音楽放談 pt.2

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悪意か単なる遊び心か ―Aphex Twin

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サマーソニックも第2弾までアーティストが発表されている。

今年のヘッドラインにはあいにく尽く興味がなく、Nine Inch Nailsはメッセ側でのメインであろうことが確定している。

そうなると、一体どういうステージ割りになるのかがきわめて重要な問題となってくる。

今年はビヨンセマイケミ、リンキンというショウビズ的要素の強い奴ばっかであるが、一方でコアなファンをくすぐるラインナップもあるのは事実。

その中でもひときわ注目度の高いのはAphex Twinであろう。

初登場な上、ここ数年はアルバムも出してない気がするけど。


Aphex Twin、本名リチャード・D・ジェイムスと言えば、90年代に登場してテクノ界に大革新をもたらした超大物である。

日本でテクノと言えば、いわゆるテクノポップが主流だし、ダンストラックのようなトランス見たいのを想像するのが大半であろう。

しかし、彼の音楽はおよそそうしたイメージとは遠いところにある。

何せまず踊れない。

冷たく荒涼とした音像と、時に悪意に満ちあふれた凶暴性を露にする音楽性は、ポップとは言いがたい。

でも不思議と心地いい瞬間があるのはなんとも言えない。


実は私は、まだ彼らの奴では1枚しかまともに聴けていない。

そもそもテクノというもの自体極最近聴くようになったし。

なので、Apex Twinも聴きたいと思いながらなかなか手が回らなかった。

1st「Selected Ambient Works」て奴しかもってないの。

で、今年サマソニにでるということで、これを機にしっかりチェックしようと言う訳である。


そこでまず買ったのが「Come to Daddy」てやつ。

ジャケットをまず見ると、いや実に気持ち悪い。

子供の顔が全部怖い顔になっている。

これは全部リチャード自身の顔を変形させたもの。

この人のアートワークは、概ね2種類に分けられる。

1stのような、ロゴをぽんとおいただけの非常にシンプルかつスタイリッシュな、いかにもテクノ的アートワークのものと、このアルバムのように顔をコラージュしたグロテスクかつ気色の悪いもの。

基本的に顔は悪意に満ちたように笑っている。

音楽性を端的に象徴しているようでもある。


で、実際の音楽であるが、これがまた何とも不気味で凶悪で凄まじい。

タイトルトラックも、地を這うように轟く低音から、一気に凶暴になりだす展開は、いや実に凄まじい。

「I want your Soul, I will eat your Soul」というささやきもまた、気持ち悪い。

これは夜に聴いていたらさぞいやな子守唄であろう。

この曲にはPVもあるんだが、これがまた最高なのである。

ちょっとしたホラー映画のようなPVで、是非見てみてほしいビデオの一つである。


実はまだこれ全然聴けていないので、これ以上は書けないのですが、やっぱりもっと早く一連の作品にも手を出しておくべきであった。

この音楽は実に刺激的、ただでかい音を出しているだけの音楽よりよほど凶暴で真に迫るものがある。

リチャードという人は大変な奇人らしく、数々のエピソードも残している(例えば、契約金で戦車(装甲車)を買った、など)。

かなり頭のいい人であると同時に、人を食ったようなところのある人なんだろう。

Wikipediaにも詳しいのでそれを読むだけでも十分に笑えるであろう。

是非夏までには、せめて有名どころだけでも余さずチェックしておきたい。