台風も接近しているが、今日は1人ふらりと箱根へ。
朝はいつも通りの時間に起きて、バスにやられてやってきた。
2時間ほど、たまには移動を楽しむゆとりも必要である。
以前に来たのはもう8年前とかだろうか。
箱根湯本駅付近ではなく、行きたいところがあったのでそことほど近いところで宿は押さえ、部屋食で少しだけ贅沢を感じられる食事付き。
その手前で、昼を食べようと釜飯屋に立ち寄ったわけだが、出来上がるまで40分、釜を目の前に置いてなんの説明もせずにタイマーのスイッチを押してさっていく。
客が入ってきてもさして構わない、ばあさん2人が経営しているところだ。
先客が1人あったが先程出ていった。
とりあえずつけられているテレビの音と、遠くにばあさんらの話し声が微かに聴こえる。
なんとなく懐かしさを覚える田舎の風情である。
台風が絶賛近づいているので、雨が降ったり止んだらしているが、今は穏やかなものである。
入り込んだところにあるため、人足もなく車も通りも少ないのは、もともとなのか時節のせいかはわからない。
ともあれこういう静かさはたまには必要である。
ここのところ仕事が物理的に忙しかったのと、また組織改編があり私もまた業務内容が若干変わるらしいが、とはいえこれまでのメニューを捨て置くわけもいかず、他のメンバーを見るに恐らく私がそれらをやらされるのだろうなという感じだ。
別にそれがやりたくて入ったわけでもないが、仕事なのである程度は割り切っている。
そうは言っても今年の4月に異動してそれまでと違うことをやりながら、ここについてはどうにもうまくできなかってというのが正直なところだが、自分なりに見聞を広げることはできたのでそれはそれで悪くはなかった。
自分なりにあれこれ考えながらやってきたものだったのでそれも良かったんだけど、結局それもご破産だ。
散発的なオーダーに応える微妙なポジションに、気がついたら居座っている。
自分で言うのもなんだが、私は営業はそこそこできるし、メニューの実行的なところも多少の無茶振りをされても割と乗り越えられるくらいのスキルはある。
やったことがなくてもそれっぽく取り繕いながら、ちゃんとクライアントコントロールもするので結果的にクレームもないし。
それにやったことはちゃんとある程度以上の型化もしているので、再現性は高いはずである。
会社でも評価されていないわけではなくて、考課のたび大なり小なり昇給もしてるしね。
ただ、そうは言ってもこの改編はこれまでもずっと感じていた違和感というかズレというか、そういうものを覚えずにはいられないというのか本音だった。
私は営業自体は嫌いではないが、かと言ってずっとやりたいわけでもない。
取引になったクライアントで着実に成果を出して、グリップを強めながら拡大していくのが醍醐味と思っているんだけど、どうもこの会社ではそうではないのだ。
口座開いて、まだ実施に至る前に別の追加提案をしたがるのだけど、まあそれ自体は別に悪くはない。
ただ、それがクライアント目線の提案というよよりは足元の売り上げのためだけだし、そうしてデカいことを言っておいてクライアントの期待値は散々上がるが、ちゃんとやらない、もしくはできるメンバーもいないので大概がクレーム化している。
これまでの仕事で、おたくとはもう取引しませんとか、担当の基本的なビジネスマナーがありえないなんて言われているのをみたのは初めてだ。
私も失敗はあったし、お客さんに失礼なことを言ってしまったりは何度かあったけど、それでも最後はありがとうと言ってもらえたからな。
どうしたらそんなことになるのか理解できない。
ともあれ、そういう不安定な状況が続いているのにまたこうしていじくり回して、毎度偉そうにWillだなんだと中途半端な英語で言ってくるが、結局この会社は社員を機能でしか見ていないし、クライアントのことも舐めているとしかおもえない。
代表自ら他社の社長を捕まえて、社内でクソだ意識が低いだと言っているくらいだから、それは当然だ。
偉そうにいう割には自分のことを上げてくれない先には出たがらない。
反対に気に入られている先はやけに入りたがるだけでなく、無駄に風呂敷を広げて格好つけようとする。
別に良いんだけど、全くケツは持たないから困るのだ。
それ誰がやるの?うちは型化できてるとかいうけど、誰も知ってないぞ?誰に聴いてもわからない、決まったものはない、手癖でやっているばかりだ。
しかも思いつきでやるばかりだから、そこで力入れても会社的には別に興味ないから人も割かないし。
言えばつけてくれても何も分かってない新卒だったり、どうしろと?
なんてことを考えていたここ1ヶ月であったので、現在転職活動をしている。
といっても結構偶然というのが大きいのだけど、一つは前職の社長から声をかけられ、組織も仕事も変えたいと思っている中で、もう一回うちでやないか?というもの、今一つはこの会社で一緒だった奴が転職した先で、こちらも拡大フェーズにあるのでリファララで来ないか、というものだった。
前者は今のスキルや知見の延長なので、ある意味わかりやすいキャリアになる。
後者はサービスも領域も別なので、また新しいチャレンジの色が強い。
どちらも等しく検討しながら、来週再来週で改めて面接である。
そんな心持ちの整理にも、たまには普段と違う流れで生活をしてみるのは存外わるくない。
釜飯を食べ終えると、いそいそと美術館へ。
カップルが多いのがなんだが、割に人も多くないのでゆっくり見ることができた。
企画展は現役の写真やコラージュを主とするいわゆる現代アートの人。
このジャンルは正直まだよくわからないが、わからないものをあれこれ考えながら眺めるのは悪くない。
小一時間で回り終えて、外のボードウォークを歩きながら暫し人のいない場所で癒される。
夜は温泉入って、ご飯食べて酒飲もう。Analogfish - Saturday Night Sky (Official Lyric Video) - YouTube