音楽放談 pt.2

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小休止176「みんなのうた?」

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元号に変わって早3日、長い10連休も残すところあと2日か。
 
てかまだ2日もあるのか、というのが正直なところだが、いざ仕事が始まると思うとやはり憂鬱だ。
 
私は平生休日は何しようかしらと思案することが多いのだけど、この10連休は存外あれこれやっている。
 
前半は久しぶりに実家に帰り、両親、祖父母、数少ない地元の友人と弾丸のような工程で会ってきた。
 
そして5月に入ってからは自宅に戻ってひたすら趣味に邁進している。
 
ん~、あと10連休あっても構わない。
 
遊んで暮らしたい。
 
さて、元号が変わる前の4月はずっと平成を振り返る的な番組がやっていて、なんか年末みたいだな、なんて思っていたわけだが、そんな中の一つで平成の代表曲というもの。
 
20代~60代くらいだったかにアンケートをとったらしいが、各年代共に1位に選んだのはSMAPの”世界に一つだけの花”だったそうだ。
 
まじか!?とびっくりしたものだ。
 
40代以上ならいざ知らず、本当に20代でも1位なのだろうか。
 
まあそのアンケートでは、という話だから別にいいけど、個人的にはこの歌ってどうしても好きじゃないのである。
 
この歌が流行って以降、なんか妙な自己正当化みたいなことが増えたような気がするし、気持ちの悪いスローガンも増えた気がする。
 
基本的にこの歌が一番好きとかいう人のメンタリティが信用できない。
 
何が世界に一つだけだ。
 
生まれたその瞬間に価値があるとかいうが、おめでたい話だ。
 
私は不幸にも存在価値は自分で示してこそだと思っているから、どうしてもこの曲に共感できない。
 
また歌の冒頭で「花屋の店先に並んだ~」とあるわけだが、それを見てみんな一生懸命でウンタラカンタラというわけだが、そもそも花屋である。
 
すでにその手前で選別されていることを見過ごしてはいけない。
 
そこに人間のエゴを見るし、まさに資本主義的な競争社会を象徴した歌であることをみんな忘れてはいまいか。
 
それでもなおあの曲が選ばれるというのであれば、一体何がそんなに刺さったのかといえば、その選出理由を見るにつけ目に入るには、すなわち自己肯定感の低下の補填ということのようだ。
 
社畜という言葉が生まれたのも平成なのだろうけど、まさにその社畜と揶揄された人々にとっては、そんなことないぜといって欲しかったんだろうね。
 
それに多くの人が賛同したことで、結果的にまたその他大勢に成り下がったというのに。
 
ただ、言葉の上ではいかにも綺麗に歌われているからみんな自分が肯定されていると勘違いしたわけだが、実際はそうではない。
 
所詮はそういったキャンペーンに組み込まれたに過ぎず、それが日本人的な同調圧力にうまくマッチしただけだろう。
 
事務所のゴタゴタに巻き込まれるような形で解散したSMAPだが、実はこんな世間の同調圧力に暗に巻き込まれていたのではないかと思うと、重ね重ね不運なグループである。
 
それにしても、私はひねくれているな。
 
 
そんな私にとって平成の代表的な曲ってなんだ?と考えてみると、これが難しい。
 
何となれば、物心ついた頃に音楽を聴き始めた年齢なので、思い出の曲はことごとく平成のリリースだ。
 
まあ、遡って昭和の曲も聴いているから、その視点であえて選んでみるのもいいかもしれない、などと思って考えるわけだが、果たしてどのような視点で選ぶべきか。
 
私が最初に買ったCDが音楽の入り口と捉えれば、それはLuna Seaになるだろう。
 
しかし、今のような音楽性の開花のきっかけとなったのはオーケンである。
 
となれば、筋肉少女帯の音楽を選ぶべきかもしれないが、それがきっかけの一つでしかなく、その時に偶然で会ったNine Inch Nailsこそがそこから多くの門戸を開いたとも言える。
 
だが、先にも漏れ出たように、私の価値観の根本を作ったものといえば・・・なんだろうか。
 
たまたま出会った曲においてその価値観に共感できるものであったとして、それはただの出会いでしかなく、私を形作ったわけではない。
 
それこそTha Blue Herbなんかはまさにそんな音楽だ。
 
こうしてあれこれ考えてみると、やはり筋肉少女帯かもしれない。
 
ていうかオーケンか。
 
彼の詩や小説の世界、物の見方に受けた影響は今も大きな影を落としている。
 
私はあんまり人に感化されるとかはないんだけど、振り返ってみて明らかに影響を受けているのは彼だけである。
 
大学生以降は自分なりの価値観でガチガチに固めているから、誰かになりたいと思ったこともないし、人生のロールモデルもいない。
 
オーケンについても、別に彼のようになりたいとは思っていないし。
 
そんな私だから、やっぱり”世界に一つだけの花”には共感できないんだろうな。
 
 
と、結局この曲と絞ることはできなかったわけだが、せめて高校時代の私に深く刺さったこの曲を貼っておこう。
 
肥大した自意識と自信のなさ、自己肯定感の低さを誤魔化すためにいつかの自分を夢見るしかないやるせなさ。
 
やっぱり青春時代の経験というのは、大事である。
 
 
まさかのMステ出演 ”蜘蛛の糸