今年は毎月結構な割合でライブへ足を運んでいる。
昨年末に転職して以来、基本的にリモート勤務にしているので時間の融通が非常に効きやすいんだよね。
正直海外アクトよりも国内組が多いのだけど、ライブ頻度の高くない人も多いし、反対に高いから時間あると観に行ったり色々だが、ともあれうれしいことである。
先週はソニマニとRAY企画イベント、そしてこの週中ではLillies and RemainsとLuby Sparksのそれぞれ対バンイベントで、片や海外の初来日、片や初めましての多分日本のアーティストという感じ。
ソニマニでもRAYのイベントでも初めましてが結構あるので、久しぶりに新規の出会いを楽しんでもいる。
A National Acrobatic
そんなわけで、まずは今年2回目のLIlilies and Remaindsのライブ。
昨年末にも観ているので、数ヶ月という短い間隔で見られるとは。
昨年9月のアルバムリリースツアー以来、その活発ふりにびっくりだ。
今回はドイツのバンドの来日と合わせての対バンだが、ファンにしてみればこうしてやってくれるだけで御の字である。
それに前回の対バンでの中国のバンドもカッコよかったから、彼らとやるバンドならまあ間違い無いだろうと予習なしでライブだ。
仕事が終わり揚々と飛び出すとゲリラ豪雨がエゲツない勢いで降り注ぐ。
渋谷には急拵えの川があちこちにできていた。
足元がビチャビチャや。。。
会場内ではPost PunkなDJがかっこいい音楽を鳴らしているので、それを聴きながら待機。
まずはAlice Giftというドイツのエレクトロデュオ、この界隈のジャンルではカルト的に話題になっているらしかったが、私は知らなかった。
男女2人組で、男性がGt/Vo、女性がKeyで、ベース、ドラムは打ち込みである。
その打ち込みドラムの印象も大きいのだと思うが、音楽的にはダークなエレポップが基調という感じで、個人的には初期Depech ModeやSoft Cellのようなイメージ。
ファッションもしっかり世界観があって、前評判通りの耽美な世界観。
曲はポップでダンサブル、ドイツのバンドだしもっと重たい感じかと勝手に思っていたがそんなことはなく、聴きやすいし肉体性もあるが、聴きこむと結構色々やっているんだなという感じがわかる。
ゲリア豪雨の影響で電車が止まったりしていたので開始当初は客入りも少なかったが徐々に増えていき、また彼らも始めこそやや緊張からか固さも見えたが、観客も「お、ええやん」とばかりに体を揺らす人も増えてきて、彼らも次第に乗ってきている印象だった。
終盤には律義にメモで日本語の挨拶も手短ながら準備してくるなど、彼らはいい人に違いない。
ライブも結構盛り上がり、私含めて初めましての人にもかなり刺さったはずである。
週末にはまた別なイベントでライブをやるようなので、その中日ではこのくそ暑い日本を楽しんでもらえたら何よりだ。
とりあえず、音源もちゃんと聞いてみよう。
かっこよかったです。
そしてリリーズ、今回は高松さんがベースだ。
セットリストは定番曲は適宜配しつつもレア曲や久しぶりの曲も。
長らくラスト定番であった"Body"も割と序盤に演奏するなど、セトリをいろいろ変えておりこの辺りはファンとしては嬉しいところだ。
"The Fake"は勿論やるわけだが、やっぱりこの曲はいつ聴いても鉄板でかっこいい。
また"TWreckage"も久しぶりに聴いたし、"Falling"も前回はやらなかった気がするが、ともあれ非常にいいセトリでしたね。
毎回思うけど、キザな音楽だがだからこそかっこいい。
一旦ここで落ち着いて、今は以降の日程の発表はないが、年内でもう一回くらいどっかでやってくんないかな。
ライブが終わって外に出ると、先ほどの雨が嘘のようにすっかり止んで、川みたいに流れていた水もすっかり引いて乾いていた。
どんだけ暑いのよ。。。
Play vol. 143 @Lamama
そして金曜日、今度はLamamaでのLuby Sparksの出演する対バンイベントだ。
元々チケットはとってなかったのだが、ふとSNSで見かけてやるんか!と知ったのでリリーズの帰り道にチケットを確保、仕事をさっさと切り上げて再び渋谷へ。
こんなスパンで渋谷に行ったのすっごい久しぶりだが、ともあれこちらは2回目である。
振り返ったら最初に彼らを観たのもLamamaで、リリーズとの対バンイベントだった。
もう5年だったんだな・・・。
ともあれ、ちゃんと音源も聴くようになってようやくがっつり聴きにきたライブだ。
まずは対バンのDOUL、ドウルと読むらしいが、女の子1人でやっているソロプロジェクトらしい。
金髪に濃いめのメイクで、一瞬コートニー・ラブを想起させた。
全く予習せずにきたのでどんな音楽かと思ったら、意外や90'sのUSロックな色が強い印象。
見た目的にももっと今どきかと思ったら結構渋い。
しかも曲は割とミドルテンポくらいで、洋楽的でもないし邦楽的なわかりやすいサビがあるわけでもない、でもかっこいいんだよな。
全て英語詞だが、発音も綺麗で歌も上手い。
ちょっとびっくりした。
普通に届くべきところに届けばもっと客も集まるだろと思った。
どうやら熱心なファンも何人かいたようだが、おっさん客の馴れ馴れしい声援がちょっとうざかったが、ともあれかっこよかったですね。
ちなみにドラムは、出てきた時にはわからなかったが、やたらドラム強いな・・・と思って目をやると、なんか見覚えのある叩き方・・・は!ノベンバの吉木さんではないか!
小林くんに叩き方がかっこいいという理由でスカウトされたという彼だが、非常に印象的なドラムプレイで、その存在感はしっかり示していた。
正直ぬぼっとした感じなので、はじめマジでわからなかった。
ともあれ、喋ると今時の女の子感もあって可愛らしかったですね。
この子もちゃんと見つかれば、全然大きなステージでも戦えるだけのものは持っているだろう。
音楽的には日本ではコアな部類だから、そこだけだろうな。
日本にもたくさんいいアーティストはいるものである。
転換を挟んでLuby Sparksの登場だ。
Voの子とベース兼バンドの主軸たるBのナツキくん以外のメンバーは、言っては悪いが大学生バンド感がすごい。
ただ、その出す音がえぐい。
私にとってはここ最近出会ったバンドの中では国内外問わず圧倒的に好きなバンドだ。
まずなんといっても曲がいい。
私の好きな80~90年代の風味を感じさせつつ、メロディも光るしとにかくキラキラしている。
1stと2ndでヴォーカルが変わっているが、それぞれの持ち味があって甲乙つけ難い。
正直初めてみた時には、いい印象はあったが曲も全く知らなかったので、今回がちゃんと向き合う初めましてだ。
ライブが始まったその瞬間から、最高でした。
演奏も鉄壁だし、出音もデカくて、ヴォーカルは歌も上手い。
1stの時の子はウィスパー系で、ドリームポップやシューゲイザーな曲とマッチしていたが、今の子はもっと声が強いのでよりロックな曲が映えるのだけど、何気に高音部が声が通るし気持ちいい。
生で聴いても声も安定しているし、とても心地いい。
バンドチームもノイジーもクレイジーもヘヴィネスもあるし、曲によっては同期もさせているわけだが、演奏上手いよな。
そして、もう1回言うけどライブで聴いてもやっぱり曲がいい。
面白いもので、曲の発するフィーリングみたいなものってあると思うのだけど、彼らの曲はとにかくキラキラしているけど、それが押し付けがましいものじゃなくて、なんか美しいものだけを理想化して取り出したみたいな感じがあって、聴いていてフワーッとしてくる。
今日は正直客入りは寂しいところはあったけど、彼らの曲はもっと広く響くはずだし、ライブも音もいいし演奏もいいし、もっと売れていいはずだ。
この規模の会場で収まるようなポテンシャルじゃないし、聴けばわかるだろ!と個人的には思ってしまう。
ともあれ、ライブでは1stの曲もやっていたがしっかり表現していたし、私の好きな”One Last Girl"もやってくれた。
最新EPの曲はカバー以外は全部やったけど、これらも改めていい曲だなって思うし。
いい曲なんだよ、本当に。
詰まるところ演奏がかっこいいとか顔がかっこいいとか可愛いとか、そんなことは二の次で、曲がいいのがアーティストである以上は至高だ。
彼らはいい曲が書ける。
それを表現する演奏力もある。
しっかり届く声がある。
もっと売れてくれ・・・もっと世間気付け・・・。
何が邦楽は終わっただ、くだらねぇ。
DOULもそうだけど、全然終わってないどころか最高な若い奴がいっぱいいるぞ。
どいつもこいつも舐めやがって・・・。
ちなみに会場にはAlice Giftの2人も来ていた。
すぐ近くにいてびっくりしちゃった。
ともあれ、今度は単独でがっつりみたいな。
そんな感じで、今週は日本のかっこいいアーティストとドイツのかっこいいアーティストを見たわけだが、こうしてみても日本にはたくさんのかっこいい、オリジナルで最高なバンドがたくさんいる。
日本の音楽終わったみたいなこというクソみたいな奴らが少なからずいるが、マジで舐めんなて言いたい。
こんなにかっこいい、最高な音楽やっている奴らがいるんだぜって。
音楽性の趣味はあると思うけど、いい音楽に音楽性なんて関係ないよ。
私は自分の美学を貫く人って好きなんですよ。
ほんと、いい週末になりました。