音楽放談 pt.2

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10年越しに聴く悩める人 ―Asian Kung-Fu Generation

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最近フェスやイベントで日本の若いバンドも耳にする機会があるため、そのつながりで自分が高校生くらいに流行っていたバンドの名を耳にする機会も多い。

その一つがアジカンなのだけど、私はこのバンドをまともに聴いていたなかった。

アニメの主題歌になっていたり、テレビにも出ていたし、実際良く売れていたので周りの奴でバンド名を口にする奴はいたけど、熱心なファンというわけでもない感じだったし、その頃は流行なんぞ逆らってなんぼというスタンスだったので、触れる事はなかった。

その後も洋楽方面に興味の主軸は向かって行ったし、邦楽になるともっとコアなところばかりに行ってしまったので、結局聴く機会はなかったのである。

そんなバンドを最近聴いている。

なぜ聴くようになったかと言えば、最近お気に入りのアナログフィッシュのソングライターの一人、下岡さんとアジカンのヴォーカルのゴッチの”抱きしめて”という曲のインタビュー形式の対談を読んだ事による。

この”抱きしめて”という曲は現時点でのアナログフィッシュの最新アルバムに収録されている曲で、私がこのバンドに興味をもつきっかけになった曲でもある。

この曲はゴッチの主催している雑誌かなにかにフリーダウンロードのコードをつけていたらしく、それだけゴッチも絶賛の曲であるらしかった。

ゴッチ自体も社会的運動などもやっていることもあり、結構多方面で動いている分この曲のモチーフや、震災以降という時期も重なって染み入るところが合ったらしい。

下岡さんの歌詞をべた褒めにべた褒めで、でもそのポイントが非常に共感できるものであった。


で、そんなインタビューの中での彼の発言で非常に印象的なものがあり、それが聴いてみようと思ったきっかけであった。

どんなかというと、要するに人気バンドの苦悩ともいうべき所かもしれない。

下岡さんからの「しっかり成功して、支持されて、すごいよね」といった言葉に対して、「確かに支持されてるなとは感じるけど、理解はされてないなって思う」というところがなるほどと思った。

マスゲーム化していく感じに違和感を覚える、なんていってしまう辺り、実はこの人って結構悩んじゃう系の人なのかな?と思った訳である。

まともにインタビューも読んだ事もなかったからこの人のことは知らなかったので、なんだか意外な感じがして、それで音楽も聴いてみようと思った訳だ。


とりあえずと思って買ったのは『ワールドワールドワールド』という奴。

ウィキをみると時期的にアメリカの9.11の後くらいだったみたいだね。

そのせいもあるのかもしれないけど、曲はさすが売れただけあってポップでわかりやすく、なるほどと言うもの。

でも一方で歌詞は想像していたよりも影があるようなものだった。

一面的には文学少年の苦悩、みたいなイメージなんだけど、この人結構悩んじゃ生んだろうなという感じなんだよね。

昔に聴いたらどんな印象だったんだろうかとも思うけど、感じ方は違っただろうね。

今も現役でライブもやっているし、バンドとしてもソロとしてもイベントオーガナイザーとしても活動していてすごいなと思う訳である。


それにしても、この手の人って本当に難儀だろうなと思う。

例えばアナログフィッシュの下岡さんは、多分だけどこの人のような苦悩の仕方はしない気がする。

もう少し飄々としたイメージなんだよね。

それって完全にキャラクタの問題だからどっちがどうという話ではなくね。

だけど、悩んじゃう人って本質的に幸せになれない。

幸せって自分がそう思えるかどうかの問題だから、そう思えない人っていつまでも思えないんだよね。

でも、せめて彼の活動を通して何かが実現して、報われればなと思う。

こういう人は報われてほしいよね。