
Broken Social Sceneの新作が本当に素晴らしい。
聴いていてこんなに心地よい音楽など、ないとは言わないけど、なんか掛け値なしにそう思えるのは久しぶりである。
もともと彼等の音楽にあるキラキラしたポジティヴィティというような部分に強い魅力を感じてはいたけど、今回のアルバムは最高傑作と言っても納得である。
なので、しっかりと記事にしたいけど、なまじっかな書き方はしたくないので、もう少し時間をかけてじっくり聴いて、分析したいと思います。
できるかな。
で、今回はLCD Soundsystemの新譜についてです。
冒頭は特に関係ないですし、彼等の新作はダメ、なんていいたいわけではない。
ただ、世間的な評価がBSSは限定的すぎる気がして。
それはともかく、既にLCDとしての活動を今ツアーをもって終了させる、と宣言しているジェームス・マーフィー。
従って、このアルバムが恐らくラストであろうと言っている。
この恐らくは、かなりの確信を持っているのが残念だ。
前作は完璧といっていい作品だったので、今回は一体どんなの作るの?と思っていたが、良い意味で肩の力が抜けた作品でしたね。
各誌の評価はすこぶる高いけど、個人的にはそこまでこなかったな。
良いアルバムだし、良い曲だし、さすがとは思うけど、ちょっと寂しげに響くのですね。
ラストの曲なんて、前作はしっとりとしたバラード系だったのに、今回はあっけらかんとした印象すら在る。
ああ、すっきりした、みたいな感じなのかしら。
1曲目の展開は実に好きである。
段々盛り上がって行く感じ。
そこから先行シングルにもなった"Drunk Girl"に行く当たりは、かなり性急な印象も受ける。
今回のアルバムにおいては、この曲以外シングル的ではないな、と思った。
全体的にはいい流れなんだけど、これを分解したらちょっと物足りないだろうと思う。
最近ディスコに接近していた、という話なので、そういう辺りを意識したんだろうな、とは思うけど、それにしても思い切っているといえば思い切っている。
書けなかったのではなくそういう曲を敢えて書いたんだろうと思うし。
前作はシングル向きの曲も満載だったから、現時点において物足りないと感じてしまう理由は、そのフックみたいな部分かもね。
実際問題最近あまりじっくり音楽を聴ける時間がないので、どうしてもすぐに耳を惹く曲に引っ張られてしまい、逆に味わい深い曲はなかなか面白みまでたどり着けないというのは在る。
だから、もう少ししたら評価も変わるかもしれないけど。
こうして書いていると、あんまり良くないみたいな印象を与えてしまいそうだが、そういう訳ではない。
いいのは前提みたいなものである。
だって、シングルでもなんでも、彼等の曲のクオリティは基本的に高いから。
あとは個人的な琴線にどれだけふれるかだけであって、そこにまだ自分が達していないというだけの話である。
クソみたいな自称ダンスアルバムを買うくらいなら、彼等のアルバムを100枚買った方がよほど価値がある。
ともあれ、単独も決まってないし、フジだけかな、と思うと、やっぱり寂しいな。
行ける人は是非彼等を観ておくべき。
名プロデューサーでもあり完璧主義的なところもある彼のライヴは、本当にすごい。
たまにスタジオリハのように、音響チェックしている様はいささかシュールだが、完成度はさすがの一言である。
はぁ、チャンスが少ない。