音楽放談 pt.2

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自己表現をする人 ―Sylver Tongue

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私はあまりミーハーな方ではないと思う。

もちろんテレビでかわいい子を見かければおや!と思うが、そうかと言ってその子のファンになるということはあまりない。

殊音楽についてはそれが尚顕著であると思う。

自分としては当然と思うが、世間的には必ずしもそうではないところはあるが、それはいい。

そんな私がまさかの一目惚れをしてしまった人があった。

それはCharlotte Hatherleyという人で、ASHで一時ギターを弾いていた人である。

ちょうどソロの1st『Glay Will Fade』をリリースしたタイミングで、たまたま雑誌で見かけた写真でおお!と、ね。

そいでアルバムを買ってしまったのであった。

ただ、この人については曲も自分が好きな感じだったので、もはやダメな理由はないよね。

後でわかったが、XTCも大好きと言うじゃない。

私もその頃ちょうど聴くようになって感動していたときだったので、なんだか嬉しくなってしまってね。

その後ASHも聴くようになったけど、音楽的には彼女のソロの方が好みである。


ソロとしてリリースされた作品は全て買って聴いているし、2ndのタイミングのLiquidroom単独にも行った。

生シャーロットはやっぱり輝いていました。

それ以降来日がなく、ASHも脱退して、日本盤もでなくなって、情報も途絶えて久しかった訳だが、一年弱くらい前からようやく再始動。

ただ、それがなんだか趣が変わっている。

公式サイトもいつの間にかリンクがあって、「Sylver Tongue」とあるじゃないか。

なんじゃこりゃ?とて観てみれば、奇妙な格好をした彼女のポートレート

既に1曲聴けるようになっていたが、それはソロでボートラなんかで収録されていた穏やかな曲調のそれに近く、彼女のイメージたるギターロックではなかった。


その後またしばらく音沙汰が途絶えた訳であるが、その間にもBat For Lashesのツアーに胎動したりと活動自体はしていたが、待っていたのは彼女の音楽である。

やきもきしていたが、今年ようやくEPとして、わずか4曲ながら音源がリリースされた。

このタイミングではいくつかPVもアップされており、収録曲中3曲は既に聴ける状態なので、音源そのものに目新しさというのはなかった。

ただ、こうしてまとまった音源としてリリースされた事にこそ意味があるのである。

これからどう展開して行くのか、海外ではインタビューなんかもあるみたいだが、いかんせん日本のメディアで彼女を扱うものなどもうないのである。


そもそもこのプロジェクトというか、彼女が何故コンセプチュアルなキャラクターを演じているのかも正直良くわからない。

とはいえ、いくつか考えられる事はある訳だけどね。

一つは彼女がDavid Bowieのファンであること。

ボウイといえば、様々なキャラクタをアルバムごとに演じてきた非常にエンタテイメント職の強いアーティストである。

もちろん楽曲も秀逸であったのは言うまでもない。

その影響として、彼女なりに様々なペルソナをまとう事で表現を模索しているのではないか、ということ。


もう一つは、ギターロックとしてはやりたい事は一通りやったから、新しい事を単にやりたくなった、ということ。

特に3rdアルバムでは、XTCの影響を隠そうともしない内容であったし、曲も全曲良かった。

彼女の中のXTC的なものは全て吐き出したぜ、みたいな後なので、今度は別のヒーローを模してみた、ということ。


そしてもう一つ、これが結構大きいんじゃないかと思うのだけど、元ASHのギタリストというイメージからの脱却。

この4曲ではいずれもエレクトロ系の音を基軸にしており、彼女の従来のイメージとはかなり異なる。

結局作品を出しても、枕詞には「元ASH」がしばしば付くのであって、彼女がそこから距離を置きたいと思ったのではないか、と思うんですね。


実際のところはインタビューなんかも読まないとわからないのだけど、まあともあれこうして音源が聴けたのが非常に嬉しい。

今度はフルルバムも期待しつつ、同時に来日も期待したいところである。

ロンドンでは既にいくつかギグも行っているし。

でも、日本じゃ多分知られる事もないだろうから、それが残念だな。

音楽雑誌も洋楽を扱う主要2誌はどんどん保守的と言うか、懐古主義に走っているし。

だって、今月拍子がツェッペリンビートルズだぜ。

前号はストーンズとかだし。

これらのバンドが悪いという話ではもちろんないが、ただこの雑誌の意義って何?て思うのよ。

めくっても90年代のリイシュー作品を大々的に取り上げちゃって。

ため息しか出ないね。

ま、私は勝手に楽しむので良いのだけどね。


ところで、今回CD盤を海外サイトで購入いたのですが、当初届いたのはなんとレコード盤であった。

注文メールを確認しても、金額も表記も間違いなくCDで注文していたため、即座にメールでその旨を連絡した。

もちろん英語で、である。

すると即座に返信があり、Sorryの言葉とともにすぐに再送します、という連絡が来て、翌日には発送手配をしてくれた。

まあ、届いたのはそれから2週間後の昨日でしたが。

ちなみに届いたレコードは「好きにしてくれよ」という気さくな発言に甘えてとりあえず手元においているが、レコードプレイヤーもなければDJでもないので、持て余して知るというのが実際である。

興味のある方は声をかけて下さい。

ともあれ、国際取引もこんなにさくさく出来るなんて、世界は広いが狭くなったね。