音楽放談 pt.2

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小休止5「背景を探ろう」

先週100件目の記事ということで、Nine Inch Nailsの歴史的名盤「The Downward Spiral」について書いた。

本当なら1件に抑えられるとよかったのだが、つい書きすぎてしまった。

まあ余計なこともたくさん書いたし、何より感情移入をしすぎたというのが一番だろう。

でも、音楽を人に説明するということは非常に難しいんですよね。

なにせ相手は実体のないもの。

もちろん譜面に落とせば楽譜としてメロディをたどることはできるし、あるいは使われている楽器、機材、プロダクションの詳細など、やりようは様々ではある。

しかし、私にはそこまでの専門知識はない。

従って、どうしても感想を中心にした個人的解釈に終始してしまう訳である。


一応こうして書いている以上、自分なりに心がけていることがあることはある。

まず第一にトラックリストはいちいち掲載しない。

なぜなら意味がないから。

別に音楽雑誌の新作レビューじゃないのだから、そんな必要はない。

そもそもトラックリストなんて持っている人にとっては見る必要ないし、知らない人にはなんのこっちゃという話である。

聴いてほしい曲はタイトルを書いておけばよいのであって、何曲目に入っているかはそこではそんなに問題じゃない。


次に、何かしら日常生活において感じうる事柄と、多少なりとも関連づけることである。

例えば単純な出来事でもいいし、感情的なゆらめきでも構わない。

私自身の音楽の聴き方自体もそういう切り口である場合が多いし、興味を持ってもらうためにはそういう具体的な経験などを盛り込む方がわかりやすいんじゃないかと思うんですね。

まあ本当のことをいうと、純粋に音楽のことだけでは書けないから、というのが一番なんだけど。


こういったことを一応気をつけつつ、私はあれこれ書いている訳ですね。

こういう書き方は、バイアスを掛けるようなものだし、場合によっては自身の大きな勘違いを露呈している場合もある。

そういう意味で、あんまりよくはないのかもしれないけど、でも結局音楽に限らず芸術というのはすべからく見た当人の中でどういう反応が生じるかが一番の問題であって、それがどういう構造なのか、とか、そういうことは本質的にはどうでもいいことであるようにも思うんですね。

歴史的な意義とかを評価することはそれはそれで重要であるのは確かなんだけど、でもそれは本質ではない。

私はそう思う訳です。


で、結局何が言いたいのか、というと、忘れちゃったんだけど、音楽に興味を持つきっかけが、単純な音楽性の好みや、あるいはアーティストのルックスと行った外形的なことばかりでなく、精神的な部分にも求められてもいいんじゃないか、ということですよ。

パンクの精神はDIY、それに賛同できるから俺はパンクを聴くぜ、でもいいし、パーティ好きだからそういうの、でもいいし、そういう精神性を求めるのも面白いものである。

そういう視点で聴くと、やっぱりこいつらには何もない、と思える奴もごろごろ出てきて、結果的に楽しめる幅が減ってしまうかもしれないけど、個々の音楽から得られる体験はより充実したものになるんじゃないかと思うんですね。

まあ、明らかに音楽ジャンキーのようなやつが好き勝手に言っているだけの戯言だけど、音楽の裏にある背景を探るような聴き方も、たまにはしてみるといいよ。

要はそれだけである。