音楽放談 pt.2

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諸行無情 -Boom Boom Satellites

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悲しいニュースがYahooのトップにも掲載された。

日本が誇るロックバンド、Boom Boom Satellitesが活動終了、というものである。

あまり耳慣れない表現に一体どういうことかと見てみると、かねてより脳腫瘍で手術を繰り返していた川島さんが、とうとう音楽ができない状態になってしまったためということ。

今月EPをリリース予定であったのだが、それが最後の作品になってしまった。

この前に手術した時にもかなり厳しい状態であることが言われていたが、それでもステージ復帰もして、再び精力的に活動していくかという矢先にやっぱりダメだった、という報せが届いてしまった。

長年連れ添った相方、中野さんのコメントが掲載されていたけど、やるせなさとかそういうのがにじみ出ていて、仕事中に目にして思わず涙が出そうになった。

特に印象的だったのが「彼が今何を思っているのか、僕ですら理解しきれないところもある」という旨の言葉である。

川島さんはまだ生きている。

だけど、どこか抜け殻のようと表現されるその姿に、やっぱりやりきれない思いはあるよね。


彼らは90年代半ば頃から活動しており、海外で見出されたバンドである。

Prodigy、Chemical Brotherと並び称されるほどのエレクトロ系ロックとして評価を獲得し、日本で話題になり始めたのは4枚目くらいになる『Full Of Elevating Plesure』であった。

この作品の曲が「アップルシード」というアニメ映画で使用されたり、それ以前のアルバムでも確か「ピンポン」かなんかでも曲が使われていたけど、そのあたりで日本でも話題になっていった。

このアルバム自体、それまでのダンス寄りの曲からロック色の強い曲が多く占めるようになり、そのことも大きかっただろう。

今でもライブ定番の曲も多く、私も個人的には一番好きな”Moment I Count"も収録されている。

さらにこの次のアルバムではさらにその方向性を強め、"Kick It Out"などのアンセムが生まれた。

それ以降は日本のCMでも数多く起用されたり、とにかく業界筋にも非常に重宝されていた。

ガンダムの曲もかいてたっけか。

Death Note」の映画版にも使われていたし。


音源のクオリティももちろん高かったけど、やはりライブは最高にカッコ良かった。

踊るなという方が無理なくらいのアッパーな曲と、元々ダンス寄りの構成なので力技ではなくてビートで踊らせる的な側面もあって、本当に楽しかった。

2人ともビジュアル的にもカッコ良かったし、レーザーをふんだんに使った演出もはまっていて、まさに近未来的という感じでね。

しかし、昨年11月に予定されていたライブも結局彼の体調が崩れてしまったことで中止となり、私も彼らのライブを最後に見たのは数年前になってしまった。


まだ40代と若いのに、体が効かなくなってしまうことも悲しいし、最後となってしまったアルバムが最高傑作と評されるくらいさらに上を目指せる才能もあったのに、残念としか言いようがない。

彼には子供も2人いて、そうした現実も考えれば残酷な現実だなと思う。

中野さんのコメントを見る限り、正直これからどうなるかはなんとも言えない状況のようだし。

部外者があれこれ余計なことを言うこと自体がはばかられるくらいだ。

せめて彼らの楽曲を大事に聞くことくらいが、やるべきことかもしれないね。


でもほんと、悲しいね。


"Moment I Count" Live in NY