音楽放談 pt.2

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時代は変える ―Tha Blue Herb

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ついにNine Inch Nailsの新譜が発売された。
 
評判に違わぬ傑作と言っていいだろう。
 
ここ数年の仕事がうまく反映されているし、従来的なNIN的サウンドも感じさせつつ新しい音楽を聴かせているのはさすがの一言。
 
もっとしっかり聴き込んでから書ければと思います。
 
 
それにしても、80年代の最後に現れた天才もすっかり(見た目も含め)デビュー当時とは変わっている。
 
年を取って、自分の身近な環境も変わっているから、その変化は当然である。
 
死の一歩手前までいって帰ってきたくらいだからね、そりゃ変わるよね。
 
そして今は生きる事にもアグレッシヴで、当時からは信じられないくらい明るい曲までリリースするように。
 
考えてみれば、既にデビューしてもうじき25周年とかになるじゃない。
 
私が4歳の時から活動しているアーティストにかくも魅せられるとは。
 
しかしこの25年というのは、恐らく世界も大きく様変わりした25年であったに違いない。
 
価値観から何から全てが夢の世界を飛び越えたんじゃないかな。
 
時代は変わったんだよね。
 
 
さて、私が熱心に聴いている音楽の大半はロックというカテゴリに概ね分けられる。
 
別に理由なんてない。
 
好きだから好きなんだ。
 
しかし一部ヒップホップも聴いているが、それはホントに極一部。
 
でもそのアーティストは大好きですね。
 
一部ではカルト的な人気のあるTha Blue Herbです。
 
何度か取り上げているけど、やっぱりカッコいいなと思う。
 
彼等のリリックはとにかく泥臭いし、所謂浪花節という奴だから、あまり受け付けない人もいるだろうし、説教臭いと思う人も多いだろう。
 
ただ、私には彼等の価値観やスタンス含め非常に共感できる要素も多い為、好きなんですね。
 
 
で、最近聴いているのは過去に出されたものなのだけど『時代は変わる』という曲のは行ったオムニバス盤。
 
まあ、実質その曲以外聴いていないけど。
 
この曲のリリックはなんだか今の私の考えとかとすごくハマるんですね。
 
”時代は変わる、いつだって追うものは追われるものに勝る”と言う、彼等の曲でしばしば登場するこのラインは、彼等がいつまでも上を観続ける向上心を象徴している表現なので、彼等も好んで使うのだろう。
 
現在の新譜ではこのラインは出てこない。
 
視点が違うからだと思うけど。
 
それはともかく、この曲はpt.1からpt.2, 3まで1あって、テーマ的なところは違う。
 
pt.1は自分のパーソナルな視点、pt.2, 3はより社会的な視点で描かれていて、それぞれに興味深いし、世間的な評価では後者の方が高いようだ。
 
内容的には今の時代に聴いても非常に意義のあるないように思う。
 
ただ、個人的にはpt.1の方が刺さるんですね。
 
私に採っては社会云々よりも今目の前にある自分の問題をどうするか、自分がどうするかと言うところを迫られてる場面にあるので、余計にそう思うのかもしれない。
 
 
この曲の歌詞で印象的なラインは、先に挙げたものと、”お前のための時代ならお前が変えろ”というところ。
 
よく「俺たちの時代だ!」なんて言う奴はいるが、それって一体なに?という話である。
 
pt.2,3でもこの文脈に沿った表現は出てくる。
 
”放っておいても時代は変わる それに参加しなくても罪はない だけど後悔はするな”と言った内容。
 
彼等の一貫した哲学というか、価値観というのは「お前は何を意志するのか」という所だと思っている。
 
そして、結局闘いは一人だという事を言っている。
 
本当にその通りだと思っていて、だから余計にハマったのだろうね。
 
 
一時期私は、完全に独りで生きる為にはどうしたらいいかを考えていた。
 
色々病んでいたんでしょうね。
 
周りの連中が一人じゃ寂しいなどと言ってつるんでいる様を観ては情けなく思い、その子の和を乱そうとするものを排除せんとするのを観ては下らないと思ったものだ。
 
だから、私は独りで生きていくと考えて、人間関係を維持する努力を止めた。
 
そしてまずは身近なところから誰にも依らずに生きられるように何でも出来るようにした。
 
だけど、ある時点でそれは難しいことに気がついて、周りを利用するコトを考えるようになった。
 
これは社会人になってからだけどね。
 
でも周りを変える事もなかなかに難しい。
 
だから自分なりに色々やってみるようになったんだけど、そしたら周りが少しずつ変わってきて、幸運にも私を評価してくれるようにさえなった。
 
変わる事を待っていても変わらないし、不満があるなら自分で動かないと結局愚痴を酒で流す、自分がクソとしか思ってない連中と同じだと思ったんですね。
 
そんな自分の価値観とマッチしたのだろう。
 
ちなみに今はもう少し私も柔軟にはなったが、たまにどうしようもなくイライラが募る事がありますがね。
 
 
ともあれ、彼等の中にある「自分がどうするかだ」みたいな価値観がやはり好きなんですね。
 
そういったアグレッシブさが一番現れている曲であると思うし、現在の環境に不満がある時には自分で動いてみて、変える努力もしないとね。
 
もっとも、組織という中にあっては必ずしもそれが全体から観て正である訳ではないし、詰まるところ会社なんてのは私のものではない。
 
そうなった時には、結局自分が去るしかない。
 
価値観が合わないのだから。
 
その時に惜しんでくれる仲間がいるとしたら、個人の人生にとってはそれだけでもいいのかもしれないけどね。
 
 
いずれにせよ好みは分かれる世界観だが、もし今周りに対するクサクサとした不満とかがあるなら、1回聴いてみてほしいですね。
 
それで何も感じない、まだいい訳が出てくるなら、愚痴を酒で流して毎日を過ごすのが、きっとに合っているんだと思う。