音楽放談 pt.2

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小休止171「思い出は美しいばかりではない」

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転職してもうじき丸3年が経つんだけど、この時間は短いようで結構長くて、気がつけば今の会社でも在籍年数そこそこという状態。
 
どんだけ回転が早い会社なんだ、というところではあるけど、単純に人の増える速度がすごかったので、相対的に歴の浅い人が多いのである。
 
とはいえ、実際に辞めた人も少なくなくて、特に仲の良かった奴らは結構辞めているし、つい先日入社時からお世話になった人も辞めてしまった。
 
あまり世間話などする感じではなかったけど、素直に寂しい思いがしたものだ。
 
そうして辞めてからも交流のある人も結構いるんだけど、その反面でふと気がついたのは、前職でちょくちょくあっていた人とも次第に疎遠になっていることだ。
 
何かの折に連絡すればちゃんと返してくれるんだけど、ことさら会うことは随分と減った。
 
もともと私の性格的に、今身近にいない人とは疎遠になりがちなところがあるけど、これは多分ずっと変わらないんだろうなと改めて思うわけだ。
 
私としては、またひょんな事で会っても変わらない感じで接すると思うんだけど、向こうがどう思うかはわからないからね。
 
 
そんな中でたまに今でも会う人があるんだけど、彼と話をしていると決まって前職の話になるんだけど、最近その話をするのがしんどいと感じるようになった。
 
彼は会社にいい思い出がないため愚痴になりがちで、それも初めの頃は普通に聴いていたけど、辞めてこれだけ経つももう良くねぇか?と思ってしまうのである。
 
また最近誰々も辞めたと聞かされる名前も、私とはほとんど接点のない人だったりすると、本当に知ったこっちゃないのである。
 
私は別に前職に恨みはないし、勉強になったことも今に生きていることもたくさんあるから、言ってしまえばちゃんと踏み台にしているから今更恨み節を言うつもりもない。
 
幾人かのグループもあるが、そこでも前職ネタでああだこうだと愚痴というかなんというか、そんなこと展開されても参加できないのである。
 
 
とはいえ、実はこう言う人って世の中的には少なくなくて、居酒屋で漏れ聞こえてくるおじさんおばさんの愚痴って、いつの話をしているのかよくわからないことが多いんだけど、多分昔のことを言っているんだろうなと言うのが少なくない。
 
それで楽しく飲めるグループならそれをどうこう言うつもりは全くないんだけど、なんていうか、そんなに不満ならやめればいいと思うし、今がそんなに楽しくないのかなとか、あるいは今はそんなに悩みもないのかなという気もする。
 
ていうか、今が楽しければ多分過去のくだらない問題に拘う理由はないだろうし、今がしんどければ過去よりも今に対峙しないといけないからやっぱりそれどころではないだろう。
 
じゃあこの人たちってどんな人?ていうと、可もなく不可もない現実だから、過去の誰もわからないことについて武勇伝のように語っているだけなのかな、なんて思ってしまう。
 
まあ、先の知人については今余裕がなくて、そうして自分がそんな道を選んでしまった理由として前職での不当な扱いがトラウマ的になっているところはあるようなので、ちょっと事情は違うんだけど、それにしても極端な事例だとは思うんだけどね。
 
彼らのことは人間的に全然嫌いじゃないし、普通に飲みにも行くけど、できれば今に紐づく楽しい話をしたいと思うのである。
 
 
さて、今日トップに載せたのは松任谷由実の”雪月花”という曲のジャケットなんだけど、私はこの曲は全然知らない。
 
じゃあなんで載せたんだ、という話だが、このジャケットである。
 
これを手がけたのは、一部では有名なヒプノシスなのである。
 
70年代~80年代くらいの音楽ジャケットの多くを飾っており、Led Zeppeline、ピーガブ、XTCPink Floydなんかはとても有名である。
 
最近ではMUSEやMars Voltaなんかも手がけたことで話題になった(一部で)。
 
非常に印象的なものが多く、私も好きで作品集も購入したほどだ。
 
後年、これらのアイデアの元がシュルレアリズムの作品、とりわけマグリットが参照されているようだということに気づいたわけだが、このジャケットのイメージはダリの『記憶の固執』という絵を参照しているのかなと思う。
 
この写真では、女性が時計の重みで沈んで行くような感じで、ダリの絵はその背景は必ずしもそういう意図ではないらしいから、タイトルからのインスピレーションが強いのかもしれない。
 
非常に象徴的な作品だと思うけど、過去のことにいつまでもこだわってしまう状況に対して、ふとこの絵が浮かんだのですね。
 
それだけなんだけどね。
 
ちなみに松任谷由実さんのこの曲はどんな曲なのか、今度改めて聞いてみようと思うが、ヒプノシスは作品とは独立してイメージを提供していたというから、実際曲とはあまり関係ないかもしれないがね。
 
 
愚痴を言って元気になれるならいくらでも言えばいいと思うけど、過去の過ぎ去った、今はもうどうしたって関わりようのない事柄については、綺麗な思い出以外は掘り返すべきではないと思っている。
 
つまるところ本人の自由ではあるけど、そこにいつまでも付き合うことは、私にはできない。
 
・・・だから疎遠になるのかな。
 
Deerhunter "Memory Boy"