音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

小休止172「2018年によく聴いた音」

イメージ 1

 

今年も残すところあと1週間だ。
 
結構ゆとりがあるつもりだったけど、秋口くらいからまたばたついており、ここ数ヶ月の時間スケールはまたかつてないほどぎゅっとした感じだったな。
 
色々厄介ごともあったがなんやかんや乗り切ったので、あとは細かな点含めて下地を整えれば、一旦私の仕事は終了だ。
 
とはいえ、ちょっと気持ち的に疲れることも多かった気がする。
 
昔よりもタフになった自分を改めて感じる瞬間もあったけど、これが年を重ねることか、と何度か思ったな。
 
周りは自分より若い子の方が多いし、中には新卒の子までいる。
 
インターンでは大学生の子もいて、ついに自分と一回り下の子と仕事をするようになったのが、個人的には結構衝撃だった。
 
だから自分がしっかりしないとな、という思いでやってたからね。
 
その割に報われてはいないが、まあやっていることは地味だから仕方ないか。
 
 
そんな2018年だが、割と新しいジャンルだったりアーティストだったりも手を出したけど、反面よく聴いていたのは昔のアルバムなんかを掘り起こして聴いていた気がする。
 
Spotifyも導入したため、アルバムは買わずにそれで聴いているものも数多くあったし、そこで改めて聴いたものもあったので、どれが今年のアルバムかがよくわからない有様になっている。
 
なので、例年であれば一応個人的にランキングを作ってみるものの、今年はどれとすることが難しいのだ。
 
だから、あくまでよく聴いたアルバムとして、個人的メモ代わりのような形式にしてしまおう。
 
 
まず、ジャンル的に見ていくと、今年はジャズ系のアーティストによく手を出した。
 
きっかけでもあるRobert Glasper周辺が多く、R+R=NOWや、Chris Dave、Kamashi Washingtonなどから、前のアルバムも買って聴いていたが、中でも一番よく聴いたのはAugust Green。
 
アマゾン限定という謎の形式で発表されていたが、これが良かったね。
 
イメージ 2
Commonのラップが非常にいい感じだし、女性ヴォーカルも入る。
 
ベースはジャズっぽさが強いとは思うけど、ヒップホップやロックぽい曲もあって幅広いし、聴いていて飽きなかったな。
 
買ってからずっと聴いていたアルバムである。
 
穏やかな耳心地がめちゃくちゃいいのである。
 
"Optimistic"
 
 
ジャスに限らず、いわゆるブラックミュージックをよく聞くようになったけど、The Internetも良かったね。
 
前作『Ego Death』に比べると静か目な曲が多いので、初めは「ん?」というところもあったけど、じっくり聴いているとこれがだんだん沁みてくる。
 
ていうか、なんでこんなにいい感じに欲しい音を出してくれるのか。
 
もともと彼等のロックっぽさがかなり刺さったんだけど、今作はもっとその色は薄いけど、やっぱりかっこいい。
 
今年の頭に単独があったが、残念ながらチケットが取れなかった。
 
またきて欲しいな。
 
"La Di Da"
 
黒人さんのちょっと鼻にかかった感じの声がいいんだよな。
 
ていうか、このPV初めて見たけど、水原希子が出ている。
 
ネット上では嫌われ者の彼女だが、個人的には嫌いではない。
 
 
続いてはロックの方。
 
私は新人系は今年は全然聴いていなくて、90年代組や00年代前半にデビューした組の方がよく聴いていたね。
 
Nine Inch Nailsも3部作のラストを作ったんだけど、いわゆる彼等(ていうかトレント)らしさはありつつ、アグレッシブに新しい音楽を作っている姿が実に頼もしかったな。
 
今年リリースの『Bad Witch』も非常に力強いアルバムで、ノイズ満載ながらも『Hesitation Marks』あたりでも見せていたファンクっぽさもふんだんに盛り込まれていて、かっこよかった。
 
"God Break Down The Door"
 
ソニマニのライブも最高によかったな。
 
最近ライブでそんなにはしゃぐことってなくなったんだけど、NINのライブはじっとしていられなかったな。
 
新曲中心のセットリストながら大盛り上がりで、現役感バリバリが嬉しかった。
 
単独もきて欲しいな。
 
 
久しぶりに快作だったのがAsh、曲自体は昔から変わっていないといえば変わっていないけど、こうもグッドばかりの曲をよく作り続けられるものだ。
 
前作の『Kaburamo』が個人的にはイマイチだったんだけど、『Islands』はよかった。
 
各票にあったように、初期の作品を思い起こさせる空気感はありつつも、今の彼等らしい落ち着いた雰囲気もあって、聴いていて心地よかったのよ。
 
"Confessions In The Pool"
 
この曲なんかは打ち込み的な音も使いながら、彼等のみずみずしさが全開で大好き。
 
ティムの曲は根っこがものすごくポジティブなフィーリングが合って、そういうものに救われるような瞬間もたくさんあったな。
 
久しぶりの単独来日も、過去曲にセットリストがよってはいたけど、やっぱりよかった。
 
 
ちなみに、スマパンもダーシー以外のオリジナルメンツで再結集してアルバムをリリース、こちらも高評価を得ているが、私は1回しか聴いていない。
 
スマパンは大好きなんだけど、個人的に残念なのは彼等の書評には常に「復活」という文字がつきまとうこと。
 
近作と90年代の諸作には明らかに違いがあるのに、アルバムを出すたびに「轟音スマパン復活」「サイアミを超えた」といったことが書かれてあり、明らかに違うだろうと個人的には思えてしまうので、いちいちテンションが下がるのだ。
 
今の彼等のアルバムであればそれでいいのに、とちょっと残念な気持ちになってしまうんだよね。
 
 
ついで00年代デビュー組、私が大学生くらいのことに音楽界の中心にいたようなバンドたちだ。
 
Arctic Monkeysは賛否両論の非ロック的なアルバムをリリース。
 
アルバム1枚で成り立っているようなもので、得意のギターリフは鳴りを潜めて静かなベッドルームミュージックみたい。
 
個人的には夢中にはなれなかったな。
 
よかったのはDirty ProjectorsThe Coral
 
どちらの近年の数作よりも好きなアルバムだ。
 
まあ、スマパンのことを悪く言っておいて自分の中の思い出に照らしての評価があるのはご容赦を。
 
 
Dirty Projectorsについては、割と重い作品が続いていたんだけど、今作は明るくてあっけらかんとした、『Bitta Orca』のような空気感のアルバムで、聴いていて心地よかったね。
 
ちょっと壊れた感じのリズムや複雑さも健在で、聴いていて楽しくなってくる。
 
"Break Thru"
 
彼等の音楽はステレオサウンドで耳を凝らしても面白い。
 
 
一方のCoralは曲調的にはかなり明るくというか、初期のサイケデリック感でもないし、ザ・フォーキーという感じでもなく、いわゆるポップス的な感じかな。
 
ちょっとSuper Furry Animalsっぽさもあるかもしれない。
 
もともといい曲をかけるバンドなので、それを割とストレートにアレンジした感じなのかな。
 
"Reaching Out For A Friend"
 
私はもともと暗い音楽って大好きなんだけど、今年は割と明るい曲を好んで聴いていたかもしれない。
 
そのほかLily Allenもよかったね。
 
 
最後は日本の音楽。
 
なんだかんだ鋭さを発揮しまくりのアナログフィッシュはよかったな。
 
今の自分の思いとか価値観みたいなところにフィットする歌詞もそうだし、曲も彼等流のR&B的な?感じもあってよかったが、何よりアルバムとしてのながれが最高だった。
 
現代社会に息苦しさを感じている人は、ぜひ聴いてみて欲しいアーティストだ。
 
"Pinfu"
 
 
D.A.Nも2ndをリリースしたんだけど、こちらはさらに深化させた感じで、ムードとしてはちょっと気だるさみたいなものが強くて、前作のようなスタイリッシュさというか、そういうものは少し薄れたかもしれない。
 
とはいえ、やっぱりこういうベースラインの効いている曲が好きではあるんだけどね。
 
"Sundance"
 
やっぱり彼等の曲には色気があっていいね。
 
 
インスト系のバンドはどのバンドも最近特に冴えまくっているな、と個人的には思っているんだけど、今年リリースしたMouse On The Keysなんかはゲストヴォーカルも迎えて、前作の作風を引き継いだような少し重たい、それこそMassive Attackみたいなムードもあるような音楽になっている。
 
これがまたどハマりしており、アルバム中には彼等らしいドラムの激しい曲も挟んでいるので、全体としても色が出ており素晴らしい出来になっていたね。
 
"Stars Down"
 
世界ツアーも定期的に行っている彼等だが、3月には日本ツアーもあるのでぜひ行きたいね。
 
 
最後は本当にごく個人的なもの。
 
元Mad Capsule Marketsのヴォーカル、KYONOが自身名義のソロをリリース。
 
正直音楽的にはWagdugやTCLと大きく変わるものではないんだけど、やっぱり彼はこういう音楽が好きなんだなということを感じさせるものだったし、私は私でこういう感じってすきなんだろうね。
 
てかKyonoの声がやっぱりいい。
 
TakeshiのAA=はベストアルバムをリリースするくらいちゃんとアルバムも出していて、彼のやりたいこととか彼らしさみたいなものも感じさせるが、どうしても私は物足りなさを感じてしまうのも事実。
 
"Equal Society"
 
音楽的な新しさとはないし、ファンが喜ぶ感じの音楽ではあると思うけど、何より楽しんでやっている感じがあってそれがいいんだよね。
 
なんだかんだ作り手の思いとかテンションとかが感じられるのも芸術の面白さだし、それが表現というものだろう。
 
振り返ると、そうやって楽しんで音楽をやっているんだろうなと感じられるようなものを特に好んで効いていた気がするね。
 
 
と、ダラダラと2018年リリースのアルバムで比較的よく聴いていたアルバムを並べてみたけど、実は今年下期の個人的どハマりはmooolsだったんだけどね。
 
今年はライブにもよく行ったし、洋楽系アーティストの来日もたくさんあったから嬉しかったよね。
 
とはいえ、まだしっかり聞き込んでいないものもたくさんあるので、来年はもう少しゆっくり音楽を消化できるゆとりを持てるといいな。