音楽放談 pt.2

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無常の日 - Number Girl

今日は初にしてラストのNumber Girlのライブへ。

 

最初に白状しておくと、私は彼らの熱心なファンというわけではないし、ちゃんと聞くようになったのは彼らがとっくに解散してからだった。

 

日本のオルタナ系を聴きあさっている頃に必ず名前を目にしていたから知ってはいたけど、本当にだいぶ後になってからだ。

 

しかし、彼らの音楽のえも言われぬパワーみたいなものはヒシヒシと感じつつ、他方で向井のやっているZAZEN BOYSの音楽と比べた時に、だいぶ具合が違うなと感じるところもあったので、やっぱりライブは見てみたいなと。

 

で、以前にあった野音の時はチケットが取れなかったのだけど、その後機会もなくアレという間に再びの解散宣言。

 

だったらと思って申し込んだら見事当選。

 

リアルタイムからの熱心なファンの方には申し訳ない気持ちがないわけではないが、まあ当たったからには楽しむだけだ。

 

余談だが、今日はアナログフィッシュの年内ラスト、しかも2本立てのアコースティックライブがあり、この企画自体レアなので日程どんかぶりでちょっと凹んだが、そんな気持ちも胸にぴあアリーナへ向かうのであった。

 

それにしても、フェス以外で10000人規模の会場は初めてかもしれない。

 

 

会場に着くと、入場のため列を為すヒトヒトヒトでまずびっくりした。

 

さすがに時間かかるよね。

 

とはいえ、思ったより入場には時間はかからず、会場の入り口も大きいし、アリーナ席とスタンド席で入場口を分けるなどオペレーションもスムーズで良かったですね。

 

座席もわかりやすくスッと着くことができた。

 

椅子もクッションがあり、この規模の会場においては格段に座りやすい。

 

と、会場のスペックはいいか。

 

 

ライブはほぼ時間通りに開始。

 

得意の自己紹介挨拶をかますと早々に演奏スタート。

 

のっけから爆音で最高だ。

 

そして2曲目と早々に"透明少女"をやったのには驚いた。

 

なんやかんや彼らの代表曲なのでラストまで取っておくかと思ったが、出し惜しみしないということか。

 

もっとも、その後本当に出し惜しみしないなんてする気はないことが程なく知れるのだが。

 

 

ちなみに、私はあんまり曲名は覚えていないのでセットリストはわかんないのだけど、それでもイントロからああ、あの曲だとわかるもので、こうして改めて聴いているとやっぱりかっこいいですね。

 

今回は謎の2部構成だったのだけど、間には彼らの思い出写真がスクリーンに映し出されている。

 

彼らが現れた90年代の頃を考えると、確かに彼らの存在は特異だったろうなと思う。

 

見た目には今で言うインキャ臭全開で、予備校3年通ってます、みたいな冴えなさが特に向井に漂いまくっている。

 

そんな奴があんなジャギジャギにギターかき鳴らして叫ぶように歌っている様はちょっと怖いものな。

 

でも、圧倒的な表現衝動みたいなものは直ぐに感じ取れるだろうな。

 

流石にもういい年になっているので、声は当時のそれとは比べるべくもないし、そんな衝動とも距離をとっている感はある。

 

そもそもこの再結成自体がアフターサービスみたいなものだろう。

 

メンバーみんな円熟を迎えているから、演奏だけで余裕で楽しいしカッコいい。

 

田渕ひさこさんは癖なのか、ピョンピョン跳ねながらギターを弾くんだけど、喋ったらそのイメージ通りホワホワしてて驚いた。

 

あんなキレキレのギターを弾いてるのに、凄まじいギャップである。

 

また中尾さんは野太いながらも推進力のあるベースがこれまたかっこいいし、アヒトさんのドラムも細かなフレーズからダイナミックでハードコアな演奏までこなしていて、さすがであったね。

 

リズム隊が強いバンドはやはりかっこいい。

 

途中向井がタバコを吸ったり、酒を飲んだり、変な人形を出して伸ばして遊んでいたが、あれはなんだったのだろうか。

 

ちなみに第2部の終盤にも同じような場面があり、その時は葉巻をふかしていた。

 

客席からは度々声援が飛び、ときたま何故か大喜利みたいになっていたが、それも相俟ってなんかプロレスの引退試合みたいだと途中から思っていた。

 

 

解散とはいえ既に一回辞めてからの再結成だ。

 

なんなら本当は数年前に、Rising Sunに出演してすぐ終わりの予定が、コロナのせいで中止になった事でなんとなく続いていたようなところがある。

 

向井はハッキリ金儲けのためと、どっかのピストルズみたいなことを言っていたが、どこまで本気かはわからないにしろ、新曲は頑なに作りたがらなかったらしい。

 

過去は過去と割り切りたかったのかもしれないが、だからこそまた何かの拍子に再結成するかもなと。

 

観客の多くもそれをなんとなく思っていたんじゃなかろうか。

 

誰も怒らないしね。

 

ただ、この日"透明少女"は都合4回演奏された。

 

半ばギャグかと思いつつ、これでほんとに最後だからという彼なりのメッセージとサービスなのどろうかとも思うわけだ。

 

早速Twitterでは話題になっていたが、まあどうなるかは後にならないとわからない。

 

ちなみにダブルアンコールは客電もつけたままで"透明少女"は演奏された。

 

 

ともあれ楽しい時間で、時間にして3時間弱の長丁場であった。

 

きっと後日映像作品にもなると思うので、行けなかった人は是非そちらが出たら購入をお勧めする。

 

演奏はバチバチに決まっていてかっこよかったです。

 

福岡から20年くらい前に出てきたその仲間と今も音を合わせているのは、物語があっていいよね。

 

引き続き彼らはそれぞれの活動をしていくだろうけど、特別はそんなにたくさんないからね。

 

観に行けて良かったです。


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