音楽放談 pt.2

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小休止130「2016年極私的ベストアルバム」

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毎年この時期には自分の聴いた中で今年のベストアルバムを選出する、ということを恒例行事としているのだけど、今年は正直決めかねてしまった。

結構新しいジャンルとかに手を出していたから、評価するようなリテラシーが私の中になかったし、こういうもんか、としか受け取れなかった。

一方で昔から聴いているアーティストも新譜を出してくれて、それはそれでよかったのは間違いないのだけど、ベストアルバムと言われるとそこまででもなかったかな、みたいなところもあって、どうしたものかと。

何より聴き込めていないからな。

そんなに時間がなかったわけでもないと思うのだけど、今に至ってはその理由がわからない。

ともあれ、無理やり作ってみた。


1位.D.A.N『D.A.N』
書評/ライブを観て、痺れて、すぐにアルバムを買った。色気もあって、憂鬱さとそこはかとない高揚感があって素晴らしかった。新人組の中では圧倒的に好きだな。

2位.Kuruucrew『Kuruucrew』
書評/友人から音源を借りたのだけど、この攻撃的でカオスながら日本のアングラの最先端、ていう感じがカッコよかった。ライブ見たい。

3位.Predawn『Absence』
書評/アメリカインディ的な趣の強い楽曲と、ややハスキーながらクリアで染み入る歌声がグッド。ライブでは既に披露されていた曲も多いため、前作までと何かが大きく変わったわけではないけど、とにかく聴いていて心地よいのが何より。

4位.downy『第5作品集』
書評/エレクトロニクスを導入した新作だが、相変わらずカオティックなリズムやその上で響く轟音が心地いい。ライブもハズレなし。

5位.Orgs You Asshole『ハンドルを放す前に』
書評/3部作の向こう側、もっと力が抜けて独特の領域に到達してしまった感。熟成という感じの風格があって、衝撃とはかないけど「これだよこれ」と言われるようになるんだろうな。

6位.Moroha『MorohaⅢ』
書評/すっかり名前も売れ始めた彼ら、野心だけじゃなくちょっと立ち止まるような曲や、周囲に対して投げかけていくようなリリックも増えてきた印象。まっすぐすぎる言葉は今の時代からこそ響くものもあるのではないかな。

7位.Metronomy『Summer 08』
書評/久しぶりに彼ららしい謎ポップなアルバム。この独特の芯を外したような感じがやっぱり彼らの魅力だ。掴みどころがない。

8位.Animal Collective 『Painting With』
書評/ライブが最高だった。何も考えずに浸って楽しめるのも、重要だよね。

9位.AA=『#5』
書評/久しぶりのマッド節を炸裂させたアルバム。旧来ファンには嬉しいかぎり。楽しんで作った感じがよかったですね。

10位.アナログフィッシュ『Townmeeting』
書評/セルフアコースティックカバーアルバム。曲の良さが際立つ内容で、音色的にも温もりがあって、近作の彼らのソリッドな楽曲から見ると、聴いていて安心する作品。


と、えいやで並べてみたが、日本のアーティストが多くなったな。

各音楽雑誌で上位にされているFranc OceanとかRadioheadとかも聴いているけど、どっちも私は咀嚼できるリテラシーがありませんでした。

聴いていて単純にいいなと思うところもあるわけだけど、どうしてそこまで評価されるのかはやはりそのジャンルの歴史とかも踏まえて評価されているため、そこに明るくないとそこまでのことはよくわからないのである。

そもそも音楽史の刷新的な視点で私が音楽を聴いているわけでもないし、増してデジタルリリースとかだと歌詞も何を言っているかわからないから、余計にその音楽の持つごくごく一面しか楽しめていないのだ。

日本の国内に関しても、今年出たアルバムは結構iTunesに入っているけど、ほとんど聴いていないやつも多い。

まあ、それらは単純に好みではない、あるいは今の趣向に合わないというところが大きいのだけどね。


音楽性とか曲自体もいろんなタイプのアーティストが登場しつつ、その中で目立つバンドやアーティストがそれぞれにいて、一定の成功を収めていたのはいいことだよね。

個人的には例によってフリースタイルダンジョンなんかも見た影響で日本のヒップホップにも興味をもってみたり、ジャズ始め黒人音楽を聴いてみたり、新しいジャンルにも手を出してみたのだけど、結果聴いていたものはすっごいとっちらかったな。

でも、ふと考えながら思ったのは、あれこれ新しいアーティストや音楽は積極的に手を出して、もちろん中には好きになるものはあるわけだけど、どこか自分の好むジャンルやアーティストに結果的に収束していく感じがあるなということ。

それが安心するという感覚なのかはわからないけど。

もっとも、本来的に音楽に限らず、こういうものはそれこそが正しい姿勢なのかもしれないけどね。

別に批評家でもないし。

ただ、それで狭量になっていくのはやっぱり寂しいので、いろんな雑誌なんかのランキングも参照しながら、あれこれ聞いていこう。