音楽放談 pt.2

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今日はアナログフィッシュ恒例の秋のワンマンであった。

 

以前は10/10に日を定めて、アコースティックなど趣向を凝らしてしていたが、コロナ以降は日程には必ずしも拘らず、この近い日にちでやる感じになっている。

 

個人的にはTownmeeting好きだったのでまた再開してほしいが、ともあれ今日はトピカルなライブであった。

 

まず、バンドとしてのライブ活動はしばらく休止を発表。

 

音源リリースやソロ活動は引き続き行うそうだが、アナログフィッシュとしてはしばらくご無沙汰となる。

 

加えてかれこれ5年近くサポートとして入っていたギターのRyoさんもこのタイミングでの離脱を発表、自身の音楽活動に専念するらしい。

 

特に『SNS』ではレコーディングだけでなく一部作曲や編曲にも参加しており、ムードのあるギターでは多大な華を添えてくれているので、やはり残念である。

 

まぁ、終生やらないわけではないし、また何かのタイミングもあるかもしれないからそれには期待しつつ、この体勢は一旦は見納めである。

 

そんな気合い入りまくりのライブということあってか、限定生産の"Showがはじまるよ"のソノシートにサインを入れたものを、ファンクラブ先行で買った人にはプレゼントという特典が。

 

私はいつもチケット販売開始と同時に買っているので、期せずして恩恵に預かった。

 

せっかくなんで買おうと思っていたからなお嬉しかったですね。

 

 

そんなわけでソールドアウトになったクアトロだ。

 

割と開場して早々に入る人も多かったようで、活況を呈している。

 

ライブはほぼ定刻で開始、序盤から"Fine""うつくしい星"、そして"僕ったら"などを披露、どんなセトリなのかしらとこの段で期待がまた高まる。

 

今日はゲストコーラスとしてハシリコミーズの子も登場。

 

と、"FIT"が始まらんとした時にアクシデントが。

 

Ryoさんのギターの音が出ないようで、忙しなくギターを持ち替えてはペダル踏んだりコード繋ぎ直したりしているが一向に改善しない。

 

しばらく前奏を引っ張っていたが回復しないのをみてひとまず演奏するも、曲が終わると一時中断してメンテタイム。

 

15分ほどしてようやく回復すると、改めて"FIT"から再開だ。

 

復旧した瞬間にファンから声援も上がったわけだが、「ロックバンドのライブ来といて音が出たくらいで盛り上がるなよw」なんてMCを下岡さんが挟みつつ、場の空気も白けることなくリスタートである。

 

 

今回は来る新譜から初披露の曲も2曲やったり、インストをやったりと、ゲストだけでなく曲自体もバリエーション豊かだ。

 

"Nightfever"では、サプライズでGrim Spankyの松尾レミさんも登場、いい声ですね。

 

演奏はいつ観ても鉄壁だし、健太郎さんの声も伸びてるし、下岡さんはたまに歌詞を軽く間違えるけどいつになくテンション高めだ。

 

で、彼らの曲は聴くたびに色々と考えるのだけど、改めて下岡さんの書く曲を聴いて思ったのは、下岡さんは基本的に疎外感みたいなものをすごく感じていて、でもそれを乗り越えようとするところに人生のモチベーションの一つがあるのかなと。

 

”並行”も今日演奏されたけど、この曲の歌詞がそれを1番わかりやすく表現しているかもしれないね。

 

また、私が彼らを観るようになった頃はライブ中に他のメンバーへタイミングをディレクションするような場面をちょいちょいみかけたが、最近はそんなことはないし、むしろ下岡さん自身が音源と少し音程を変えたり符割を変えたり、あるいは後ろに溜めるような歌い方をしたりということを意識的にしているように思う。

 

多分完璧主義的なところが基本的な本性なのかと思うけど、敢えてそういうものからも距離を取ろうとしているのかな、なんて思ったり。 

 

"No Rain No Rainbow"でもコーラスを観客に歌わせるなど、これまでにない感じ。

 

いつも感情爆発に暴れ回るのは健太郎さんだが、むしろ今日は彼の方が大人しく、ちゃんとしたステージングだったように思うくらいだ。

 

面白いバランスである。

 

 

ライブは途中中断はあったが、本編で2時間半くらいだった。

 

ラストは"Goodbye Girlfriend"で締めとなった。

 

一旦はけたが程なくして再登場、アンコールでは3曲演奏されたが、最後はやっぱり"アンセム"、今や私はこの曲をきくとなんだかたまらくなって泣きそうになってしまう。

 

いい曲です。

 

 

そこからさらにダブルアンコール、下岡さんマジでどうした?てくらいテンション高い。

 

ソロでの弾き語りから始まる”抱きしめて”だ。

 

本当に名曲ですね。

 

音源では3分足らずの短い曲だが、ライブではしばしばアウトロで爆音インプロが始まるのだけど、Ryoさんも最後までイカしたギターを披露しまくっていた。

 

アレンジは変えてくるだろうけど、下岡さんの仕事も増えるし、何よりやっぱりこのギターの音色はRyoさんっぽいなとすっかり浸透しているので、寂しいよな。

 

終わってみれば3時間の長丁場となった。

 

 

個人的に振り返ってみると、彼らのことをちゃんとこのブログで取り上げたのはもう10年以上前のこの記事だ。

back-to-motif.hatenablog.com

MOROHAの2ndのリリースイベントで見かけて、音源を買って、その年の個人的ベストアルバムに名前を連ねた。

 

その時に最初にフックしたのはまさに”抱きしめて”だったわけだが、今も変わらぬどころかもっと私の深いところで響いている。

 

ライブは休止するにしても、活動は引き続き出し、また1年後には再開しているんじゃないかしらと勝手に思っている。

 

幸か不幸か私の好きなアーティストは音源を10年くらい普通に出さないとか、ライブもたまにしかやらないみたいな人も多いので、これくらいはどうということもない。

 

私の環境が変われば響く曲も変わってくる。

 

40手前になってくると、億劫なことも増えてくるし、一方で太くなるところもある。

 

物理的な意味でなく。

 

控えている新譜に向けた曲も半分以上はすでに披露されていると思うけど、いいのはわかっているので、それらを味わいつつ、次のライブを待つだけである。