、何人かの女の子がズイズイっと前方に出て行って、まっすぐステージを見ながら聴いていたのだ。

 

こういうところが表現の面白いところで、同時に呂布カルマのアーティストとしての資質なんだろうなと思ったものだ。

 

流行にも乗っかりつつ、テレビでやんわりとやりながらも本質はブラさないのは、何より彼の芯があるからである。

 

だから面白いよね。

 

また音源も買おう。

 

 

そしてラストはSuiseiNoboAzへ。

 

ちなみにボアズはアナログフィッシュとしばしば対バンをしており、少しだけ音源も聴いたことがあったけどちゃんと聴くのは初めてだ。

 

この手のバンドはライブ観てなんぼや、と嘯きながら会場に向かうとちょうど2段目の柵を確保。

 

ほぼ時間通りに登場、メンバーの出たちがそれぞれすぎてパッと観だけではなんだかよくわからない。

 

しかし、始まってすぐはボーカルの声というか歌い方というか、そういうものがまず印象的。

 

ポエットリーディングというか、語りのような曲だったが、しゃがれた下手をすれば喉を潰しそうな歌い方で、ちょっと向井味がある。

 

よく見ればギターはカシオメンみたいなファッションでもある。

 

言葉のチョイスなんかをみてもナンバーガールとか好きなんだろうなという感じ。

 

そして喋るとエレカシの宮本だ。

 

個性が炸裂している。

 

歌詞なんかを聴いても、アナログフィッシュのメンバーが好む理由がよくわかった気がしたものだ。

 

 

本当はKIRINJIまで観ていこうかと思っていたのだが、久しぶりに1日突っ立って人混みの中にいたので疲れたし、翌日のこともあるし何より満足したのでこの日はこれで切り上げて帰宅。

 

酒を軽く飲んでから寝た。

 

 

2日目、歳を感じるゆとりと体力

2日目はリストバンド交換もないので少しゆっくり目に家を出た。

 

最初はThe Novembersを観るわけだが、会場がDUOと狭いところ。

 

昨年もうここだったが、どう考えてももはやキャパが限界超えているだろ。

 

入れないと嫌だからと思い30分前くらいに着いたがすでにだいぶ埋まっており、観やすいところは占拠されていた。

 

幸い柱の影にならない位置を取れたのでそこで待機していたが、程なくして入場規制になったらしい。

 

来年はEASTだな。

 

 

さて肝心のライブであるが、小林くんのフロントマンとしての振る舞いだったりステージングがまた違うところに辿り着いている感じだったな。

 

髪はほぼオールバックのようにし、足元ではなくずっと客席に対峙している。

 

1曲目は"Hallelujya"だったが、元々祝祭感あふれる曲だがさらに肉体性が強化されたような仕上がりになっている。

 

声質もパキッと立っており、ハイトーンも何もすごく通ってくるのだ。

 

またハンドマイクで歌う"New York""Bad Dream"なんかはフロントの台に登って煽りながら歌うなど、完全にロックスターな佇まいだ。

 

メンバーもそれに負けじとぶん回しまくっており、バンド全体としての表現力もガッツリ上がっている。

 

曲そのものはすでにスケール感が上がっているが、こうして狭い箱で聴くとそれをなおさら感じる。

 

やはりバンドどしてステージ上がってるよな。

そんなことをひしひしと感じさせるライブでしたね。

 

 

ノベンバが終わると別エリアへ移動、downyを待ちがてらのyahyelを観ることに。

 

バンド名は知っていたがこれまで聴いたことがなかったし、The Spellboundでドラムを叩いているのはこのバンドのドラマーだ。

 

どんな感じなのかしら、とね。

 

それにしても、どの会場もマジでパンパンである。

 

アーティスト紹介などを読んでいても、てっきりポップな感じかと思ったら思った以上にダークなトーンよ曲でびっくりした。

 

ボーカルは低音とファルセットでの高音を歌い分けており、見た目はぺこぱの松陰寺にちょっと似ているが、歌声はかなり際立っている。

 

スタイル的にはSoft Balletの遠藤さんとかもモデルにしてるのかなと思いつつ。

 

重心低めの曲から始まり、VJの映像も相まってなかなかの世界観だ。

 

ダンスミュージック的な展開で、隙間なく演奏していくスタイルが実にクールでしたね。

 

終盤はベースがツマミに変わってぶりぶり言わせており、フロアは爆発だ。

 

途中ボーカルが姿を消したかと思ったら観客フロアの真ん中を人混みをさきながら登場。

 

ステージに戻ると謎のMCをかましていた。

 

やっぱりちょっと変なやつっぽい。

 

しかしライブは良くて、今度また音源も聴いてみようと思う。

 

ちなみにWorpaintの来日サポートもしたらしいが、なるほどなと思った。

 

 

そのまま次はdownyだ。

 

最近ライブもそんなにやっていないので、こうして見られる機会は観ておきたい。

 

今日はロビンがいつになくリラックスした雰囲気で、曲の途中でも喋るし、なんなら笑みすら浮かべてちょっと休ませて、とか言っている。

 

こうやって喋ってると、声の感じとかがTOKIOの松岡にちょっと似てるなとか思いつつ。

 

かつてはMCなんて一切なし、少し話したと思ったら照れくさそうにボソボソ喋る程度だったのが、こんなになるなんて。

 

なんだがよかったけどね。

 

相変わらず凄まじいライブなのは変わらないけど、一方で少し精彩を欠く場面も散見されて、しばらくやっていないから勘みたいなものがやはり鈍るのだろうか。

 

あるいはしきりに手首を伸ばしたり、喉を気にしている素振りもあったし、あの休憩の時も大きく深呼吸するような場面もあったので、体調面の不調があったのかと訝ってしまうところだ。

 

季節柄風邪とかなら一時的なものなのでよいが、はてさて。

 

いうてもカッコよかったのには変わりないんですがね。

 

そしてロビンは相変わらずイケメンであった。

 

あんなおっさんいてたまるか。

 

 

downyが終わると再び移動。

 

が、流石に連日立ちっぱなしで疲れたし、なぜか途中でラーメンが食べたくて仕方なくなったので休憩がてらラーメンを啜る。

 

背脂チャッチャ系のやつで、こってりしているがなぜか背脂だと私は胸焼けとかしないんだよな。

 

ともあれ腹ごしらえを済ますと、club asiaでやっている明日の叙景を観ようと思ったが入場規制だ。

 

諦めて早々とEastへ行きスペルバを待つことに。

 

その間にサイドステージでライブをやっていたのが諭吉佳作という人で、エレポップ系のシンガーソングライターらしいが、RAYの内山結愛さんのソロ曲を作った人らしい。

 

確かに奇天烈な音楽だったし、MCは録音した音声を流すというスタイル。

 

照れ屋さんなのだろうか。

 

聴くともなく聴いてい感じだが、なかなかにノリノリであったよ。

 

 

そして程なくしてThe Spellboundがスタート。

 

ライブ自体は昨年末の単独にも足を運んでいるので、安心して楽しむだけである。

 

と、初っ端からBBSのカバー"Kick It Out"からのスタート、まじか!とみんなびっくり大盛り上がりだ。

 

小林くんのボーカルもますます川島さん味が増しているが、徐々にこのバンドの音になってきているよね。

 

と、こうして名曲をカバーしてしまうとどうしてもそちらが話題になりがちだが、スペルバとしての曲も素晴らしく、特に"はじまり"が顕著だと思っているけど、どの曲も本当にキラキラとして眩いというか、陳腐な表現になってしまうけど未来にストレートに向かっていくような爽快感が溢れているのよね。

 

何が素晴らしいって、ちゃんと現実と向き合ってそれでも尚という背景があること。

 

それは中野さんの物語でもあると思うが、歌詞は小林くんが書いているからね。

 

最近のノベンバの世界観とも地続きなのがファンにとってもうれしいところだ。

 

また今日はノベンバからは"Hallelujya" をカバー、まさか1日2回、しかも違うバンドで聴くとは思わなかったが、こちらのダンスアレンジも本体とは違う味わいがあって良かったね。

 

個人的にオリジナルの方が好きではあるが、今回のライブコンセプトにはバッチリはまっていたね。

 

セットリスト自体もさることながら、今日のアレンジはまさにダンス×ロックのクロスオーバーここにありという感じで、ロック的な肉体性とダンスミュージック的なトランシーさが混在しており、ずっと最高だったな。

 

中野さんの音楽性全開という感じ。

 

そして改めてダブルドラムの役割分担というか、Yahyelの大井くんは割と機械的な細かいフレーズを正確なピッチで刻むのがメインで、ダンス的なドラムと言える。

 

一方の福田さんはダイナミックでパワフルなロックなドラムになっており、この両者の対比が鮮やかに機能している。

 

そしてここでも小林くんだ。

 

彼はスターだね、華がある。

 

このバンドの活動を通じて、かなり成長したんじゃないかと勝手ながら思っている。

 

もはや個人的に大トリであった。

 

最高だった。

 

 

このまま帰ろうかとさえ思っていたが、せっかくなので予定していたPeople In The Boxを見ることに。

 

会場はほぼ満杯で、ドア際のところでギリギリ張り付いていた。

 

音源でもそこまで熱心に聴いていた訳ではなかったが、音源以上にベースラインが強烈だなという感じだったな。

 

ただ、出入り口付近で出ていく人にいちいち気を使ったり、そもそも体力的にもかなり疲れていたのでまさにエンドロール状態。

 

会場がクアトロだったので、例の柱もありまともにステージも観られなかったので聞くともなく聴いた感じだった。

 

ともあれ、やっぱりちゃんと音源聴こうと思ったな。

 

それにしても、終盤ドラムの人がMCをしていたんだが、なんか変なMCだったな。

 

シリアスなことやっているとどこかでバランスをとりたくなるのだろうか。

 

かくして、私の2日間は無事終わったのであった。

 

 

都市型フェスへの期待と懸念

最近週末はほぼほぼ自転車で遠出をしていたので、久しぶりに自転車ではなくライブだけで2日間過ごしたのだが、楽しかったな。

 

今回は目新しいアーティストよりは好きなやつをしっかり見た感じだったけど、それぞれにいつも通り以上のものを見せてくれたし、いくつかの新しい出会いは相変わらず流石の一言。

 

中国はじめアジアのバンドも最近こういうイベントでは意識的に観るようにしているが、その紹介も全てハマるからな。

 

個人的に今最も信頼できるフェスだと思っている。

 

比較的お客さんの層もいいし、みんな上品だ。

 

ただ、めちゃくちゃ混んでいるにもかかわらずリュックサックを背中に背負ったまま入っているやつも散見され、ほとんどがおっさんだった。

 

若い子の方がフェス慣れしているということはあるかもしれないが、まじでおっさんの方がマナー悪いし、気が使えない。

 

また、今回はほとんどのライブで撮影OKだったのでカメラを構えている人も多かったが、でも結局ライブが盛り上がってくるとみんなそれどころではなくなってくるようだ。

 

それこそがライブの醍醐味だから、なんかそういうのも良かったよね。

 

会場が大きく2エリアに分かれていたけど、いうても渋谷の街中なのでさしてストレスもなかったし、これくらいの移動は却って軽い運動になって良かったかもしれない。

 

リストバンドの件では反省はあったろうが、概ね成功と言ってよかったのではないだろうか。

 

これから日本のアーティスト中心のイベント含めて開催が増えていくが、ここまで特徴だったラインナップを揃えてくるものは他にないし、ましてこの規模となれば尚更だ。

 

私はロッキンオン系のフェスって本当に見たいのが毎年いないのよ。

 

不思議なくらい棲み分けがされているなとそういう時に感じるけど、だからこそこうしてとんがったラインナップをしっかり揃えてくれるイベントはありがたいのよ。

 

来年も期待してます。

 

小休止220「バネは跳ねる前に縮む」

今月はほとんど更新することなく末日となった。

 

正直ちゃんと音楽を聴いていたかといえばそうでもなく、聴いてはいたけど新譜よりも旧譜を聴いていた。

 

それこそ何故かBloc Partyの1stとか聴いていたんだけど、改めていいなと思ってみたり、世代的には新しいRuby Sparksも1stにハマってみたり。

 

ライブも今月はAA=とRAYしかみに行っていないな・・・。

 

ただ、どちらかというと準備期間の感じで、Craftrock Fesやシンクロニシティ、Lillies And Remains、レッチリアナログフィッシュレピッシュなどのチケットを抑えつつ、これから筋少レティクル座のライブやソニマニなども抑える予定だ。

 

おかげさまで来日組もどんどん発表されている中だが、個人的にドンズバはまだ少ない。

 

しかし、4月にはVampire WeekendやSt.Vincent、Maimo Parkはシングルはリリースされたがアルバムも出るかもしれないし、ベテラン組のリリースも控えているので待ち侘びている次第だ。

 

そこからの来日もあり得ると思っているので、期待しかしていない。

 

 

あまり音源をがっつり聴けていない理由は、一つはラジオを聴くのがすっかり習慣化しているのでそちらに耳を奪われているのが一つ。

 

そしてもう一つはロードバイクを始めたのでそちらに気を取られているというのもある。

 

最近では美術館もほとんど行っていないし、だいぶ偏ってきている節はあるのだけど、まあ私にとってはあるあるなのだ。

 

今はロードバイクをある程度のレベルまで鍛えないと萎えそうなので、それを優先。

 

おかげでひとまずそこそこ距離も速度も出せるようにはなってきたので、それをこれからどう楽しみをさらに上げていくかだ。

 

 

ちなみに、本来はよくないが片耳だけイヤホンをして走っているのだけど、あまりアグレッシブは曲はテンションは上がるが、ちょっと冷静さを失ってイライラしがちになるので、最近は勤めてゆったり目の曲を聴きながら走るようにしている。

 

景色が変わるごとにその瞬間にマッチする音楽が流れるとたまらない。

 

そういうのも楽しんですよね。

 

 

まあ、取り止めがなくなってしまったが、40手前になっても音楽は相変わらず楽しいし、他の趣味との相性もバッチリだ。

 

4月以降、ライブ含めて楽しみ満載だ。

 

アイドルでオルタナを体現 ーRAY

自分が大人になったよなと思う瞬間というのは40手前にしても結構あるもので、特に私は結婚もしていなければ子供ももちろんいないので、俗にいう社会的な責務を負っていないが故に余計にそう思うのかもしれない。

 

一応言っておくと、18から一人暮らしをして今もちゃんと働いているぞ。

 

それはいいとして、幼い頃、まさに無邪気という言葉で表現される年頃の頃はそれはそれは素直な子だったのだが、素直すぎる故に捻くれてしまい、思春期は拗らせまくった挙句に今では人のことを信用できない人になってしまった私だが、歳をとってくればいい加減そんなことはどうでもよくなってくる。

 

歳を取ったらとるだけ賢くなるなんて、それは半分正しくて、それはほとんど間違っている、と謳われる歌は私の大好きなバンドの歌なんだけど、本当にそうだななんて思うわけだ。

 

でもそれが必ずしも悪いことじゃないよね、とも思えるから、結局悩むことの意味はただの暇つぶしなのではないかと最近では思っている。

 

 

さて、そんな元捻くれ者、現ただの阿呆と成り下がった私が最近面白いなと思って見ているのがあるアイドルグループである。

 

いい加減いい年になってくると、若い子達が頑張っている様って本当に眩しいんですよね。

 

特に私はストレートなので女の子が好きなのですが、年若い女の子たちがあくせくしている様は必然応援したくなってしまう。

 

いうてもいわゆるドルオタと呼ばれる人たちほどの入れ込みはできないし、いうてもそんなに暇じゃない。

 

ビジュアルが好きなだけでライブへ行ったりグッズを買うほど他人には興味はないので音楽ありきではあるのだけど、ここ半年でしばしば取り上げているRAYというグループは、その活動を見ていても面白くてすっかりファンとなっている。

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聴くようになってまだ半年とたっていないが、何気にちょいちょいライブにも足を運び、アルバムは全て持っている。

 

Spotifyも使っているので、そこでシングル曲も聴けるものはチェックしているが、やはり曲がいい。

 

しかし、曲だけでなくライブへ行ったり日々の活動をなんとなくでも目で追っているとやはり気になるし、よう頑張っているなと感心しかしないわけだ。

 

そんなわけで、私の音楽遍歴でもまさかこちらに行くと思わなかった、アイドルRAYについてちょっとあれこれ書いてみようというわけだ。

 

まずグループについて

RAYは結成から5年目のようで、コンセプトは「圧倒的ソロ性」と「『アイドル x ????』による異分野融合」というものを掲げている。

 

楽曲派と呼ばれるようで、音楽的にはシューゲイザーをメインにハードコアっぽい曲やエレクトロ、ダンスミュージックもあればどストレートポップ、果てはノイズ的なものと幅広いが、いわゆるオルタナ系の音楽である。

 

歌詞もザ・アイドルソングというキラキラした恋愛ものというよりは、光と影ではないがそうした表現が多いように思う。

 

曲についてはまたあとで触れよう。

 

 

現在のメンバーは五人で、デビュー当時からの子は1人だけになっている。

 

その子は前身グループからいた子だが、私がRAYを知るきっかけもこの子だったりする。

 

内山結愛さんという子だが、かなりマニアックな音楽レビューをやっていることで一部界隈では密かに有名だ。

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割と有名どころからマニアック、古いのから新しいのまでよくもまあ拾ってくるものだ。

 

グループの中では曲の要的なところで歌っていることも多く、実際ライブでも録音でも一番安定しているし、1stの頃と比べても表現力の部分は上がっているなと私なんぞが聴いても思う。

 

ソロ曲も出したり、先日海外のバンドに客演するなど、徐々に歌の仕事も増えていくだろうか。

 

彼女のパートは曲も締る感じがするので、やはりグループの顔になっているなと思う。

 

 

この子の次に長いのは琴山しずくさん、この子は2ndアルバムから加入しており、メンバーの中では2番目に古参ではあるが、いうても3年目くらいのようだ。

 

可愛らしい見た目だがこの子もなかなか個性が立っている。

 

最近ではギターも始めてストリートライブをやったり、ソロ曲でも作詞作曲もしたり、またイラレなども使えたりと多彩な才能を発揮している。

 

そしてなぜか昨年から毎日写真大喜利を展開している。

彼女らのライブは基本写真OKらしく、ファンの人の撮った写真を使って毎日やっている。

 

クスリとさせられることも多く、とりあえず朝チェックしている自分がいる。

 

ライブでは一際笑顔が弾けていて、サービス精神も旺盛なのでとても目留まりする。

 

 

そして3人は同時期加入になるが、まずは紬実詩さん。

 

長身で金髪、最近は髪型をショートにしたがスタイルがいいので非常にハマっている。

 

元々ダンスのインストラクターもやっていたということもあり、手足の長さも手伝ってダンスはキレキレだ。

 

また声量もあるようで、最近では特に歌声もいい感じに主張するようになっているように思う。

 

ダンスだけでなく合唱だったかもやっていたそうで、コーラスパートもよく歌っているが綺麗にハモっている。

 

得意のダンススキルを活かして、いくつかの曲では振り付けも行っている。

 

最近ではMCでも仕切りをやることも多く、グループ内でお姉さん的な立ち位置になっているようだ。

懐っこい笑顔が印象的な子で、私はファンである。

 

最近noteがやや病み気味で体調も崩しがちだしやや頬がこけたようにも見えるが、大丈夫だろうか。

 

 

そしてもう1人が月海まおさんという子。

 

この子は小柄で小動物系の見た目もあり、ボブヘアーがトレードマーク、ライブ中でもよくコールが飛んでいる。

 

煽りもよくやっているので、元気印といったところか。

 

元々オルタナ系のロックが好きで、その中でシューゲイザーとアイドルってあうんじゃね?といって動画を探している中でRAYを見つけて加入したらしく、その音楽的趣味はこれまたコアである。

 

ギターも弾けるのだが、その辺りはグループではあまり出てきていないように思う。

 

ちなみにキャラ的にもなかなか個性的というか不思議ちゃんなところもあるようで、しばしば滞在先のホテルで影絵をやって遊んでいるとか。

 

そのほかにも奇行がマネージャーさんにより暴露されている。

アーティスティックな感性の子なのかもしれない。

 

ちなみに某企画イベントで名札をつけた際には「るなしー」と書かれていたとか。

 

 

最後に愛海さん。

 

口の下にピアス(ブレットというらしい)をしていて、髪型、メイクなど含めビジュアルはゴスロリ的な感じで、実際好きらしい。

 

服飾系の学校に通っていたとのことで、そうした方面に元々興味があったのだろう。

 

歌声だったりダンスだったり、ある種オーソドックスなアイドル的なスキル面ではトータルでバランスのいい感じだ。

 

ただ、最近はかなり体調が良くないようで、歌声も特に高音部が安定しないことも多いのだけど、調子がいい時はライブでも耳を引く歌声を披露している。

 

他方であまり前にぐいっと出たり、自己主張することは苦手なようで、MCでもマイクを口元に置いて何かいいたそうな感じを出しながらもうまく入り込めないような場面がしばしば見られるので、実は密かにその様子を見守っている。

 

メンタル的に不安定さがあるようで、noteではかなりネガティブなこともストレートに書いており、それが芸的な見せ方ではないのがちょっと心配になってしまう。

 

元々アイドルが好きで自身もアイドル活動をするようになったそうだが、特にRAYはいわゆるザ・アイドルな感じでもないので、その中での自分の立ち位置みたいなものも悩みの種なようだ。

 

noteでもそうしたこともあってか、こんなことも書いている。

note.com

私はそれでメンタルを病むところまでは行かなかったが、昔似たようなことを考えていたこともあったので、ちょっと胸がぎゅっとするところもあるのだよね。

 

直近の企画ライブで唐突に落語を披露しようとしたり、好きなアイドルのあれこれだったり、実はちゃんと自分の色を持っているのだから、そこに価値を見出せるようになるといいよね、思う次第だ。

 

※ちょうどこれを書いている時に1ヶ月間の休止が発表された、ゆっくりすることって大事よね

 

 

現体制ではこの5人で、今年の5月には2周年のワンマンも決まっている。

 

RAYのプロデューサーはメロンちゃんという強面のあんちゃんだが、多分私と同い年かほぼ同世代だ。

 

彼の趣味が楽曲に表れているのだけど、運営方針とか考え方も面白くて、このグループの活動の幅は彼によるところが大きいようだ。

 

曰く、アイドルを辞めたとしてもちゃんと社会人としてやっていけるようにしてあげたい、という考えもあるようで、企画ライブでは丸っとメンバーに任せてみるとか。

 

先日もメンバーと活動方針についての講義的?な配信をやっていた。

twitcasting.tv

理屈っぽい感じもあるが、こういうのって大事だよなと思う。

 

 

そしてマネージャー・ねりねさんもSNSでステージ裏の動画やオフ的な写真などを発信しつつ、基本的にはメンバー大好きが迸っている。

 

それらの投稿の際にはRAYちゃんず、と愛称をつけているのだけど、元の名前より長くなっているのはご愛嬌か。

 

ファンの間では有名で、私も多分会場でも見たことあるのだけど綺麗な人だったね。

 

会場時にはチケット捌きとか事前準備とか、あくせく動き回っていた。

 

 

バンドと比べると、メンバー1人1人が何かしら発信しているので調べると色々な情報だったり記事だったりが出てくるので、それらを見ていくとそれとなく人柄だったりキャラクタだったりが見えてくるようで、調べながら書いているところもあるがそうなんだね〜なんていうこともちらほら。

 

アイドルやタレントさんでは昔から当たり前にやっていることだが、そうでなくとも芸能の仕事の人はやった方が良いよね。

 

別にプライベートなんて出さなくて良いから、作品についてやライブ表現についてとか、そんなのも私は好きなのでやってみて欲しいところだ。

 

 

ともあれ、若い子の顔の見分けがつかん…とか思い始めていたが、個々を知ればちゃんとわかるもので、表情一つ一つも個性として認識できているということなのかもしれない。

 

 

楽曲がいい話

さて、彼女らを紹介される際の枕詞として出てくるものの一つが「楽曲派」というものがある。

 

アイドルもジャンルとかベクトルは多様化しており、今時のいわゆる王道アイドルといえば坂道系の子達なのだろうが、その求められるものはやはりビジュアルだ。

 

世間よりも可愛い子、綺麗な子など、外見的な才能にあふれた子達を集めて何かさせるというのがわかりやすいアイドルのイメージだ。

 

そんな中で、楽曲派と呼ばれるのは文字通りアイドルながら曲がとにかくいいと評されており、いわゆるドルオタ以外からも支持を集めているような子達を指すことが多い。

 

明確な定義はないようだが、強いていえば曲を提供している人らがその界隈で超実力者だったり、特定ジャンルに特化したような曲をやっているような場合にそう呼ばれるようだ。

 

それこそPerfumeだって元は楽曲派アイドル的なところにいたと言っていいだろう。

 

 

このRAYも楽曲派と呼ばれており、活動初期のコンセプトとしても掲げられていた極北のアイドルという言葉の示すように、楽曲としてはシューゲイザーオルタナ的なものを軸としている。

 

作曲陣は、前身のグループからのCryff In The Bedroomのハタさん、元For Tracy Hideの菅さん、死んだ僕の彼女のIshikawaさんなど日本のシューゲイザー界隈の名うてから、元ZAZEN BOYSのベーシスト、吉田一郎不可触世界や、直近ではDowny青木ロビンも提供しており、その界隈では際立った作曲陣を揃えている。

 

加えて海外のRingo Deathstarなども楽曲提供しており、その影響もあってか海外チャートでも上位に登ったり、また某シューゲイザー名盤ランキングでも紹介されるなど、知る人ぞ知る存在となっている。

 

実際Youtubeでも日本語以外のコメントが散見されるなど、密かな広がりを感じさせるところだ。

 

私も彼女らを実際に聞いてみようと思ったのは、クライフの人が曲を作っていると知り、とりあえず代表曲らしきを聴いたらめちゃ刺さってしまったことがきっかけであった。


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それがこの”世界の終わりは君とふたりで”なのだが、1stアルバム収録で、彼女らの代表曲の一つだ。

 

ハタさん曲は彼女らの中心的なところにあり、それはプロデューサーの好みに端を発するところはあるのだけど、結果的にすごくマッチしていていいところを選んだものだと感心する。


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目下の最新アルバムに収録されており、現体制になってから初となる曲でもあったこの曲もハタさんだ。

 

そしてこちらがRingo Deathstarr 提供曲。


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全編英語詞で、ザ・シューゲイザーといったノイズ的ながら明確にメロディーの見えるギターに曖昧なウィスパーボイス、マイブラ的な所謂といった曲である。

 

シューゲといえばマイブラがその雛形を作ってしまったわけであるが、そもそもポップで甘美なメロディと儚いボーカルはアイドル的なコンセプトにもマッチするなと思うところだ。

 


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こちらは元ZAZEN BOYSのベーシスト、吉田一郎不可触世界作の”TEST”。

 

エレクトロでバキバキのかっこいい曲だ。

 

シューゲイザーではなくオルタナサイドだが、PVもスタイリッシュな感じだ。

 


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こちらはハタさんと並ぶ提供曲の多い菅さん作の”フロンティア”。

 

シューゲイザーではなく低音もしっかり効いており、曲の構成もダンス曲だ。

 

イントロからかなりかっこいいのだけど、歌詞を見てもポジティビティに溢れており、最近の彼女らのライブラストでも披露されることも多く、代表的な曲になってきている。

 


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そして最もアグレッシブでファンにインパクトをかましたのはこの”火曜日の雨”だろう。

 

作ったのはDowny青木ロビン、ちなみにDownyはこんなバンドだ。


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まさか彼らがアイドルに楽曲提供する時がくるとは・・・。

 

それはともかく、流石にリリース当時は彼女らもどう表現したものかと苦心している印象だったが、最近では徐々に板についており、曲としての立ち位置も決まってきた感じだ。

 

 

そんな曲とある意味対極的な印象の曲がこちら。


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Coupleというグループ提供らしいのだけど、この曲は歌詞が好きなんだよな。

 

普通に恋愛ソングではあると思うが、ただキラキラしているだけじゃなくて、メタ的な視点もありながら刹那性があり、ちょっと切なさもある。

 

また、関係性を親子関係、しかも子供目線に置き換えてみてもなんかしっくりくると個人的には思っていて、そういう解釈性があるのもいい。

 


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こちらは死んだ僕の彼女のIshikawaさん作の”レジグナチオン”、前向きな諦念といった意味らしいが、この曲もいいのよね。

 

タイトルが歌詞の世界を一言でズバッと現しつつ、曲そのものはめちゃくちゃポップで好きである。

 

このアンビバレントな感じはRAYの楽曲の特徴かなと思っている。

 

そもそもシューゲイザー的な価値観というか、そこには儚さがあると思うのだけど、それが世界観と非常にマッチしていて、ただ無闇にキラキラしていないから私も聴けるのよね。

 

そのバランスが絶妙である。

 

 


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そしてこちらがプロデューサー、めろんちゃん(当時はみきれちゃん名義)作で、初期からの代表曲の一つでもある”Butterfly Effect”。

 

ドラムイントロからギターとシンセ音の流れ込む瞬間が実に気持ちよく、サビの歌詞は彼女らの活動を歌っているようにも思えて、勝手に代表曲と思っている。

 

最後には「届けいつか」というフレーズがリフレインされるが、もっと広く、多くのところに響くといいよね。

 

 

上記はあくまで一部の曲で、ほかにもいい曲がたくさんあるのだけど、Youtubeでもライブ映像含めて配信されているので、チェックしてみてほしいところだ。

 

現在アルバムとしては『PINK』『GREEN』『Camellia』の3枚のアルバムとシングル数枚をリリースしており、基本ストリーム配信もされているものの全曲聴くためにはメディアを手に入れないと聴けない曲も。

 

悔しいがシングル曲もいい曲が多く、”Moment”もそうだけど、ほかにもまさかの民謡をメタルプログレみたいなカバーをしている曲もある。


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今後もシューゲイザーに拘らず、オルタナでとんがった曲にチャレンジしてほしいところだ。

 

ライブ企画満載

で、個人的に1番驚いたのはライブの多さ。

 

対バンでの客演やイベント参加も含むが、24年の3月は15回、うち2回は昼夜公演と、2日に一回はライブをやっていて、これが毎月なのだ。

 

持ち時間は概ね20~30分ほどが多いようだが、いうても準備しないといけないものはあるし、練習だってしている。

 

そしてセットリストも毎回変えているので、なかなかのものである。

 

 

そして何よりなのは自主企画もの。

 

先にも書いたがメンバー自信がプロデュースする時もあれば、テーマの下出し物を考えるものもあるし、シンプルにコスプレイベントみたいなものもある。

 

最近のアイドルがそういうものなのかもしれないが、普段バンド音楽ばかり聴いているとやはり新鮮に映る。

 

強いていえばアナログフィッシュは毎年恒例の企画ライブはやっており、それぞれに趣向を凝らしているが、やはり軸はバンド音楽だ。

 

さすがに彼らのコスプレは、ちょっと観てみたいが、アイドルのそれとは違うしね。

 

いずれにせよ、歌に、ダンスに、衣装にと、総合的なエンタメの世界なんだなと思うよね。

 

ちなみに最近あったイベントをいくつか。

 

・リアルメディア企画

メディアのみ収録のレア曲セットリスト、購入後のチェキなどもいつもよりお得感

 

・表RAY&裏RAY

昼夜ライブ、新体制以降のライブ披露曲上位10曲を披露する面と下位10曲を披露する裏

 

・アコースティック&ノイズ

アコギの伴奏のみで歌うパートと音源にさらにギターノイズを重ねたノイズアレンジの2部構成

 

・作曲陣別セトリ

みきれちゃん、ハタさん、菅さんそれぞれの曲でセットリストを組んだ企画ライブ

 

・バンドセット

生バンドでの演奏ライブ、元々バンドオケなので迫力が違う

 

・Music & No Music

昼夜2部構成、メンバーそれぞれ自分で音楽的コンテンツ、音楽以外のコンテンツを考えて披露するという企画

 

・居酒屋

RAYメンバーが居酒屋店員に扮して、持ち込みOKのディナーショー?

 

全てに足を運んではいないが、こうして色々やってくれるし、物理的に行きやすい場所でやっているので時間が合えばちょくちょく足を運んでいる。

 

ちなみに対バンにイベントでもアイドルだけでなくバンドとも共演があり、直近では中村達也、中尾健太郎のユニットとの対バンも。

 

客層全然違うだろ、と思いつつ私のようなファンもいるので、それとなくアリになってしまうのが彼女らの面白いところだろう。

 

今後も色々企画するだろうが、個人的にはコットと月海さんで作詞・作曲して、みこちがダンスの振り付け、愛海さんが衣装をデザインして、内山さんが鬼のようにセルフライナーを書いてリリースとかもしたら、メンバーそれぞれの色も出しながら一つの形になるので、そんなDIYなところまで行けたらもっと面白いなと勝手に思っている。

 

 

私はアイドルは熱心に聴いているわけではないし、可愛い女の子は好きだがチェキを撮りたいとは思わない。

 

それに音楽自体がピンとこなければそこまで興味も持たない。

 

私みたいなコア寄りの音楽が好きなやつでも好きになれるだけの楽曲は持っているし、アイドルながらにいろんな意味でオルタナティブな活動もしていて、面白い存在である。

 

メンバーそれぞれに色々と悩みはあるだろうけど、私は特に今の5人になって以降知ったので、やはりこの5人に愛着も湧くし、できれば前向きな活動であればと思うところだ。

 

悩みも多い年頃だろうが、無理せずに頑張ってほしいよね、と思う私はすっかりおっさんである。


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春が来て、もうじき夏になるか -AA=、Spring Has Come Tour

昨日は仕事終わりにAA=のライブへ。

 

元々23年11月に開催予定だったものが、Takeshiの体調不良で延期となっていたものだ。

 

振り返ってみると、AA=のライブ自体個人的にも約1年ぶりであった。

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会場は元々渋谷だったのが、代官山UNITに変更。

 

この会場へ来るのももっと久しぶりで、本当に何年ぶりである。

 

個人的には色々と思い出深い会場でもあるので、今も健在であることがちょっとうれしい。

 

 

それはともかく、今回のお客さんは会場前からやけにテンションが高いというか、前回行った時よりも元気な人が多かったな。

 

世代的には私の少し上がコアゾーンだと思うので結構いい歳の人が多い。

 

いわゆるエアジャム世代なので、ハイスタあたりともファン層は被るわけだが、そうしたわかりやすいパンク世代のおっさんもいれば、意外と女性客も多くいて、ギュっとしているがその中の多様性も見られたのが面白い。

 

まあしかし、いずれにせよ今日のライブは荒れそうだなと思っていたわけだが、案の定であった。

 

 

ライブはほぼ時間通りに開始。

 

今回ドラマーはYouth-Kというごっついあんちゃんだが、それ以外はギターはミノル、ヴォーカルはタカでこの二人はパーマネントだ。

 

TakeshiはBACK-TICKのT-シャツをまとって登場。

 

細かなセットリストは省くが、セットリストはベスト盤のようなもので、終始アグレッシブな曲を詰め込んでおりすごかったな。

 

ソロ名義のカバーもちょっとはやるかしらと期待してみたがそれはなかったが、ともあれ1stから最新作までもれなく網羅しており、ファンの期待するAA=だ。

 

特に今日の客層では明らかに暴れに来たぜ、という人が多かったので、そことの期待値にもマッチしていただろう。

 

1曲目からモッシュダイブ、始まってすぐに肩車して前の方でなぜか客を煽りはじめるのもいて、正直私はこういうのは嫌いなんだけど、ただあまりに会場の熱気もすごかったし、Takeshiもなんか嬉しそうだったので終盤にはそれもまあたまにはいいかと思うように。

 

それにしても、モッシュも色々な形があるもので、伝統的な?体をぶつけまくる例の奴が主ではあったが、曲によっては円陣を組んでグルグルし始める奴らもいる。

 

またダイブについても、肩車から流れるようにみたいなやつが増えてくるし、途中スーツ姿のサラリーマンが流れていったときはちょっと面白かったな。

 

前の方の人はずっとダイバーを支えては送ってをやっていたので、プロレスのセコンド並みの働きだっただろう。

 

またステージ袖にはスタッフが楽器のメンテをしながら待機していたのだけど、ずっとノリノリで一緒に楽しんでいる感じなのもよかった。

 

会場スタッフなのかAA=のライブスタッフなのかはわからないが、上記のようなダイバーがたくさん出てくると時折ペンライトを持ってフロアをチェックしている人もいたのだけど、その人も表情は険しいにも関わらず、口元ではしっかり歌詞を追いかけてパクパクしており、なんか熱いスタッフだなと思って変なところで感動してしまった。

 

 

と、周辺的なところばかり書いてしまったが、ライブは変わらず最高だった。

 

やはりTakeshiのあのベースは彼のものとわかる音になっていて、フレーズをバリバリ弾くわけではないが存在感のある歪んだ低音は定期的に浴びたくなる。

 

MAD時代からのサポートであるミノル(元メンバーだしね)のギターもジャギジャギしたり、ガオウンみたいな音もあり、かっこいい。

 

Takaもその激しい音の中でクリアなトーンもデスヴォイスも、メロディもラップ調も歌いこなして、見た目に反してやっぱりいい声をしている。

 

この世代のバンドの中では頭一つ抜けてヴォーカリストとしての技能も存在感も高いと個人的には思っている。

 

そしてドラムである。

 

スキンヘッドにバンダナを巻いて、腕には墨が入り、ガタイもでかいいかついのがいたのだけど、見た目によらず手数もめちゃ多いし、体もでかいためか音もでかくて迫力満点、特に今回のライブではめちゃくちゃよかった。

 

AA=の曲はデジタルとの同期させながらの曲もあるので、そのあたりの難しさもありそうだが、見事に適合しているし、プレイもエモーショナルでめちゃはまっていたな。

 

TakeshiとのVS曲もやったわけだけど、これもカッコよかった。

 

ラストはアンコールでの定番曲”Peace”で締められた。

 

 

と、彼らの演奏自体も熱があって爆音で気持ち良かったし、Takeshiは演奏中も前方の客とグータッチをするなど上機嫌な様子、暴れ散らすけどさり気に他の客を気遣うモラルを持っているお客、ステージ脇でノリノリで準備するスタッフなど、とても楽しい空間でしたね。

 

よく書いているが、最近はそんなにモッシュが起こるような音楽のライブにはなかなかいかないので、ここまでの密度なのは久しぶりで、良かったよ。

 

また次のライブも決まったところだが、曲もまたリリースされるだろうから、引き続き彼の動向は見ていこう。


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25年目のKYOTO TO TOKYO

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三連休だが天気がよろしくない。

 

最近の私は週末には専ら自転車で出かけるのが慣わしになっているが、こう雨が降ってはそれもままならない。

 

今日は夕方に予定があったので、思い切ってダラダラすることに。

 

久しぶりに本当に生産性のない時間を過ごした。

 

しかし、たまにはこういう時間も大事よな。

 

おかげで元気だぜ。

 

 

そして夕方になったのでお出かけ。

 

毎年恒例、アナログフィッシュの冬のワンマンKYOTO TO TOKYOだ。

 

ここ何年は開催されれば足を運んでいる個人的にも恒例である。

 

先週オードリーのイベントで彼らの曲が東京ドームで鳴り響いたわけだが、やっぱりいい曲なのよね。

 

最近は単独でしか行けていないが、いずれにせよ楽しみだ。

 

今月はイベント盛りだくさんだったのだが、このライブが一旦の締めである。

 

新譜も今年は期待されるが、その辺りも情報でないかしらと楽しみに電車に揺られる。

 

 

今回は整理番号も比較的早く、開場から開演までも短かったので、久しぶりに前の方でみた。

 

意外と言ってはなんだが、割と女性ファンも多くおり、私のいたエリアにもお姉さん方が固めていた。

 

それはともかく、既に新曲はリリースされていないものも含めてライブでは演奏されており、またセットリストをみても少しずつまたモードも変わってきているのかなという感じだ。

 

なので、どんな曲を組むのかも楽しみ。

 

今年25周年のバンドだが、定期的に過去曲縛りのライブもやっているのでキャリアのほとんどの曲をちゃんと演奏できるのが何気にすごい。

 

で、1曲目は個人的には意外な"Still Life"でスタート。

 

この曲の収録されたアルバムのタイトル曲だが、こうやって聴くと洒落てていいですね。

 

ちなみに今日はこのアルバムから3曲やったのだけど、これまで定番だった曲は少なくて、久しぶりの曲も多かった。

 

"FIT"、"希望"、"平行"、"紫の空"、そして"Hybrid"なんかも演奏されて、最近少なめだった社会的な歌詞の曲も演奏している。

 

"アンセム"、"fine"、"No Rain, No Rainbow"などはなかったのよね。

 

一方で最近少しアレンジを試しているのか、"Time"もよくやるよね。

 

また"Saturday Night Sky"はよりダンス的なものを意識したアレンジにしており、健太郎さんがベースを弾かずに、多分下岡さんがギターで低音部を弾いているような感じだったな。

 

かっこよかった。

 

また、次のアルバムに収録されるであろう"Lady Lady"はもう何年も前にできていた曲で、健太郎さんのソロでは演奏されていたみたいだが、改めてバンドでアレンジされたものは疾走感があってすごく良いのよね。

 

特にドラムのドタドタした感じがちょっとThe Libertinesみたいだと思いながら見ていた。

 

やり始めた当時はボーカルのキーも定まらない感じだったが、安定してきましたね。

 

すでに定番になっている他の曲ももはや鉄板化しつつある。

 

そして本編のラストは"車窓"であった。

 

アコースティックアレンジのアルバムにのみ収録されている曲だが、私は好きで、以前定期配信でリクエストした時に演奏してくれて嬉しかったが、その時にもこの曲もアレンジしたいよね、みたいなことを言っていたのだが、バンドアレンジされたこの曲もやっぱり良いのよね。

 

しっとりとした雰囲気で終わるライブ、悪くない。

 

 

そしてアンコールでは3人編成でオリジナルの"BGM"、そして誕生日を迎えた健太郎さんの"スピード"が演奏された。

 

たまたまだが、なんとなく最近またナルトを読み返していたので、よくわからんがテンション上がったな。

 

さらに観客の拍手に押されてダブルアンコール、"抱きしめて"。

 

下岡さんと浜元さんだけが出てきて弾き語り的に始まり、途中から2人もジョインして、アウトロでは浜元さんギターが唸る。

 

もはや彼のギターはなくてはならなくなっており、正式に加入しちゃえば良いのにと思うが、浜元さんもソロでやってるしな。

 

ともあれ、都合100分ほどで終焉となった。

 

 

彼らのライブで毎回思うのだけど、みんな楽しそうなんだよね。

 

まさにパッション全開、天然満載の健太郎さんは今日は3回くらい腕をぐるぐるさせて、MCでは3回ともほぼ同じ内容のことを話していた。

 

そんな健太郎さんをみながら下岡さんが嬉しそうに笑っている。

 

斉藤さんもたまに笑いを堪えるような表情をしながら健太郎さんに合わせてドラムを合わせたり、浜元さんも一歩引いたところから弄ったり見守ったりと、なんとも距離感がいい。

 

表現てやつは、その表現者自体が楽しんでいるものの方が、観ている方もやっぱり楽しいのよね。

 

ボーカルが2人もいるバンドがよく25年も続いてるなと思います、とMCでも話していたが、それぞれがそれぞれで表現していて、それをバンドという形を踏まえた上で健全にリスペクトしながら作り上げているからなんだろうなと勝手に思っている。

 

 

いずれにせよ、今の曲も昔の曲も、それぞれの時代で変わってきていることと、本質的に変わっていないところがあって、もはやライブはそれを確認しに行っているような気すらしているが、ともあれさ良いライブでしたね。

 

今年もビルボードライブはやるし、クアトロワンマンも発表された。

 

ナツフィッシュもまだ企画は発表されてないし。

 

10/10の日は今年はないかもだが、ファンとしては毎年の恒例として、引き続き頑張ってほしいところである。


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小休止219「エンタメの形いろいろ ーオードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム」

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今日はオードリーのANN東京ドームイベントへ。

 

運良く会場チケットが当たったので、私は現地観戦である。

 

普段音楽のライブはよくいくのだけど、この手のバラエティ的なイベントやお笑いライブも行ったことがないのだよね。

 

なので、その辺りも新鮮な気持ちである。

 

少し予定をこなして、着いたのは開演15分前くらい、ちょうどサトミツさんと正銅さんの前座が生配信に突入したあたりだった。

 

会場はさすがに大型イベントとあってステージのセットもラジオをモチーフにした大掛かりで豪華なものだ。

 

真ん中あたりにステージが作られているので、あすこで話すのだろうなと思いつつ。

 

 

で、ほぼ前振り程度の前座ラジオが終わると、イベントはほぼ時間通りにスタート。

 

まずは大ビジョンにウェルカムアニメが星野源のテーマ曲と共に流れる。

 

そこからオードリー2人の、映画フィールドオブドリームのパロディ的な映像が流れていよいよスタートだ。

 

若林は昨年1年間プロモーションで走り回った自転車で会場を一周、春日は完全にオマージュしたユニフォームで入場、私のいる席の目の前あたりからだった。

 

 

今回コンテンツはいくつかのブロックに分かれており、最初はいつものラジオのようなトークだ。

 

オープニングに始まりタイトルコール、そこから2人のトークゾーンに入るわけだが、演出の豪華さに対してしれっと始まるトークパート。

 

もちろん構成とかはかなり考えているのだろうけど、二人の佇まいは何気ない感じがあって、この東京ドームで何万人もいる前で雑談している体なのがなんだか面白かった。

 

実際は若林の方がちょっと緊張気味だったかな、という印象だったが、ある種ラジオコントのようだと思うと、ちょっと違った味わいのある感じだ。

 

ラジオでは若林が理不尽にキレるくだりがあるわけだが、ここは東京ドーム、音声が結構反響してしまい、あまり大声を出すと音がダブって不明瞭になってしまう。

 

また観客も序盤では拍手を挟むわけだが、そうするとトークのペースが観客前提になってしまいラジオ感が薄れてしまう。

 

しかし、さすがというべきか、これはオードリー2人だけでなくお客さんもなんだけど、割と序盤でみんな察して、拍手は暗転した時にするように変えたのは流石のラジオリスナーだ。

 

そういうのも感じながらみているのが楽しかったね。

 

いつものSEが流れてコーナーが変わっていくのも、なんかテンポ感があってよかった。

 

 

トークパートが終わると、次は企画のコーナーだ。

 

まずはお馴染みのチェ・ひろしのコーナー。

 

春日のチャレンジ企画みたいなものが、最近話題のベンツのゲレンデが登場。

 

企画自体はしょうもないといえばしょうもないのだけど、ここでバラエティタレントとしての春日が大躍進だ。

 

尺も目配せしながら、ちゃんとオチはつけているわけだが、そこにいくためにスタッフも含めて総出でフォローするあたりにチームを感じる。

 

春日もやっぱり芸人だよなと思ったものだ。

 

 

そしてここからはイベントならでは的なコーナー。

 

ラジオでも、春日が煮卵のトッピングを許さないくだりが度々披露されているわけだが、その精算とてなんとプロレスの試合が展開された。

 

相手は奥さんのくみさんとも交流のある親友フワちゃんである。

 

フワちゃんといえば、スターダムでプロレスデビューしており、私も2回目の試合は現地観戦したが、実際動きは良かったしね。

 

ただ、さすがに3回目はなさそうかなと思っている中で、今回バラエティ的なものとはいえ再びリングへ、しかも東京ドームとは。

 

セコンドには当時の師匠、葉月と飯田の姿も。

 

試合中もマットを叩いて拍手を促すなど、さすがのセコンドワークであった。

 

対する春日も自身のプロレス知識を振る動員したオマージュ満載。

 

出立は大仁田厚、Tシャツロゴと入場曲はnWoと蝶野、猪木みたいなムーブもあれば武藤的なことやったり、途中小川直也の飛行機ムーブやったり、最後はカズチカのレインメーカーポーズだ。

 

ノア道場で修行したんだから、そこはノア的なもの入れろよとちょっと思ったけど、まあ仕方ないか。

 

ちなみにリングアナウンサーはなんとケロちゃん、ちょっと滑舌は不安があったが、ともあれ声は高らかだ。

 

レフェリーはノアの西永さん。

 

プロレスファンの私としては、嬉しくもあり、ちょっと複雑なおもいも抱きつつ、とはいえこれがプロレスの懐だよなと。

 

春日のちょいちょい色んなレスラーのムーブを入れるのは、やっぱりにやけてしまうが。

 

最後は謎の大円団を迎えたが、よくやるよなほんと。

 

 

続いては若林のコーナー。

 

数ヶ月教室にも通ったというDJプレイを披露。

 

元々自宅にDJ卓を持っているという話はしていたし、ヒップホップ好きはもはや言わずもがな。

 

そんな趣味を生かした企画だが、思ったよりめちゃ真面目にやっているのが面白かったね。

 

さらにここからこの日イチくらいのサプライズ、星野源登場である。

 

何せ今回のテーマ曲も歌っているしね。

 

しかし、2曲披露したがテーマ曲は歌わなかった。

 

だが、若林ラップとのコラボで良かったね。

 

曲自体も相まって、この日イチくらいにエモい時間でもあったね。

 

いうてもと思ったが結局テーマ曲は歌わなかったが、それが正解な気がする。

 

 

ちなみに、コーナーの間にゆかりの人たちのプチコーナーがあったのだけど、まさかの松本明子さん本人が登場し、東京ドームの舞台で歌っていた、ちょっとだけ。

 

すぐに切られて90年代的な顔芸を披露して落とすという。

 

ただ、割と私のいた席の近くにいたんだけど、やっぱり綺麗でしたね。

 

テレビじゃいじられキャラみたいな感じだけど、森口博子さんや井森さんもそうだけど、この世代の人らは元気だし綺麗な人多いね。

 

 

これが終わると死んでも止めんじゃねぇぞ、のコーナー。

 

お馴染みの服部3世が大躍進だ。

 

他にも耳馴染みのあるハガキ職人の投稿を読むあたり、さすがよなと。

 

ここでラジオ感復活。

 

 

そしていつものエンディングテーマが流れると、ワゴンが登場し、それに乗ってオードリーが会場中をめぐりながらトーク

 

しっかりファンサしてくれる。

 

会場をねり周りながらお客さんもちょいちょいいじるわけだが、やはり日向坂メンバーもいたようで、ちょっとしたボケを拾われてしっかりオードリーにいじられていた。

 

私の位置からはキャプテンと、おそらくおたけがちょっとだけ見えたが、いじられた時にめちゃはしゃいでて、遠目ながら可愛かったな。

(あれはおたけでなく、どうやらこのちゃんだったしい…)

 

今回スクリーン裏の、ステージの見えない席もあったのだが、ここでようやく顔見せもして、この辺りはファンとしては嬉しいよね。

 

そのままはけて暗転となり、静かにイベントは終了となった。

 

 

かと思ったら、センターステージにサンパチマイクがスポットされて、会場には”Showがはじまるよ”が流れ出す。

 

かつての武道館イベントの時のテーマ曲だが、ちょっと期待していたもののこの大きな会場でこの曲が響いたのはやっぱり痺れた。

 

スーツにピンクカーディガンだ。

 

この曲、やっぱりいいんだよな。

 

ラストはやっぱり漫才だ。

 

前回のANNでもポロッとこぼしていたのでやるだろうなとは思っていたけど、やっぱりいいよね。

 

ネタはちょいちょい春日が飛ばしたり、親父の霊を入れる的なネタの構造を模したものだったが、面白かったな。

 

なんか2人とも楽しそうだしね。

 

 

漫才も終ってはけたが、再び登場して最後の挨拶。

 

記念撮影もして無事終了である。

 

次回もやる的な匂わせを残して2人もはけていったのであった。

 

ラストのエンディングムービーもしっかりみてしまった。

 

 

かくして4時間近くにわたるイベントだったが、体感はあっという間だったな。

 

単純に面白かったのもあるけど、ラジオのいつものSEをしっかり使っていたので、ああもう中盤なんだろうな、ああそろそろ終盤か、とか時間がなんとなくわかるののあるかもしれないが、いずれにせよもう終わりか、という感じ。

 

いつものラジオ感を基調としつつも、テレビ的なバラエティあり、プロレスあり、音楽あり、漫才ありと、コンテンツ盛りだくさんで楽しかった。

 

この手のイベントを初めて生でみたんだけど、やっぱり何事も現場の空気感って大事だよなと思うよね。

 

お客さんもみんな好きで来ているからあったかいし、変な空気にもならない。

 

まあ、オードリーのラジオ聴いているような人らだしね。

 

また次もやるなら行きたいし、とりあえずは来週のラジオでの話に期待だ。

 

 

昨日のLITEのライブも最高だったし、今日も楽しかったし、いい週末でした。


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らしさと新しさ ーLITE

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今日は久しぶりのLITEのワンマンへ。

 

かなり新規軸満載の新譜を先ごろリリース、まだメディアが出ておらずヤキモキしたのだが、その理由もこの日明かされることに。

 

音楽的にどんどん幅を広げている中で、ライブはバンドの本質が現れるものだ。

 

どんなもんかしら、ただ楽しみ。

 

 

前回の単独はコロナ明け早々だったわけだが、ゲストも多く迎えてのちょっとしたイベント的なものだった。

 

前作『Multiple』のリリースが2018年とのことで軽く驚いたのだけど、もうそんなに前なんですね。

 

リミックス的な作品を挟んでの今回なわけだが、年々彼らはオープンな雰囲気になっていくように思う。

 

会場の入りは多分8割くらいかな、という感じだが、明らかに期待値に溢れるようないい空気が漂っている。

 

割と女性客も多いのが印象的だ。

 

 

さて、ライブは新譜の曲でスタート。

 

インストバンドとして有名な彼らだが、今作では武田さんがめちゃ歌う。

 

なんならポエットリーディングからラップまでやる。

 

どうしたLITE!?と思わず突っ込みたくもなるが、不思議なもので割とすんなり受け入れている。

 

どんな感じよ?ていう興味の方が強くなってしまうのだろう。

 

実際以前も歌っている曲もあるし、最近のアルバムでも色々やっているので、今更彼らが新しいことに挑戦しても別に驚かない。

 

それよりも、それがどうなっているのかが気になるというのが個人的な見解だ。

 

MCでも特にラップについては触れていたが、多分少なくとも今日会場にいた人の大半はそんな感じだったんじゃないかなと。

 

まぁ、要するに出てきた曲がカッコよくて、LITEじゃんと思えたからそれでオッケーなのである。

 

型にはめて価値を固定するよりは、流動性すら楽しんだ方が良いではないか。

 

 

そんなわけで新譜からの曲を中心に序盤は展開、打ち込みも多く、凄まじい手数をかます彼らのライブにしてはその様相すらだいぶ異なる。

 

しかし、同期させながら要所に見せるフレーズはまごうことなきLITEである。

 

1曲目は新譜でも1曲目を飾る”Upper Mantle”、打ち込み主体の曲だが、中盤から演奏も入ってくる感じがいかにもオープニングトラックだ。

 

すでにかっこいい。

 

武田さんもエゴサしまくったというラップ曲”Thread”も余裕でかっこいいぞ。

 

”Deep Inside”も”Dark Ballet”も、ヴォーカル曲は全部様になっていたぞ。

 

過去にもヴォーカル曲はあったが、それでもやはりラップは結構大きなチャレンジだったようだが、そりゃそうだよな。

 

さすがに歌っているときはギターフレーズは比較的シンプルなものが多かったように思うが、その鬱憤を晴らすように”Breakout”なんかは気合い入りまくり。

 

この辺りのバランスはかなり配慮したようなセットリストだったように思う。

 

実際問題どんなリアクションなのか、というのを考慮して、ある程度新譜の曲をまとめて、間で旧譜の曲も入れ込むことで置き去りにはしないようにしたのかなと。

 

”Endless Blue”の序盤なんてAphex Twinの"Flim"のカバーを彷彿とさせるくらいだし、やはり従来のLITE像とはだいぶ違うからね。

 

彼らも思ったよりリアクションがよかったこともあってか、演奏にもどんどん熱がこもっていくのもよかったね。

 

 

正味100分くらい、アンコール2曲と長丁場だったが、あっという間だったな。

 

彼らは今年21年目だそうで、私が彼らを知ったのは14年前だったな。

 

3rdアルバム『For All The Innocence』以降は全てリリースツアーにも足を運んでいる。

 

何年経ってもかっこいい音楽はかっこいい。

 

何より、特に近作はアルバムごとにどんどん変わっていて、その分過去曲もライブでやるとアグレッシブさが凄まじい。

 

ほんと昔から思っているけど、なんであんなに手が早く動くのか、意味がわからない。

 

プレイヤビリティがまず凄まじくて、その上曲自体もすごくいい。

 

インストというジャンル自体がマイナーではあるが、音楽の本質を彼らは持っていると思う。

 

今後もずっと楽しみなバンドの一つである。


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