音楽放談 pt.2

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Worth of Noise ―Black Dice

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健康を測るバロメーターと言うのは、割と人それぞれであったりする。

精神衛生的な意味での健康ね。

メシが喰えない、なんていう人は割合オーソドックスと言うか、わかりやすい例である。

翻って自分はどうか、と考えると、まず眠いのに眠れなかったり、日中もそのせいもあり集中力が著しく低い、なんていうのは、これはいけない、と思う兆候である。

私は自分でいうのもなんですが、集中力って相当高いんですね。

過去の経験からいって、本番には本当に強い。

しかも集中しているときに限って結構色んな余計なことも考えていたりするから、我ながら不思議なんだけど。

逆に集中力がない状態というのは、これ非常にわかりやすく、ひたすら頭がフリーズしてしまうのである。

なにも浮かばない。

普段は余計なまでに浮かぶはずの言葉が浮かばず、こんなブログなんて書けたものではない。

言葉にならないんですね。

なる前に、想念の段階で消えてしまうのです。

そうなったら、これはいかんね、と言う具合になるんだけどね。


最近では、聴く音楽、聴きたいと思う音楽に関してもそれが反映されるらしいことがわかってきた。

アンビエント的と言うか、内省的かつ意味不明な音楽を求めるときは、ひどく疲れている。

しかもその疲れが非常に深い部分に蓄積されているようなときほどその傾向が顕著である。

さすがに自分でもマズいよな、と思うのが、たとえ僅か数十秒でも「Metal Machine Music」を聴こうと思ったときである。

そんなときは速やかに夢の世界へ逃げ込むことにしている。

そのまま帰ってきたく無いけど、夢はいつかは醒めるもの、てね。


ここ数ヶ月くらいはややそういう日々が続いたんですね。

まあ色々悩ましい由々しい問題がある訳ですよ。

で、そんなときに好んで聴いていた音楽の一つがBlack Diceですね。

彼らの1stを買いまして、それをね。

以前聴いたのは4thとかに当たる気がするんだけど、1stの印象というのが、まさに「Metal Machine Music」の影響をひしひしと感じつつ、一方でBoredoms的な要素も強く感じるものであったのである。

この二つそろう時点であんまり健全じゃないよね。

心に闇を抱えているのがよくわかるようなラインナップである。

一応言っておくが、心に闇を抱えている=異常ではないからね。

逆に抱えてない方が異常だから。

それを出すか出さないかだけの問題。


あいかわらず曲単位で語ることができないような音楽、音楽と素直に言えないようなノイズを噛ましている集団であるが、それがそこはかとなく心地よいのですよ。

なんとなくメロディめいたものを感じるんだけど、基本的にはあまり展開しない。

ぐちゃぐちゃの景色がひたすら流れてゆくような音像。

混沌を音にしたらこんなだろうか。

そんな混沌たる音であるから、混沌たる精神には響く訳である。

時に目に入るすべてのものが現実味をなくす瞬間てないですか。

たとえ今目の前で、非常に強烈に感じられるような出来事であっても、ふと自分が遠ざかってゆくような。

楽しいと言う感覚は確実に認識できるんだけど、そこに実感はなく、楽しいなと客観的に感じているような。

わかんないかな。

まあ、そういう奇妙な感覚に襲われるときほど、こういう音楽って良いんですよ。

クスリによる幻覚作用とかって、これに近いものがあるのかもね。


いずれにしろ、別に何かを求める訳ではない。

強いていえば、そういう無意味のような世界かな。

外界の意味ありげな騒音をすべてシャットアウトするために、意味無さげな音楽で耳を塞ぐんですよ。

そうすると世界が遠くなって、目の前の問題がスッと、ほんの一時でも影を潜めるんですね。


休養が必要である。