音楽放談 pt.2

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偉大な開拓者 ―Sonic Youth

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最近はまた古いのから色々聴いている。

邦楽洋楽問わず、ある種の古典主義、とは言わないか。

あらためてはっぴいえんどとか、サディスティックスとか、村八分とか、頭脳警察とかを聴いてみたり、あるいはPink FloydVelvet Undergroundとか聴いたりね。

こうして聴いてみるとカッコいいものはいつまで経ってもカッコいい訳で、歴史に名を残すにはそれ相応の理由があるのだろうねと思う。

この間書店に行ったら、日本の60年代~70年代くらいまでの音楽名盤紹介みたいな本があって、ロックに限らずそれこそ和田アキコとかキャンディーズみたいのまで紹介している雑誌があり、非常に興味深かったね。

最近は音楽ジャンル自体もあまり拘らなくなってきているので、またあれこれ聴いてみたいものだ。


で、今年は2013年ということで、90年代のグランジオルタナムーブメントから20年以上が経過したコトになる。

ここ数年はリイシュー含めオルタナバンドの見直しが非常に盛んであった。

見直し、というよりは懐古主義にも移るが、まあいいだろう。

Nirvanaは『In Utero』までリマスターされて、これ以降はもう出される事はないだろう。

Nine Inch Nailsトレント自身がしばしばリマスターなんかを出しているので、この波には乗る事はなかったな。

『The Fragile』もリマスターで少しでも音圧が上がるなら、それはそれとして期待したいけど。

スマパンも『メロンコリー~』まで行ったから、これ以降のものは出ないだろうな。

まさか『Adore』出しても誰もほしがらないだろうし。

この辺りには商業主義が透けて見えて、やっぱりなんか複雑だな。

そしてRage Against The Machineのリマスター記念盤はかなり疑問符が着いたけど、振り返れば社会性もカルチャーの一つと取り込まれて行く好例だろう。

いずれにせよ00年代バンドではなく10年代という括りに突入した段で、今の40代前後向けにあれこれ施策が打たれるというのはいかにもこの業界の因果であろう。


そんな流れも横目に観つつ、私の方で最近やっとこ聴いたのがSonic Youth

もちろん名前は知っていたし、その影響かと言われるバンドもいくつも聴いている。

だけど、なんやかんやオリジナルにはなかなか手が出なかった。

理由は特になくて、何となくである。

それが何故今唐突に手を出したかというと、先日ロックと現代アートについてあれこれ書いた本を読んでいて、そこ登場していて何となく聴こうと言う気になっただけなんですね。

ところがいざ聴こうと思うと既にアルバムもたくさんあるしバリバリの現役でもある。

しからばどこから手を出したもんか、と思案した挙げ句結局有名どころの代表作『Daydream Nationにたどり着いたのですね。

やはり人の評価を参照するのもありだろうという訳。


で、聴いてまず思ったのが、初めて聴くはずなのになんだかやけに耳馴染みがするという事である。

恐らくCMでのタイアップとかではない。

だけどギターのフレーズや曲の感じなど、初めて聴いたとは思えない親近性なのである。

数多のバンドに影響を与えたとは聴いていたけど、多分そのせいだろう。

もっとノイジーな音楽を想像していたけど、思いのほかその要素はなく(ない訳ではないけど、ホントにノイズばっかの音楽も聴いていたから要素として薄く感じられたのだろう)、むしろバリバリにポップやん、とね。


当時代的には非常に革新的であったものでも、今に至れば既にその音楽要素を取り入れた音楽はあふれていたりする。

そうすると、つい大した事ないと感じてしまいがちだけど、最近はもう少し視点も広がって、むしろここが起点かと思うとそういう感慨のようなものもある訳ですね。

それこそビートルズにしても、彼等の作ったものの影響下で作られたものも多数ある訳で、やっぱりすごいねと思う訳。

一方ですごく新鮮に響くものって、恐らくフォロワー的な存在が少ないんだろうね。

耳にする機会が少ないから新鮮に映ると言う可能性はあるだろう。

でも、初めて聴いてここまで耳馴染みがするっている体験は初めてかもしれない。

曲はもれなくいい曲満載だし、インスト含め若さ故の勢いみたいなのもパッケージされているようで、そういう意味でも非常に秀逸だと思う。

最近のバンドにはないハチャメチャさみたいなものもにじみ出ていて、単純にカッコいいしね。

ロックってこういうもんだろ、と思わせてくれる。


所謂原理主義者のような人もやはりいて、誰かの影響かに作られた音楽を見下しひたすらオリジネイターを崇拝し続けるものものいる。

懐古主義も結構だけど、新しく作られた音楽にはまた新しい要素も入ってる訳で、やっぱりどっちがいいとか悪いとかの単純な比較は出来ないと思う。

もちろんオリジネイターは偉大だと思う。

発明なんだものね。

だけど、それをアレンジする能力もまた一つの能力で、それでいいものが出来ればそれでまた世界は広がって行くんだから。

ある意味フォロワー不在の唯一無二性は偉大さの影に閉塞感も生みやすいのかもしれないし。


ともあれ、もっと早くに聴いておけば良かったな。

他にもまだ聴いていないそういう音楽はたくさんあるから、また順次手を出して行こう。