大学時代からやたらと音楽を聞くようになった。
理由はもちろん経済的な自由が大きいんだけど、一人暮らしの寂しさもあったのかも、知れない。
あんまりないけど。
で、音楽雑誌も熱心に読むようになった訳だけど、そうなると色々と知識として様々なバンド名を知るようになる。
そうした連中がまず聴く対象としてピックアップされていくわけであるが、一方で得意の捻くれがためにそうした者から少し外れたところを突っつき始めてた。
あるいは、仮に載っていてもコアとか、好き嫌いが別れるとか、変態とか、何となく曰く付きっぽいものがかっこ良く思えていたし、実際そっちの方がハマる率が高かった。
そんな訳であるから、実はOasisですら聴くようになったのは2、3年前である。
ちょうど前作が出たあたりだね。
その他ある種の古典的作品についても、最初に買った洋楽CDはビートルズだが、その後ストーンズは聴いてない。
更にいえば、ハードロックよりも先にプログレに付き、その後インダストリアル系に流れ、ニューウェイヴあたりに居心地の良さを感じていたため、ツェッペリンとかパープルはまともに聴いていないのである。
かなり変わった経歴だと友人に言われたことがある。
これだけ聴いていて、なぜそこを抑えていないのかしら、という話であろうが、単純に興味を引かれなかったのだと思う。
そうして名前は知っているけど、なんとなく聴かなかったバンドでも、あるとき何とはなしに聴いてみたところ、自分の中で大爆発、となる場合もあるんである。
そんなバンドの一つがPrimal Screamであった。
といっても、まだ2枚しか聴いたことないし、爆発したのはかの有名な「XTRMNTR」である。
タイトルのインスピレーションからして痺れるが、音楽はもっと痺れた。
実はKASABIANの1stを先に聴いて、かっこいいやん!と思っていたところでこのアルバムを知り、ほた聴いてみまひょ、と言ったらこれが、かっこええやぁぁん!!となった訳である。
サイレンのような電子音に刺々しいと言うか、物々しいようなギターとかの処理がまあかっこいいこと。
それでいて思わず体を揺らされるような快楽性もあって、これはマズいよね。
曲自体も最高にかっこ良く、アルバム通して外れ一切なし。
"Swastika Eyes""Pills"とかなんか特に好きなんだけど、同時に歌詞もすげえ尖っててかっこいいのである。
自分の好きなアチチュードであったりしたしね。
"Kill All Hippie"の歌詞なんて「You got the money, I got the soul」というフレーズが最高。
こういう「俺は俺だ」という表明と言うか、宣言というか、こういうのはつい反応しちゃうんだよね。
それこそNINの"Head Like a Hole"とかもそうなんだけど。
あるいは"Keep Your Dream"の歌詞なんかも結構好きなんだよね。
この2曲には共通するスタンスはやっぱりある訳で、これってすごく重要なんだよね。
その他の曲ももちろんかっこいいし、今聴いたって古くさい感じはしないと思うし。
それにしても、こうしてPrimal Screamを聴いていると、Kasabianて本当にこいつら好きなんだろうな、という気がいてくる。
1stなんて本当にこのアルバムをかなり感じさせるし、ヴォーカルの声質も唄い方(特にサージ)も、ボビーに似ているし。
2nd以降彼らがかなり方向転換したのもわかるね。
まあ別に1stは1stで全然かっこいいし、もちろんプライマルまんまって訳でもないからいいんだけどね。
このアルバムの後に「Screemadelica」を聴いたんだけど、正直こっちはそうすぐにはピンと来なかったんだけど、でも改めて聞き直したらやっぱり良くてね。
すごい浮遊感だけど。
今のところ他のアルバムにはまだ手が出てないのですね。
最近再発もされて、リリースも結構活発なので、また注目を集めている訳だけど、せっかくなので、他のも機を見て聴いてみたいね。
非常に独特な立ち位置のバンドだしね。
それにしても、このアルバムはかっこいいね。