音楽放談 pt.2

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ハードコアとはこういうもの ―System Of A Down

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先日の選挙でついに与党が自民党から民主党に移った。

アメリアの大統領選挙にあやかって、声高に「Change!!」が叫ばれた訳であるが、実際何か変わるかどうかはわからない。

民主党政権を危ぶむ声も少なくなく、テレビメディアではもっぱら民主党を持ち上げているかのような風潮が非常に強かったが、一方で週刊誌やインターネットでは民主政権に対する危惧がもっぱらであった。

正直政治に全く明るくなく、且つあまり関心も持てなかった自分としては、とりあえず一度自民党でなくなればそれで良いんじゃないか、程度にしか思っていなかった。

選挙後の評論家たちの意見はまちまちだが、大まかに共通するのは「国民が自身の手で政治を動かしたという実感を得られた選挙」という認識であるようだ。

しかし、私はむしろテレビの影響力と言うか、情報媒体としての浸透度こそが動かしたんじゃないか、なんて気もするけど。

ぶっちゃけ民主党じゃなくても良かったんじゃないかな、と思うから。

単に自民党に次ぐ大きな政党で、比較的顔のわかる政治家も多かったから、そしてテレビでは民主への期待が述べられているし、みんなが民主といっているから、というだけだろう。

公明党は言わずもがな、社民党共産党とか、いっぱいあるけどどこか不安なところの方が多いし、そうなると消去法的に民主じゃないの?みたいな。

まあ、少しでも良い方向に向くなら何でも良いよ。

日本が良くなるならね。

でも、そんなに今の日本は悪いんだろうか。

悪いような気がしているだけなんじゃないか、なんても気もするけどね。


それはさておき、国民が政治というものに強い関心を持ったことはかつてないほどであったのだろう。

逆にいえばそれだけ日本は平和だったのだろうし、存外政治家はうまいことやってきたのだろう。

色んな意味でね。

でも、諸外国では政治問題は極めて深刻で、アメリカという国ですらあれだけ大統領選挙では湧いた。

そこには人種問題と言うアメリカという国には最も深刻な問題があったからだろう。

かつては虐げられる対象でしかなかった黒人が大統領になった訳だから、それは大きな変化で希望も抱くと言うもの。

まだ目立った活躍はないのかな、て感じではあるが、要は任期中に何をするかだからね。


で、そんな自主問題と戦い続けるプロテスタントなバンドと言えば、ご存知System Of A Down(以下SOAD)である。

真性ハードコアとしてその名を馳せる彼らの迫力の前にはいかなバンドも茶番になる。

彼らはアルメニア人である。

アルメニアと言えばかつて大虐殺に遭った悲劇の民族である。

人種というものがどれだけの問題なのか、同じ人間だと同じ人種同士では言うが、人種変われば人にあらず、とでも言いたげな連中は少なくない。

彼等はそんな奴らを攻撃する。

また、彼等はマスメディアに対しても強烈に牙を突き立てる。

テレビの向こう側はどれほど暴力的でも、どれほど凶悪でも、表現の自由の名の下に許されるかのような風潮。

それはおかしいと声を上げる。

サウンド的にはメタルが軸にあり、そこに民族音楽やなんやらと入ってくる訳であるが、奇妙な曲の展開と、めちゃくちゃハードでエッジーで攻撃的ながらポップなメロディは欠かさない。

超独特なヴォーカルも相まって、その個性は圧倒的である。


今回画像で載せたのはセルフタイトルの1stである。

ここ数枚と思うと攻撃性や緊張感、ストレートさは圧倒的である。

ファンの間でもこの1st、2ndあたりを最高というものは少なくない。

理由は何となくわかる。

音楽的なふれ幅や、ユーモアも交えた独自性も加味すればここ最近のものが最高だと思うが、わかりやすさ的にはやっぱり初期2枚だね。

個人的にはマシンガンのようなドラムがしばしば聞こえるし、ゴリゴリのギターも実に良い。

サージの唄い方にしても、この2枚に漂う迫力は別格である。

1曲目からぶっ飛ぶよ。


最近こういう爆音轟音の攻撃的な緊張感漂う音が気持ち良くて仕方ない。

やはり本物のやる音楽はひと味違うのである。

最近J-POPなんかも努めて聴くようにしているのだが、まあ詞が薄い。

実は何も言っていないという歌が少なくないのである。

なんの物語も奥行きも展開もない。

ただ漠然と今の気持ちを言葉を換えて繰り返しているだけで。

それ自体を批判しようとは思わないけど、語彙も含めて薄すぎるのである。

面白くない訳である。


まあそんな話はもういいか。

ともあれ、活動を休止して、各自のソロ活動に従事してはや久しいが、そろそろ新作の噂も聴けるとうれしいバンドの一つである。