音楽放談 pt.2

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良い曲を聴く ―Frank Ocean

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最近自分の聴く音楽の幅も広がったな、とつくづく思うのは、やはりこの手の音楽も聴くようになったからだろうか。

といってもジャンル的に積極的に手を出すかと言えばそういう訳でもなく、たまたまという側面が強いのだけど。

相変わらず音楽雑誌の年間ベストとかのコーナーはぶつぶつ言いながら毎年チェックしているのだが、今年多くのアーティストからの指示も大きかったのが、所謂ロックアルバムではなく、ヒップホップ/R&BのFrank Ocenのアルバムであった。

グラミーにもノミネートされるくらいだから、大衆性もありながら音楽性も非常に高いという事だろう。

評価としては、とにかく曲が良いと言う点であった。


新進気鋭のシンガーソングラーターという位置づけなのかまでは知らないが、個人的に驚いたのは彼がOdd Futureの一員ということ。

Odd Futureといえば、アルバムをフリーダウンロードでリリースしまくっているセルフプロデュースの音楽集団で、一昨年かもう少し前くらいからアメリカのヒップホッポの新風として話題になっていた連中である。

その中でも中心人物と言われるのがTylor The Creatorという人で、彼はヒップホップのソロアルバムを出して非常に高評価を得ていた。

一昨年だったかのサマソニにもグループで来ていて、私はその次点では全く知らなかったがチラ観した印象はやたらゴツいがカッコいいな、というものであった。

後で彼等の評価を聴いて、いくつか音源なんかを聴いているタイミングでこのアルバムの存在を知って、更に彼等の一味と知って驚いたし、せっかくなのでと購入、聴いてみたのですね。


音楽的には先にも述べたようにヒップホップ/R&Bに分類されるのだと思う。

普段そっち方面の音楽はほとんど聴かないのでよくわからないというのが正直なところだが、このアルバムは良かった。

確かに曲が素晴らしく良い。

アルバムとおして聴いても非常に良く出来ていると思うし。

もっと攻撃的なアルバムかと思ったが、むしろ穏やかである種の寂寥感というのかな、そんな風情もあって、静かな休日を彩るにはなかなか悪くない。

別に音楽マニアだけが喜ぶようなないようでもないので、グラミーもなるほどと言ったところか。


ところが、日本ではそれほど話題にはならんかったらしい。

確かこいつが薬かなんかでパクられたかなんかされたから、そういう事にやたら潔癖な日本メディアはあまり追いかけなかったのかもしれない。

あるいは音楽的には素晴らしくても、レディガガみたいな見た目の面白さはなかったから、というのが実際か。

所詮日本の音楽業界、狭い意味でのだけど、はそういうエンタメ性というか、キャッチーさがないと誰も反応できないのだろうね。

そもそもメディア側の人間がそれを紹介できるほど詳しくもないのだろうし。

このアルバムなんて普通に良い曲多いと思うけど、ダメなんだね。

そういえば、以前出張のときに車で移動中にこのアルバムを掛けてたら、同乗してた人はポカンとしてたな。

普段から音楽を聴かない人だから、というのもあるのかもしれないが、ひょっとしたら音楽の楽しみ方がわからないというのが実際かもしれない。

それを人に伝えるのは非常に難しいものがあるが、ある意味では音楽メディアの役割はそういうところにこそあるようにも思うが、しかし今の段に至ってはもはやそんな事は求められてすらいないのかもしれない。


とはいえ、特に今日のような雨の日に耳を傾けるにはなかなか心地良い音楽である。

ちょっとでもアンテナに引っかかった人は、是非聴いてみてほしいですね。