音楽放談 pt.2

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HAKAI無くして... -Wagdug Futuristic Unity

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ライヴに行くと、モッシュやダイヴは一種の名物ではある。

しかし、自分はいかんせん体が強くいないので、そう言うことをされると痛い目にあいやすいので、あんまり好きではない。

特にダイヴね。

前顔面をけられて危うく歯が折れそうになったのよ。

とはいえ、音楽によってはもはやじっとしていることの方がつらいこともある。

Wagdug Futuristic Unityはまさにその手の類の音楽である。


このバンド(というよりはプロジェクトというべきであるが)をご存知の人は、たぶんそんなに多くないように思う。

しかし、一部の人にとってはとても重要な存在である。

何故か。

それは、日本が世界に誇るパンクバンド(あえてそう呼ぶ!!)The Mad Capule MarketsのKyonoのプロジェクトであるからである。

マッドについてはまた別の機会にじっっっくり書くとして、とりあえずまずはワグダグである。

マッドが休止して以来、待ちに待ったメンバーの動向のうち、もっとも前面にでてきたのがほかならぬKyonoであった。

いやぁ、聴いたときは本当にうれしかったよ。

とにかくKyonoの佇まいにはカリスマ性が満ちていて、その声の攻撃性は他の追随をゆるさず、かっこいいのである。

マッド初期のまだ青臭い感じの残る歌い方もそれはそれで好きなんだけど、最近のような、まあ半分何言ってるかわかんないような歌い方もカッコいいし、こういう声が自分でも出せたらと思うのである。


それはともかく、2年くらい前からシングルなどは出していたのである。

なんといっても、第1弾は今やお茶の間にもその名を浸透させつつあるSlipknotターンテーブル、Dj Screemことシドとのコラボ"Hakai"である。

あの映画「Death Note」のトリビュートアルバム用に作成されたのであるが、それがきっかけでさまざまなトラックメーカーとのコラボという形が、このプロジェクトの大きな特徴となった。

その後しばらくは音沙汰がなく、非常にやきもきさせられたが、去年くらいに次には元Hi-Standardの難波と組んで"Ill Machine"を発表。

この曲は、アップルシードの続編として作られた「Exmachina」に提供されている。

どちらもデジタルビートバリバリの超攻撃的なトラックで、マッドにおける攻撃性がKyonoによるところが大きかったことを改めて認識するのであった。

ただ、それだけでなくポップでキャッチーなメロディももちろん健在で、そうしたバランスにもセンスを感じさせる。


そして、ついに今年に入ってアルバムが出ると言う情報が流れ、Justiceのトラックを拝借した"X-Stereo"の配信限定シングルを挟んでアルバムの発表となったのである。

「HAKAI」と名づけられたその作品は、時代錯誤とすら言えるほど音の密度を上げ、BPMをあげ、爆裂に咆哮をかます、めちゃくちゃエクストリームな作品であった。

一連のシングル作品もアルバムヴァージョンにすこしアレンジされ、とにかくすさまじいテンションがみなぎっている。

正直、最初に聴いた時にはやりすぎだよ、と思ったもの。

でも、さすがだなと思ったのは、そうしたすさまじい音楽の中にもポップな要素は必ずあるし、しかもライヴでは合唱必死な曲もあり、また勢いだけで突っ走るばかりでもない、非常によく出来たアルバムであるのである。

そうはいっても、聞けない人は聴けないと思うけどね。

ちなみに、このアルバムのリードシングルは、今をときめくマキシマム・ザ・ホルモンの亮君とのコラボ曲である。

二人の対談式インタビューが先々月くらいのGrindHouseという雑誌に載っていて、そこには久しぶりにKyonoの写真も載っていてうれしくなったものだ。


ワグダグは今年のサマーソニックで初ライヴを披露した(もちろん行った)。

アルバムでは打ち込み主体だったので、どういう編成かな、と思っていたら、バンド編成で、と言うので楽しみにしていたのであるが...。

やばかった。

もう、打ち込みの音に生楽器が同期した瞬間のその破壊力といったらもう、勝手にきゃ======!!となっていました。

始まってすぐにモッシュ、ダイヴ、ジャンプ&ジャンプ。

というか、Kyonoが出てきた瞬間からすでにテンションが振り切ってたし。

とにかく暑苦しい上いかつい感じの声援ばかりが飛ぶ。

そんな奴らばっかいたらどうなるか、言わずもがなであろう。

分けわかんなくなって、騒いでいたらいつの間にか終わってしまった。

時間にして約30分という短い時間ながら、その存在感をはっきりと示して行ったのであった。


そして、先月の半ばごろにも、M-ONのイベントで2発目のライヴがあった。

そのときはRizeとのカップリングだったんだけど、ぶっちゃけ格が違いすぎ。

最初がワグダグだったんだけど、そのせいでなんか雷図が子供じみて見えるんだよ。

もちろん全然悪いライヴじゃないし、かっこいいにはかっこいいんだけど、なんていうか、違うんだよね。

その日は仕事帰りで、スーツに革靴だったので仕方なく後方でステージをじっくり見よう、と思ったんだけど、気づけば音に圧倒され、頭を振ってました。

やはり空気をつんざくドラムが最高、それに負けないKyonoのヴォーカルはもっと最高。

本と、かっこよかったな。


ただ、少し残念なことも。

そうしてライヴを目の当たりにしてしまうと、当初すさまじいと感じていたアルバムが物足りなくなってしまったのである。

もっと刺激を、もっと破壊力を、てね。

要するにそれだけライヴがいいって事ですよ。

今度12月にもライヴがある。

追加公演も発表され、すでに初日はソールドアウトらしい。

自分はアルバムを買ったときのプレで即効ゲット(整理番号20番)。

しかし、当日は仕事のせいで下手すればいけない可能性が出てきたのである。

まずいじゃん...。


でも仕事もさすがにすっ飛ばすわけにはいかない。

そんなことしたら首がすっ飛びうる。

どうにか、間に合わせたい、少しでもいいから見たい、と願ってやまない今日この頃である。

追加分も、いけるかどうかもわからんがとっちゃおうっかな、なんて。

まあでも、もし少しでも興味があれば即効ライヴのチケットも確保して、アルバムも聞き込んでおいたほうがいいよ。

絶対かっこいいから。


それにしても、俺もこんなとんがった40代を迎えたいなあ、とおもうよ。