
先日はTortoiseの単独でZep Shinjukuへ。
Tortoiseのライブについては2回目で、前回は六本木の会場で、振り返ったら16年前だった。
この間にも来日自体はあったんだけど、タイミングなどが合わずに気づいたら今になっていた。
なんやかんやアルバムは全て聴いているが、好きなアルバムは『TNT』と『Beacons Of Ancestorship』が好きである。
彼らのキャリアの中でもこの2枚はポップな方だと思っていて、基本的に彼らの音楽は重く重厚なイメージがある。
前回のライブでは、初めてみるということもあってその新鮮さと、とにかく目まぐるしくメンバーが持つ楽器を持ち替えて展開するライブが記憶に残っていた。
セットリストは新譜中心になるだろうが、まあどっちにしろ楽しいだろう。
そんなわけで仕事終わりに新宿へ赴いたわけだが、この会場は中に入ればいいんだけど、歌舞伎町タワーというロケーションとひたすら地下に潜っていく構造がちょっと不便だ。
ホストとガールズバーと雑多な人たちの隙間を縫って会場へたどり着いた。
少しだけ遅れてライブは開始。
実はメンバーはジョン以外は認識しておらず、また彼の顔もうろ覚えだったりする。
歌うわけでもないし、楽器をみんな持ち替えているので覚えづらいんだよな。
しかもビジュアルは前回みた16年前で止まっているので、マジでジョンがどこにいるかも中盤くらいまでよくわかっていなかった。
しかし、そんなことは大した問題ではなくて、始まったらその瞬間からすごかったな。
みんなもうシニアに近い年齢だが、メタリックな照明も相まっていかにも職人集団のような佇まいが激シブである。
ステージの編成はダブルドラムをフロントに据えて、その後ろにシンセ・キーボード、ベース、ドラムがあり、ステージ両端に鉄琴と木琴が据えられている。
インストバンドの場合、ボーカルのように客を煽ったり、また彼らのようにかなり緻密な音楽になるとそれどころではないのでひたすら演奏をするだけになり、見た目的なエンタメ性は出しにくいところがあると思う。
それを、彼らはメンバーの大半がさまざまな楽器を演奏できるので、ベース以外は曲により楽器を持ち替えており、特にドラムは3人がクルクル入れ替わる。
なんなら曲中に途中から別の楽器に移っていく、しかもちょっと離れたところに歩いていくのだ。
面白いのは、途中で楽器を演奏せず踊っているメンバーもいて、絶妙にユーモアを感じるステージングである。
曲については割と上記のアルバムから演奏してくれて、お馴染みの曲満載。
音源で聴くと静かな曲は、その静かさはそのままにさらに静謐さの中に緊張感が増したように響いていてすごかったな。
また、木琴と鉄琴をこんなに使っているバンドもあんまりみないので、こんなにいい音なんだと感動したり。
彼らの曲はシンセ音もばちばちに使うのだけど、その中でドラム、木琴、鉄琴といった打楽器がフィジカル性を持っていて気持ちよかったな。
多くのバンドで主役となるギターが一番控えめに思えるのが不思議だ。
そして今回一番の発見はベース。
耐えず裏側で支えているような音で、彼らの曲であんまり意識して聴いていなかったけどこれがめちゃくちゃ気持ちいい。
ベースだけは楽器を持ち替えずずっと同じ人が弾いていたけど、曲によっては細かなフレーズもあるし、こんなにかっこいいベースラインだったのかと改めて気がついた。
演奏は安定感抜群、たまに木琴と鉄琴はとちっているところもあったっぽいけど、ともあれ全体として凄まじい圧だった。
ガッチリとした音像というか、一塊でぶつけられる感じがとても強くて、かっこよかったですね。
本編は1時間ちょいで終了、そこからアンコールで2曲やってくれて終演となった。
かと思ったらなんとダブルアンコール、新譜の曲をやってオーラスとなった。
アンコールもないかと思っていたからびっくりしたがラッキーだったね、しかもダブル。
そんなに客を煽ったり、MCも僅かに挨拶程度だったり、そもそも気難しそうなおじさん集団のバンドなので、もっとストイックな感じかと思ったらそれら演奏だけで、全体的にはなんやかんやエンタメ要素もあり、サービス精神もあり、さすがとしか言いようのないライブだったな。
ちょくちょく来日がしてくれているので、また次の機会もみたいね。