6月は割と毎週のようにライブへ行ったな。
ラインナップはバラエティに富んでおり、我ながらなかなかの充実ぶりだ。
最近都度都度書くのは大変なので、ある程度まとめて書いてしまうが、まぁよかろう。
そんなわけでざっと6月を振り返り。
6/1_Nano-Mugen Fes 2025 @Kアリーナ
まずはど頭でアジカン主催のフェス、ナノムゲンヘ。
ちょうど私がライブに行き始めた大学生くらいの頃にも開催されていた記憶だが、彼らと親交のあるバンドをノ国内外から招聘しており、バンド主催としてはなかなかの規模だ。
当時は行ったことはなかったが、まだCharlotteがいた頃のAshも出ていた。
今回はまた随分久しぶりな開催だが、お目当てはBECKだ。
かなり意外すぎるブッキングだが、単独だと今は高いし、かと言ってサマソニなどに来るかというとちょっと微妙そう、そんな折にここでかと。
そんなに熱心に聴いているわけではないが、一度は観ておきたい90年代からの大物だ。
ちなみに好きなアルバムは『Modern Guilt』だ 。
他にも数年ぶりに活動再開したというFontaions of Wayneや日本からはくるりも名を連ねている。
2日開催で、初日はエルレやストレイテナーなど日本のエモパンク系が名を連ねており、好みの問題で2日目のみ。
他にも目ぼしい海外の新人もいたのでな。
私はちょうどFOWが始まる頃に到着した。
会場はまたまだ空席もある状況だが、いうてもそこそこ集まっている。
このバンドも完全初めまして、予習もなしで望んだが、所謂パワーポップ系で、普通に良い曲だった。
めちゃくちゃ強烈に個性があるとか灰汁の強さなどはないけど、ふとした時に沁みてきてしまう系だ。
Weezerなんかに近いな、なんて思ったらまさに一緒にツアーしたりしてるんですね。
会場も盛り上がっており、良いライブでしたね。
メンバーもとてもご機嫌らしく、裏側でもとてもご満悦であったとか。
アジカンとは以前日本でツアーした際に前座をやった仲らしい。
ゴッチすごいな。
続くはサイドステージでHovvdyというデュオ。
名前すら知らなかったがすでに何度か来日しており、評価も高いらしい。
私が興味を持ったのは、彼らがArts&Crafts所属と知ったから。
あのBroken Social Sceneが主催するレーベルで、基本的にグッドなオルタナ系アーティストと契約しているので、まずハズレはないだろうという信頼性もあったわけだ。
で、面白いなと思ったのは明らかにタイプの違う楽曲を展開していること。
演奏はバンドなのだけど、片やゆったりしたエレクトロ系、片やUS的なギターロック系と、明らかにタイプが違う。
多分それぞれが作った曲をそれぞれがボーカルをとる形でやってんだろうなと思ったらその通りだった。
ただ、なんでもなんで一緒にやってんのかしらというと、どうやら意気投合したかららしい。
元々ソロでやっていたらしいが、音楽性は違えど気が合うな!なんつって。
ともあれ、全体的に上品で良かったですね。
面白いもので、FOWはいかにも90年代っぽいなと思うが、一方彼らは明らかに時代が違う。
それぞれの良さがあるからそれがどうというわけではなくて、時代の空気みたいなものってあるんだな、という話である。
Hovvdyが終わるとくるりだ。
こちらもいくつか音源は聴いたことがある程度で、そんなに熱心にきいているわけではない。
リアルタイムな世代のバンドなんだけど、バラの花とかも完全に後追いで聴いたくらいだ。
なんでそんなにハマんなかったのかよくわかないが。
ともあれ、こうして改めて曲を聴くと良い曲多いですね。
それこそはっぴいえんど的なゆったりメロディな曲が多いが、日本的で良いですね。
人気はさすがのものであったが、それでもそこまでタイアップとかなかった気がするがそれでもこれほど人気なのはすごいよな。
良かった。
続くサイドステージでアジカンがアコースティックセットでライブ。
彼らは頑張ってるよな。
そしていよいよトリのBECKだ。
まあとにかくカッコよかったな。
前日に単独公演も行われていたのでセットはそのまま持ってきてくれたんだと思うけど、ステージいっぱいのスクリーンに映像を流しながらのスタイル。
バンド編成なんだけど、所謂バンドの音楽という感じでもない不思議な音であった。
1stも要所でHIPHOP的な曲も少なからずあったので、そうした趣向を反映したものだろうか。
何よりBECKがカッコいい。
もう60近いと思うけど、スタイルはさらりと手足も長いし、イケメンだし、オシャレだし、なんだこのおっさんは。
この世代の人らはほんとに元気だよな。
シンガロングするタイプでの曲ではないが、終盤には少しだけコール&レスポンスで遊ぶ場面も。
曲名は細かくはわかないが、割とロックやエレクトロな曲が中心の初心者にも優しいポップセトリだった。
ラストはしっかりLoserを決めて帰っていった。
何度も言うが、カッコよかった。
一回観とくか、くらいの気持ちだったがバチバチに満足度の高いライブであったね。
そんなわけで半日くらいずっと座って観ていたんだけど、会場は綺麗で音も聴きやすいから、快適でしたね。
最近は大手フェスが苦戦しがちな中で、インディペンデントなイベントが存在感を増している。
色々大変なことはあるだろうけど、また開催される事を期待したいですね。
6/14_RAY、琴山しずく、復帰おめでとう会@大塚Hearts
2週目の土曜日はRAYの琴山さん復帰イベントへ。
3月頃から体調を崩しライブ活動を休止、一時はすぐに復帰できるとリリースがあったが、別な不調も生じて愛海さんのラストワンマンも不参加となってしまっていた。
体調のことだから仕方ないが、詳細はまあ明示はされていない分心配も募るというもの。
それがこのほどようやくの復帰である。
せっかくなら足を運んでおこうというわけだ。
場所はホームの大塚である。
いつもの”Overture”が時間通りになると、久しぶりに4人体勢で登場。
少し痩せたかしら、という印象もあったが、ライブが始まればそれまでの休みなんてなかったように全開パフォーマンスだ。
アイドルってタフだよな。
最近他のグループの子でも体調不良での活休のアナウンスを何件か見かけたけど、この頻度の運動量で毎日やっていたらそりゃしんどいなとは思う。
ともあれ、会場もしっかり後押しするようにいつになく声援も力がこもる。
この日は復帰すぐにも関わらずかなり攻めたセトリだったのは驚いたが、とはいえ少しだけ休憩的にバラエティコーナーも。
以前無料で開催された大喜利もやったわけだが、アイドルなら大喜利くらいできないといけない時代らしい。
なんてこった。
みんな頑張っていたよ。
後半ではコットさんが会場を練り歩きながらの場面も。
私が特典会などは行かないのであまりメンバーを近くでみることはないのだけど、近くで見ると華奢で可愛らしいものである。
最後はファンに向けた手紙を読んで締めに入るわけだが、案の定内山さんが泣いている。
幸い先のワンマンのような呪文は唱えなかったが、ようやく4人になったわけだ。
3人体制のライブでもみんな躍動していたが、こうしてフルメンバーになるとやっぱり変わってくる。
”フロンティア”の感想部分でも久しぶりに2人でのコールだ。
1人卒業してしまったものの、また新規メンバーが入るまではこの4人になるので無理し過ぎず、頑張って欲しいところである。
6/19_Nero Presents@Shibuya WWW
今はリモートなので、平日でも割とライブへは行きやすい。
そんなわけで木曜に向かったのは海外のPostPunk系バンドを招聘したイベントへ。
日本からはLuby Sparksと、DJとしてリリーズのKENTも参加、この手の音楽好きにはたまらんでしょうというラインナップ。
とか言いながら、私は海外の2バンドは全然聴いたこともなかったので当初はどうしようかと迷っていたが、少し聴いてみたらこれはまあ好きだろうなと思ったのでいくことに。
以前Alice Giftもそうだが、この手のインディバンドでもある程度集客できるという認知ができれば、他の後続も期待できるしね。
そんなわけで仕事終わりに駆けつけたが、出る時間をミスって結構ギリギリに到着、すぐにLuby Sparksが開始となった。
間に合ってよかったぜ。
ステージ天井からは先日の単独でも装飾されていたシャンデリアがあったが、持ってきたのだろうか。
それはさておき、この日のセトリも2枚のEPの曲を中心に、2ndからも割とオルタナ色強めな選曲であった。
単独の時はギタリストがヘルプの人だったが、今日はオリジナルラインナップ、若いのにやはり演奏は鉄壁、歌もより丁寧に歌っているような印象だ。
それにしても、毎回思うけど本当に曲がいい。
海外のお客さんも結構いたが、彼らにはどう響いただろうか。
ノイジーな曲もシューゲな曲も、全て素晴らしい。
マジでもっと売れてほしい、てか売れないとおかしいだろ。
と、彼らの曲を聞くたびに思っている。
この日は30分と短い待ち時間だったが、これだけで元を取った気分になれる。
最高でした。
転換中のDjはリリーズのKENT、ポストロックな曲を気持ちよくかけていく。
この間のプラズーのラストライブでもそうだったが、最近はこうして間でDJを入れるのが普通になってきているのだろうか。
続くはオランダ出身の美形兄弟デュオ、POLである。
私はこのイベントで完全に初めましてだったが、すでに界隈では話題であったらしく、またモデルもやっているだけあって兄弟揃って美形だ。
黒いシンプルな衣装ながら様になりすぎている。
くっ、これが遺伝子の強さか…。
それこそThese New Puritansのバーネット兄弟のようだが、この界隈はやはり艶やかなビジュアルが集まるのだろうか。
それはさておき、ライブではドラムとキーボードをサポートに入れていた。
ステージに向かって左側のギターを持った青年は人懐っこく初っ端から日本語で元気に挨拶をかます。
他方向かって右側は、初めはボーカルのみだったが、途中からベースも演奏、こちらは割とクールな佇まいだ。
と、このバンドはギター/ベース、ボーカルや立ち位置も曲によって変わるんですね。
曲はこのイベントに出るくらいだからさすがのモロなポストパンク系。
パキッとしたギター、シンセのカッコいい曲たちである。
ただ、ボーカルなどは思ったより熱を込めて歌うし、ダークな感じよりはだいぶポップな印象も受けたね。
曲が短いこともあるけど、短い持ち時間ながらそれなりに曲数もやってくれて、めちゃ良かったですね。
サブスクにはあんまり曲入ってなかったようにも思うが、改めて聞いてみよう。
ちなみに、終演後の物販はだいぶ盛況だったようだ。
トリはHigh School、これまた検索に引っかかりにくそうな一般名称、私は個人的にも初めましてのバンドだが、数年前にも来日していたらしく、こちらもこの界隈ではそれなりになのしれた存在だったようだ。
オーストラリアのバンドらしいが、あの国はポップな良質バンドが多いよね。
バンドメンバー自体は2人組らしいが、こちらも4人編成でギター×2、ベース、キーボード。
ドラムはリズムマシーン、なんだか新鮮に映るな。
曲の始まるタイミングでベースがボタンを押す、まさに1人リズム隊だ。
バンドの紹介を見てもこのイベントを見てもポストパンク系かと思いきや、たまたまセットリストがそうだったのかライブだとそうなのかわからないが、00年代のバンドっぽかったな。
ヴォーカルはややエフェクトをかけているようでボソボソと歌う感じはStorkesっぽい響きだ。
またリズムマシーンのせいもあってか、初期のTwo Door Cinema Clubっぽさもあり、所々に確かにThe Smithっぽさもあったけど、やっぱり00年代な印象である。
ともあれ、メロディはなんだか甘酸っぱい感じで悪くはない。
ただ、個人的にはあまりピンとは来なかったな。
でも、大学の時に聞いていたらまた違ったかもな、なんて思ったりもした。
そんな感じで3バンドを見たわけだが、こうしてコアな部類のバンドすら来日してくれるのはありがたい限りだ。
さすがにソールドはしていなかったけど7割くらいは入っていたんじゃないかな。
似たような趣向を持った人がいるものだな、なんて思っても私は特にどうとも思わないのだけど、ともあれまた日本にきてくれるよう、時間とかねがあればまた足を運びたいものだ。
6/21_HOW IDOL CLOSE TO BAND(SET)? vol.3@Shibuya Milkyway
翌土曜日もRAYを観に今度は渋谷へ。
今年はバンド編成ライブ強化年間とのことで、4月にも観たが今回はバンドでできる全曲を演奏とのことで観ておきたいと言うことで。
先日プラズーとしての活動を終えたJUNさんは今後はRAYが中心なのだろうか、などと思いつつ、久しぶりに4人体制でのバンドセットだ。
音源でも基本はバンドオケなので、生バンドライブは実にはまりがいい。
また会場も普段は大塚が多いが最近渋谷も増えており、客層も少し変わるのが面白い。
外人さんもちらほらいて、結構いろんなところに届いているんだろうなと感じる。
で、ライブであるが期待通り良かったですね。
バンドライブだと、どうしても序盤は歌が聞こえづらいことも多く、PAが苦労している印象はある。
まあ、これは彼女らに限った話ではなくて、やっぱりリハよりメンバーも気合い入るよね、と思っている。
結構後ろの方なのであまりステージははっきりは見えないのだけど、またに人の隙間からメンバーが覗く。
結構目まぐるしく入れ変わるので、なんだかんだみんな見られるのだが、しかしコットさんも徐々に本調子になってきたみたいで良かったね。
みこちの声もだいぶ戻ってきたようで、まおさんはここ最近歌がすごくよくなってきている印象。
内山さんはいつ見ても安定していて素晴らしい。
この日はバンドセットとしては初という”Fading Light”も披露されたが、1stの曲ってやっぱりいい曲多いし、ライブ映えするね。
ラストは”私夜に泳ぐの”だったが、ラストはコットがギターを持ってノイズタイム。
ニコニコギターを掻き鳴らす様がなんだか可愛らしいわけだが、途中内山さんが絡みに行く。
終演後のMCでまた百合とかいうから困ったものである。
なんなんだこの子は、面白いな。
ともあれ、バンドメンバーともますますスイングしているし、ライブとしての完成度も上がってきている感じで、今後も期待ですね。
と、6月も順調にライブへ足を運んだな。
残るは月末のLillies and Remainsのツーデイズだ。
バンド史上初、ましてあのリリーズだ。
一体何があったのか知らないが、ともあれコンセプトも分けてそれに合わせてセトリも完全被りなし。
楽しみしかないぜ。