音楽放談 pt.2

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進化と真価 ―LITE

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昨日も少し書いたのだけど、昨夜はLITEの新譜リリースイベントへ行ってきた。

対バン形式のイベントで、mouse on the keys、環LOYも出ていた。

この2者の内、特にマウスはかねてより観たかったバンドなので、非常にテンションも上がった。

このバンドに付いては改めて書く事にするが、ライブは完璧にかっこ良かった。

環については、所謂ヒップホップで、悪ガキ臭のするちょっと変わり種。

なんか危なっかしい雰囲気があって、ちょいちょい会場にピリピリ感が漂っていた。

ラップの内容自体はあまりピンと来るものではなかったけど、なかなか面白いライブでした。


で、件のLITEです。

今回は新譜のリリースパーティだから、ゲスト参加しているCarolineも参戦が前振りされていた。

本格的なヴォーカルを初めて導入しているのであるが、それ以前に各フレーズも非常に複雑なものも多く、どんな感じになるのか。

会場自体かなり小さく、密度の高い場所で、音質についてはやや不安があったが、割と問題なかった。

ていうかむしろ気持ちよかったですね。


ライブは前作の2曲目からスタート。

個人的に大好きな曲なので、いきなりテンションが上がりまくりである。

全開観たライブのときの方か、情感は豊かな感じがしたけど、ライブでもある程度やり慣れて、ロックっぽい勢いが出てきて、これはこれで良かった。

始ってしばらくは旧作からの曲をやったのだが、一旦MCを鋏んで新譜からの曲のお披露目となった。


アルバムの曲順通りにやって行った。

1曲目の"Bond"は、初っ端のギターフレーズをいきなりとちると言うハプニングも。

何気なく聴いていたけど、改めて聴いてみると実に複雑なフレーズである。

どうやら全開のライブでも同じミスをしたと言っていたので、まだ完全にこなしきれていないようだ。

どうしてそんな複雑なものを、と思いつつ、その精神こそがロックって奴だ。

しきり直してもう一度、今度は無事つないで行く。

今回の曲は前作の延長といっていい。

打ち込みを少し抜いたくらいで、しかし全体に風通しの良い、以前のような攻撃的なリフの塊がガンガン飛んでくるような曲とは違い、穏やかな曲が多くなっている。

その感じが実に心地いい。

タイトル通りの内容と言えるだろう。


初めのインスト3曲を終えると、ゲストヴォーカルのCaroline登場。

小柄のなかなかかわいらしい方ですね。

ライブアレンジで導入の部分が少し変わっていたが、なかなか悪くなかった。

ただ、個人的にはほぼ演奏部分しか聴いてなかったけど。

正直、演奏としてはまだこなれていない印象がすごくした。

演奏スキルが高いバンドだし、かなり安定感もあるにもかかわらず、新曲の際にはなんかうまくマジックが起こっていない感じがして。

でも、これがもっと慣れてくればかなり面白い事になりそうである。

CDで何気なく聴いている以上に、生で聴くと複雑さがよくわかるから。


で、終盤にはまた過去の曲を展開していく。

そうなるとさすがの安定感を見せるから、新曲での不安さがやはり目立ってしまうという。

というよりも、自信を持って演奏できているから、自ずと演奏も力強くなるのだろう。

それがすごく如実で、それも面白かった。

これが本物って奴よ。

アンコールも含めて1時間ほどと、単独に比べるとやはり少し尺は短いが、すごく良かった。


LITEの曲は、どこが好きかと問われると明確に答えれる言語は持っていないけど、曲の展開として、すごく空間的に動きがあるように感じるのである。

例えば、一本の線のような印象で始って、中盤にはそれが100本の細かな線が面状にに広がって、近くで観ればそれが線の集合だとわかるのだけど、ちょっと距離を置けば一様な面にしか見えないくらい緻密な広がりになっている。

その線と面の繰り返しのような音像が実に良いのである。

ギターとベースとドラムの音の重なりが素晴らしいのである。


やっぱりこのバンドはいいね。

過去のアグレッシブは曲ももちろんかっこいいが、最近のオープンな曲もすごく良い。

今度はまた単独で観たいものである。

その頃には今回の新曲も完璧な演奏で聴きたいものだ。


"Bond"