音楽放談 pt.2

ただの音楽鑑賞日記です

おっさんにはおっさんの人生と矜持がある

最近土日は自転車で走り回るのが常である。

 

故に雨だと手持ち無沙汰になって一日中ゴロゴロした挙句早々に酒を飲み、酔い潰れて早めに寝て真夜中に目を覚ますという体たらくになりがちである。

 

それはそれでよいのだけど、流石に梅雨の時期にそれではもはや廃人である。

 

そこで無理にでも予定を作ろうとするわけだが、ふとSNSでライブ告知を発見。

 

LiquidroomのイベントでTHA BLUE HERBが出演するものだ。

 

4組おり、shingo西成くらいしか分からないが、ボケっとしていてもしょうがないので行くことに。

 

Gadoroはフリースタイルダンジョンに出ていたな、くらいの記憶。

 

直前にチケットを取ったが400番くらいだったので、集客は苦戦しているらしい。

 

ともあれ土砂降りの雨の中、いそいそと出かけたのであった。

 

それにしても、雨の中こうして歩くのも随分久しぶりである。

 

私はフルリモートなので、滅多に出勤とかしないのでね。

 

傘を打つ雨音もたまには悪くない。

 

靴は早速びしょびしょだ。

 

恵比寿駅に早めに着いたので少し腹拵えをして、而して後会場へ。

 

入場時にCDをもらった。

 

 

少し遅れて開始、初っ端からTHA BLUE HERBだ。

 

てっきりトリかと思っていたが、と思ったらタイテ出てたんですね。

 

ともあれお目当てをまずは観られて何よりだ。

 

TBHを観るのも年末ぶりだ。

 

珍しくMCでスタート、いつもならDYEさんが先にいて、SEとライティングではじまるのだが、BOSSぎ1人で登場。

 

途中でDYEさん合流である。

 

もう半年経っていることにびっくりだ。

 

今回は40分と彼らの中では超短尺だ。

 

セトリもキーとなる曲は据えつつ、持って行き方をどうするかが見どころである。

 

本当にお披露目的なセットリストだけど、やっぱりライブパフォーマンスは流石だ。

 

ファン層自体はTBHファンも流石に多かったと思うけど、GADOROも若手の有力手だろうからそれなりにいただろう。

 

そんな中でもしっかり嵌めていく。

 

彼らのライブは緻密に計算されて構成されているから、MCでも何を言うか、どれくらいしゃべるかを全てかっちりやっている。

 

プロの仕事ってのはこういうの言うんだよなとつくづく思う。

 

最近ではコール&レスポンス的なものもすっかり定番になっているが、それは本当に最後の方だからね。

 

彼らのライブはいつも私に今を突きつけてくる。

 

ともすれば偉そうに勘違いしてしまいそうな年齢になってきたけど、そんなこと言っている場合じゃないぜってね。

 

そして、やっぱり”Yearning”は本当にいい曲。

 

Bossがラップするからの説得力だしね。

 

加えて年々”バラッドを俺らに”がむちゃくちゃ日々行くようになってきている。

 

なんていうか、歳をとったからこそ見守る的な感じもあって、いい曲なんだよな。

 

そんなわけで40分が本当にあっという間すぎて。

 

普段単独では150分とかやっている人たちなので、やっぱり短いよな。

 

しばらくは東京でもいくつかライブも決まっているので、日程と相談だ。

 

 

この時点でほぼ満足してしまったので帰ろうかと思ったが、せっかくなのでもう少し見ていこうと幕間を過ごす。

 

ここでようやく私はタイテに気づいたのだけど、次はShingo西成だ。

 

Bossのソロで共演もしているので、せっかくならライブ見たいなと。

 

程なくしてライブが始まった。

 

流石にTBHのライブの後は演者的には重いよな、と言うことを素直に言うあたりは関西人ならではのノリだ。

 

非常に陽気で終始ニコニコしながら「TBHさん後がどんだけきついか」なんて言うのはご愛嬌だ。

 

ただ、見ていて思ったのはこの人はすごく愛想もいいしちょけているが、なめたら殺すぞという凄みがずっとある。

 

滅多やたらに攻撃的なものを振り撒いているわけではないし、ステージ上で変な緊張感を出すわけでも全然ないけど、そういう根っこの怖さみたいなものを持っているのはその名の示す通り伊達ではないよな。

 

リリックのテーマというか基本的な表現の軸みたいなものは、なるほどBossとも共鳴するわけだと思った。

 

所々にユーモアも交えつつ、必死に生きようぜ、っていうのはいいよね。

 

歳をとるほど、変にカッコつけたり真面目さを嘲るような態度ってダサいとしか思わないのよ。

 

昨今の冷笑文化って最高にダサいんだよ。

 

それを真正面から突きつけるようなライブだったなと思った。

 

正直言葉そのものは共感できるかといえば必ずしもそうでもないけど、こう言うスタンスって好きですよ。

 

ちなみにTBHが29年、Shingoは30年と、活動歴でいえば彼の方は上なんだな。

 

 

Shingoが終わった頃時間はすでに20時過ぎ、平日の疲れがピークの中年である私は腰が痛くて、ある程度メンタル的にも満足をしたのでここでお暇することに。

 

おっさんになって変わったことの一つはライブを途中で中座してもよしとできる感覚を身につけたことだ。

 

後二組は若手の筆頭株なんだろう。

 

だが、肉体が重くなりすぎた私はここで会場を後にしたのであった。

 

皮肉なことに乗る電車が悉く遅れており、通常であれば帰宅できたであろう時間から30分は遅れて帰宅。

 

酒を飲んで明日に備える現在だ。

 

引き続き腰が痛い・・・。

 

 

体は老いてもそれと上手く付き合いつつ、上手くやっていくのが中年だ。

 

昨日会社の若い奴らと話をしていたんだけど、彼らは賢いがどこが目の前の短期的なものを重視しているように見える。

 

私よりもずっと賢くいい環境でやっていると思うけど、おっさんにはおっさんの闘い方もあるし、別に彼らを出し抜きたいなんて思っていなくて、お前らもちゃんと幸せ手になれよって思うし、でも負けねぇぞって思っている。

 

意外と20代の若者にもビクビクしてんだよ。

 

でも、できることなんてそんなに多くはないから、これまで鍛え上げた武器とせめてもの愛嬌で戦っていくんだよ。

 

 

おっさんはおっさんのことが嫌いだけど、おっさんの頑張りはおっさんの何よりの励みにもなる。

 

そんなことを気づかせてくれたので、来た甲斐が十二分になりましたね。