音楽放談 pt.2

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ひっそりとフェードアウト ―Beady Eye

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先日元Oasisのノエル以外で結成されたバンド、Beady Eyeが解散したとの報が流れた。

さして大きなニュースになる事もなく、なんだかひっそりと消えた印象である。

方や兄貴のノエルは一人マイペースに音楽活動をしており、年明けに新作を出す事と併せて来日も決定。

なんだか明暗が別れてしまった感は否めない。


ここ最近Oasisの1stから立て続けに記念版がリリースされている。

レコード会社としてはCD全盛期に音楽を聴いていた層にしかCDは売れないと踏むからこんなことを繰り返しやっている。

先頃再結成が発表されたSleater Kinnyのように、過去の作品が入手し辛い状況に対するリイシューであればともかく、完全なるマーケティングの産物としてのコレクターズアイテムは、なんだかいい気持ちはしない。

とはいえファンであればやはり欲しくなるから、なんだかんだ因果な事である。


それはともかく、結局Beady Eyeとしては2枚のアルバムを残したのみであった。

その間来日も良くしていたから、リアムも日本は気に入ってくれているようだ。

しかし、肝心の音楽はといえば、正直パッとしなかった。

1stはOasisでのフラストレーションを発散するかのような勢いのあるわかりやすいロックンロールであった。

何曲かはカッコいい曲も合ったけど、これもリアムが歌ってなければ敢えて聴く事はないであろう作品である。

そしてラストとなってしまった2ndだが、こちらは数回聴いたきりもはや聴く事すらなかった。

TV On The Radioのデイヴィッド・シーテックプロデュースという、およそリアムとは縁遠そうな人をプロデューサーに迎えた話題性、音楽的にも1stとはかなり趣を異にした内容は、リリース当時はまずまずの好反応を読んでいた記憶がある。

特に90年代スタジアムロック大好きなロッキンオンは、その年のベストアルバムの上位に挙げていた記憶がある。

でも、どんな曲が入っていたか全く思い出せなかったし、どんな内容だったかも覚えていない有様であったので、やっぱりフックする部分は個人的にはなかった。


で、解散の知らせを聴いて、改めて聴いてみようと思って聴いているのだけど、全体のムードは『Dig Out Your Soul』のようである。

全体に抑え気味のトーンで、ずっしりとした音楽になってはいる。

でも、曲がパッとしない。

聴いてみると、そうだったそうだった、なんて思うけど、やっぱり味が薄いと言うか。

決して悪くはないと思うし、頑張っている感は十分に出ている。

でも、何も残らないのだよね。

あくまで個人的な感想だけどね。


ところで、私は日本盤を買ったのだけど、そのライナーをひまつぶしに読んでみると、このライナーはある意味では素直である。

最後の方結局このバンドはリアムありきと言う事を見抜いたデイブ見事、みたいな内容なのである。

要するにやっぱりそうかということ、併せて前段で散々何事かを書いてみたけど、裏を返せば努力は認めるけど、うまく行ってないよね、もしくはやっぱり限界だよね、みたいな話ではないか。

これはどうかと思うがね。


ともあれ、Oasisの再結成は相変わらずなさそうだし、兄貴は悠々自適、曲は別にいつものテイストでさしたる変化もないけど、でもいい曲書いているから才能は重要である。

リアムにあったのは音楽的な才能ではなく、天性のヴォーカルと華やかなスター性であった。

しかし、年を取って不摂生の祟った今は声もかつての面影もなく、伸びのない辛そうな発生は正直ライブでは尚の事際立ってしまいよろしくない。

それでも魅力的な声はしているかラ、それを活かせる楽曲は欠かせないよね。

これから彼がどうして行くのかはわからないが、ヴォーカリストとしての高みを目指して行くのであれば、それが一番かもしれないと思う。