音楽放談 pt.2

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一山の向こう側 -Moroha

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昨日はMorohaのLiquidroomワンマンであった。

かつて自身の歌の中でも歌われた一つの目標に至ったということで、なかなか感慨ぶかいものがある。

昨今のTV露出や、MCのアフロはTVCMのアフレコなんかもしているように、露出の場が広がったことも手伝ってソールドアウト公演となった。

初めて彼らを見たのは2ndのリリースパーティで、彼らメインなのにLITE目的に行ったライブだったのだけど、それが2年位前だからかなりいいペースで売れてきているよね。

その間対バンなんかも数多くこなしているし、イベントにもあちこち出ているのでMCの腕も上がって、UKのギターもさらに磨きがかかっている今日この頃、着実に成長していく様は素晴らしいですね。


この日は多分ライブ初めましてっていう感じの人も多くて、しかも若い奴だけじゃなくて結構中年な人もいるし、男女比で言えば半々よりちょっと男が多い印象。

正直あれだけ満杯の状態でリュックを背負っているのは勘弁して欲しかったが、まあ仕方あるまい。

逆に言えばそんな普段足を運ばないような人たちもあんなライブハウスに来させたのは、彼らの力である。

それこそ"Youtubeをご覧の皆様へ"という曲でも歌われているけど、きっといい体験になったんじゃないかな、と思う。


彼らは今の所アルバム2枚、シングル1枚という状態なのだけど、ライブは2時間を越す長丁場であった。

しかも結構新曲の割合も多くて、次のアルバムの輪郭も見え始めている。

秋頃にはリリース予定ということなので、パッケージ化が楽しみである。

先日のシングルについての記事でも書いたけど、これから先何をテーマにするのかというのが彼らのこれからの課題だろうと思っているのだけど、方向性としては日常に根ざして、いわゆる一般の人の中の物語、というところを主題にしていく感じのようである。


で、ライブの方なのだけど、さすがに数多くの場をこなしてきたので見事なものだった。

まだまだ盛り上げ方というか、楽曲以外の見せ方についてはこれからかなというのはあるけど、純粋にいいライブでしたね。

演奏の部分では一部打ち込み的なものも入れていたのか、それとも全部ギターから出しているのか、手元が見えなかったのでわからないところもあるけど、これまでと違う要素もあって、しかしいい感じにはまっていたよね。

1曲目は1stの冒頭”二文銭”だったけど、いい選曲だ。

私もこの曲は好きな曲である。

ある種の普遍性がこの曲にはあると思うし、ある意味彼らの原点的な曲だと思うし、私が彼らを聞く理由もこういうところにある。

一方会場の指示を集めやすいのは”バラ色の日々”はじめ人間関係について歌った曲なのだけど、共感を得やすいシチュエーションが多数あるので、結構グッときてしまうのである。

それこそ”恩学”とか、こういう曲もあったかくていいよね。

私自身その手の音楽って普段そこまで聴くかというとそうでもないし、一歩間違えばクソとした思わないのだけど、彼らの曲を素直に聞けるのは、最初に観たライブが良かったというのが何よりだろうと思う。

結局その言葉に信頼を置けるかどうかというのがポイントなわけで、彼らはなんか信用できると思ったのだろうね。


その要因としては、彼らは自分たちの野心は隠さないし、TVに出れば斜に構えず素直に喜ぶし、少し調子に乗ったような発言もしてみせる。

ナレーションの仕事とか、本を出すとか、そういうことも別に隠さないし、変に飾ることもしない。

印象的だったのは、「いわゆるインディ、アンダーグラウンドという生き方をする選択肢もあったけど、それはもう過去に誰かがやってのけたことだから、そこをなぞるのは自分たちの信念じゃない」という旨の発言をしていて、「自分たちはもっと売れたい」と言ってのけたことである。

ライブ終盤でも、「俺たちはまだまだ上に行くんで、もっと期待してください」なんて真顔で一生懸命いうあたり、根っこはやっぱり田舎の野心ものなんだろうね。

だからいいんだと思う。

本編最後はTVで話題のきっかけになった”三文銭”で締めくくられた。

ライブでは曲終わりに語りのようなパートを差し込むアレンジがされているけど、半ばミーハー的に来た人にもそういうのが伝わるといいよね、と思う。


と、ライブ自体についてはあまり触れずに来たけど、どうやら撮影が入っていたらしいのでひょっとしたらDVD化されるかもしれないですね。

タイミング的にも非常にいいと思うので、されてしかるべきだとは思うけど、やっぱり曲だけではない部分はライブでないと伝わらないので、やっぱり「ライブに来い!」てやつだよね。

いやほんと、ある意味ここからが一つの勝負どころだと思うので、頑張ってほしいよね。


”恩学”