昨日はMouse On The Keysの10周年&レーベル設立記念的ライブイベントへ。
motk含め3組出演で、toeも出るのでみに行ったのですね。
もう人組はKeneticというバンドで、こちらは初めましてである。
元々このバンドは友人の紹介で知ったのだけど、今では私の方がライブへ足繁く通っているかもしれない。
以前書いた記事でも退廃的という表現を彼らに用いたけど、音楽やアートワーク、ステージの衣装含め非常にモノクロームな世界観で統一されている。
ライティングも大体白いライトだし、ほぼステージ上は暗闇のような状態で演奏されることも多い。
彼らはドラム、ピアノ、シンセという3ピースで、曲によってトランペットなどの管楽器が入ったりする。
曲はジャズ的な色が強いものの、めちゃくちゃ激しいドラムがロック色を強めている。
音楽的なイニシアチブもドラムの川崎さんが大きいようで、MCもほとんどこの人が喋っている。
バリトンぽいい声をしているのだけど、大概お茶目なので素敵である。
ちなみにヴォーカル曲はない。
持ち時間は30分強くらいで、イベント仕様のセットリストだったので概ね直近のツアーの短縮盤のようなセットリストだったけど、やっぱりよかった。
最近ドラムの柏倉さんをみているのだけど、この人のプレイは素晴らしいよね。
表情から手の動きに至るまで、みていて飽きない。
狂ったようなドラミングだけど、その音の叙情性というか、まさにトーキングドラムである。
ちなみに彼ら全員プレイヤビリティは高いのだけどね。
短いながらにやっぱり素晴らしかった。
次に幕間的にサイドステージでKeneticが演奏を始めている。
ドラムとベースの二人組とはいうが、打ち込みにメタリックなドラムが非常に冷徹な印象だ。
めちゃくちゃクールでドライな音像であったね。
音自体は違うけど、ちょっとautecheっぽい感じもあって、今度また一度音源も聴いてみよう。
彼らのステージは多分20分強か30分くらいで終わって、間髪入れずにmotkである。
メインステージは黒幕が敷かれてあったのだけど、そこへプロジェクターで映像が流され、バンド名が出たところで幕が開きライブスタートである。
割と今回は音源に近いアレンジで演奏される曲が多く、セットリストもほぼベストセットという感じ。
いつになくドラムも気合満点の肉体的なパフォーマンスでこちらのテンションも上がってくる。
ちなみに会場には外人さんもちらほらいたのだけど、皆一様にフォーウみたいな感じで盛り上がっていて、なんか嬉しいよね、ああいうの。
正味40分くらいのセットだったのだけど、ほぼノーMCで突っ切ったライブはかっこよかったな。
彼らのライブでは演奏中もイメージ映像が音と同期するように流れているのだけど、その映像も伴ってめちゃくちゃシックでかっこいい。
彼らの美学を感じる瞬間である。
いいバンドのライブは何回見てもいいのである。
この日はダブルアンコールで、1回目ではenvyのギターとKeneticのベースがジョイントするも、音響の問題でせっかくの轟音ギターも十分に生かされず、ちょっともったいなかった。
ラストは彼らが結成後初のライブで演奏したという曲で幕引きとなった。
会場では来年発売予定のアルバムから先行販売的に6曲入りのEPも特殊パッケージで販売され、私もせっかくなので買ってきた。
レーベルも立ち上げ、会場ではそのスタッフを紹介するためのリーフも配られ、こういうところにインディっぽさと同時にシーンを築こう的な精神も感じる。
最近こういう意識のバンドも多いなと思うし、見ていてこういうバンドこそ応援もしたくなるというものだ。
ダークなトーンの曲が多いけど、めちゃくちゃかっこいいので是非もっと多くの人にも聴いてほしいよね。
次のアルバムにも期待である。
”最後の晩餐"