音楽放談 pt.2

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アングラキャッチー ―ピアノゾンビ

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ちょうど私が高校生くらいの頃、2000年も始ってまもなくという頃だったが、当時はやっていたのはモンパチとかに代表されるメロコアであった。

ブルーハーツの再評価もあり、周りみんなが其れ系のを聴いていたのだけど、当時私は思春期を拗らせ始めていたのでKIng Crimsonとか聴いていたな。

捻くれてしまったのである、なんていう私の青春物語はさておいて、その後メロコアは一定の市民権は得たものの、今に至れば完全にメインストリームからは姿を消してしまった。

今それ系の代表格なのかな、というのがBuzz The Bearというバンドだと思うのだけど、ライブのチケットは会場の規模は知らないがともあれソールドアウトしている状況から観ると、固定ファンはまだいるらしい。

私は何かのイベントで彼等のライブを観たのだけど、やっぱりこの手のジャンルって苦手だなと思った記憶がある。

恐らく私と同世代の連中の中には彼等のような音楽をこそパンクと思っていて、ジャンル的に青春謳歌
の音楽と捉えている人も少なくないんじゃないんだろうか。

その意味では当時の思い出と共に彼等を指示し続ける人がいてもおかしくはないし、反面私のようにそう言ったものから背を背けていた人間からすれば、反対の文脈として捉えている可能性はある。

とはいえ、一定の距離を置いて聴く事も出来るのだけど、よく言えばストレート、悪く言えばひねりのない表現がピンと来ない、というのが実際かもしれない。


さて、そんなメロコアの文脈に入るのかはわからないが、恐らく支持層としては近いのではないかと思うバンドで、最近一部で話題なのがピアノゾンビという奴。

私も一体何で見かけたのか忘れてしまったが、そのビジュアルとふざけたコンセプト、その割にキャッチーな曲調とちょっとセンチメンタルな歌詞がやたら印象的で、試しにCDを買ってしまった。

元々別のバンドをやっていた連中が集まったらしく、アングラシーンでは有名だったらしい。

ライブも今時のバンドらしく魅せ方も上手で、何より曲がいいということで評価が高い。

明らかに色物な見た目も若者に受けている理由だろう。

単純にポップだし、私も聴いていてそんな嫌な気持ちにもならないし、へぇーと思いながら聴いている。

と、いいつつそんなにいつまでも聴いていたいタイプでもないかな、と言うのが正直なところでもある。

やっぱりこの手のキャッチーなバンドってベストで聴けば良いや、と思ってしまう類いなのである。

悪くないよ、全然悪くない。

曲はいいし、キャッチーだし、歌詞も嫌いじゃない。

アルバムタイトルも、バンド名ピアノゾンビに反して「(ピアノが)弾けなくて」、2ndは「まだ弾けなくて」、そして画像を載せた3rdが「そりゃ弾けなくて」と言う具合に遊び心があっていい。

ジャケットのデザインもちゃんと連動していて、3rdになると思わず「もう弾く気ないだろ!?」と突っ込みを入れたくなる感じも、こういうセンスって好きなんだよね。

だからもっと売れても良いと思うけど、あんありセールスには結びついていないのが不思議ではある。


ちなみに以前人と来るまで移動中にこのアルバムを掛けたところ、すごい食いついた記憶がある。

この人は普段音楽なんて流行ものをとりあえず聴くだけみたいなミーハーで健全な音楽リスナーなので、やっぱりそういう人にも引っかかるキャッチーさはあるんだろうね。

高校生くらいが聴くのに良いんじゃないかな、なんて思わず言いそうだったがそこは堪えた。


ともあれ、あまり表に出ないだけでアングラ界隈でもこうしてチャンスがあれば売れそうなバンドはあるし、それぞれにシーンというか、ジャンルとして発展しているというのは面白いよね。


”ゾンビの祭り”