音楽放談 pt.2

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日本のノイズ/ハードコアシーンの一端 ―初台Wall

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昨夜は知人に誘われて超アングライベントへ。

普段は存在すら認識しない(ていうかできない)くらいコアなシーンのイベント。

ジャンル的にはノイズ、ハードコア。

ただ出演バンドにMelt-Bananaが出る上、チケット代1,500円と非常に安い。

でも一応ドリンク代500円は取られるので、計2,000円。

こんなにドリンク代比率の高いライブは初めてだ。

中に入ると、100人はいるかどうかの狭小会場。

元は取れるのか?

確か今日はイギリスのアクトも出るはずだが。

しかもあっちこちでスッパスパ煙草を吸っている。

ここには喫煙マナーなどない。

そんな事を気にする奴は来るなぁ!!と言わんばかりだ。


さて、そんな中で出たのは6組。

一応メインのバンドのアルバムリリースパーティ的な体のようだが、出演者が濃い。

名前はわからないが、1発目はいきなりノイズが流れ出すと、何事か喚きながら男がのたうち回っている。

何じゃこりゃ!?

敢えて形容すればハナタラシのオマージュだろうか。

途中少しの間出て行ってしまったが、戻ってきてまたのたうち回って何か喚いている。

もはや何のかはさっぱりわからない。

およそ5分かそこらで終了。

その後パンツ一丁で会場内をウロウロしていた。


なんたらアングラ具合だろうか。

かつて町田町蔵は、自分の出番の時に「ハイカラに天かす入れんな」みたいなのを10回くらいテープで流すだけと言うパフォーマンスをした事が遭ったらしいが、なんかそういうのを想起させる。

つぎに出てきたのは雪男みたいなケモケモの衣装をまとった変な人。

パソコン1台セットして、これまた爆裂なノイズを垂れ流しながら何事か喚いている。

たまにアニメの台詞のサンプリングなんかも聴こえてくるが、総じてなんのこっちゃよくわからない。

もはや曲の体もなしておらず、ひたすら爆音である。

何じゃこりゃ!?


次に出てきたのもノイズ。

ドラムは生だったが、ヴォーカルはやっぱり何を言っているのかわからない。

今回出演組のいずれにも共通するのだけど、とにかくヴォーカルの声が聞こえない。

音響の問題ではなく絶対的に声量が足りない。

ただでさえデス声は取りにくく、聴こえにくいのだけど、だからこそ声に強さが必要であるにも関わらず、どれもダメ。

ただ、なんというか、好きな事を好きなように好き勝手にやりまくっている空気はなんかすごく良かったな。

特に前半のバンド3組は、はっきり言って音楽ではない。

ただデカイ音を出しているだけ。

それでもなんだかハッピーな感じがして、ああいう空間は悪くなかったな。


で、4組目は海外からのアクト。

最近その界隈でジワジワ注目を集めているというDead Faderという人。

実はBo Ningenの曲のリミックスなんかもやってたので、知らぬうちに聴いた事が遭った。

音楽性はご多分に漏れずエレクトロノイズ。

でも、この日初めての音楽でした。

なんでこんな人が入場料1,500円、入場者数十名のイベントに出ているのだろうか。

どうもこのイベントのブッカーがその界隈に顔が利く人らしく、別のライブもあったので併せて出演してもらったのだろう。

メチャクチャラフな格好で20分かそこらやって終わった。

でも、普通にかっこ良かったな。


そして次がお目当てのMelt-Banana

お目当てといっても実はCD1枚しか持っていないし、そんなに熱心に聴いている訳でもない。

メンバーが何人かすらも知らなかったんだけどね。

当日物販でCD売っているお姉さんがいたのだが、まさかその人がヴォーカルの人とはステージに上がるまで知らなかった。

綺麗な人なんですね。

総合のフジメグにちょい似ているけど。

そして面白かったのは、彼等の出演が近づくと外人さんがグッとステージ前方へ移った事。


実は海外では日本のノイズ系バンド/アーティストはかなり人気がある。

例えばBoredomsなんてSonic Youthにまで影響を与えているし、灰野啓二なども海外活動が活発。

最近でもBo Ningenもその系譜にあるし、このMelt-Bananaもそうである。

日本ではどうしても歌謡曲的な曲がメインストリームであるし、そこはこれから先も代わらないだろう。

ましてあまり熱心に音楽を聴く文化が日本にはないため、彼等のようなエクストリームな連中はむしろ海外の方が声がかかるのである。

だから、結構な大物でもこんな小さな会場に出てくる訳だ。

素晴らしいのは、出る側もそれでやる気をなくす訳でもない事。

ちなみに、物販で外人のお兄ちゃんがMelt-BananaのTシャツを買って、何か熱心に話していた。

英語で。

そしてパスポートを取り出すと、「サインください」 みたいな事を言っていたが、パスポートを出されたヴォーカルの人はちょっと戸惑っていた。

大丈夫?なんて。

ン~、素敵だ。


さて、ライブはギター、ヴォーカル以外は打ち込みで、ヴォーカルもちょっと音が小さかった。

だけど、間違いなくかっこ良かったね。

出演時間も短いので、20秒かそこらの曲を蓮ちゃんでかました時はなんか笑えたけど、それもナイスでした。

この日2発目の音楽、はじめてのロック。

といっても彼等のノイズ系ですけどね。

時間が短いのが残念だったが、改めて聞き直そうと思うには十分でした。

帰りにヴォーカルのお姉さんからCD買いました。

やっぱり綺麗な人ですね。


最後はDeathcounterという、ジャンル的にはグラインドコアとかになるのかな。

アルバムが出たと言う事で彼等がメインなのだけど、ちょっと残念だったね。

やっぱりヴォーカルは何を言っているかわからないし、打ち込みがでか過ぎて生楽器の音が弱い。

でも、好きな事やってます、て感じだったから、これで正解なんだろうね。

何故か最後ヴォーカルが全裸になっていたが。


そんな具合でカオスでノイジーなイベントは終わった。

個人的にもこの規模の会場でこのジャンルのライブは初めてだったので、ちょっとビビったが、一番驚いたのは狂った音楽性にも関わらずどのアクトも見た目は普通、もしくはモロ文科系なこと。

昔であれば絶対モヒカンにしてるだろ?みたいなジャンルだが、今はそうでないのだね。

1,500円だし、かなり愉快だったので、いい経験でした。

ただ、終わって1時間くらいは耳がウワンウワンなっていたが。

iPodでリハビリしながら帰りました。