音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

変わらないスタンスに勇気づけられる思い ーMOROHA

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最近は時間が合えばライブへ足を運ぶようにしている。

 

昨日は赤レンガ倉庫、今日は鶯谷だ。

 

MOROHAが単独をやるというので,久しぶりに行こうかなとね。

 

それこそ2ndの辺りから聴いていて、彼らがメジャーデビュー記念に行ったZeppまでは結構追いかけていたんだけど、その後は音源は聴くが武道館には行かなかったし、そうこうしているうちにやっぱりコロナで少し疎遠になっていた。

 

でも、思うところあって最近また聴いているんだけど、そこで単独の報が目に入ったのでね。

 

ライブの前、早く着いたので会場近くの喫茶店でコーヒーを飲みながら時間を潰しながら街ゆく人を眺めたりしてね。

 

 

さてライブである。

 

開始10分くらい前に着いたが、すでに会場はなかなかの入り。

 

客層はやはり幅広く、男女ともさまざまな属性の人たちだ。

 

ただ、見た感じ20代の子が多そうだ。

 

近くではBilly Irishのライブ行ってきた、なんていう子も。

 

考えてみれば音源も既に2年以上空いているので新曲も期待しつつ。

 

毎回思うが、恐らく飯が食えるくらいには売れた頃だろう。

 

まだまだこれからというのはあるだろうが、他方で爪に火をともすようなこともないだろうから、テーマをどこに置くかって難しそうだなと思いつつ。

 

まぁ、大きなお世話だろうが。

 

 

ライブは新曲でスタート、早速彼ららしいなと思ったし、やっぱり彼らは変わらない。

 

ただ、変わったところといえば以前は客を睨み付けるようなライブだったのが、今はファンと認識してやっているような印象になったことか。

 

以前THA BLUE HERBのBOSSも言っていたが、俺らを試しにきてんだろ?と構えていたが、実はそいつらが仲間だってある日気づいたとか。

 

彼らもそんなフェーズにはなったんだろう。

 

元々そんなに攻撃的なわけでもないしね。

 

客も心得たもので、曲中は拍手しない。

 

静かに聴き入る様は,アイドルのライブしか観たことない人からしたら意味わかんないだろうな。

 

 

それはともかく、今回は新曲も他にも何曲か披露されたんだけど、恐らく不倫、とまでいえるかだが、既婚者への恋を歌ったような曲や、どちらかといえば家族の負の側面にも焦点を当てたような、これまでと違ったダークな曲も。

 

ただUKのギターは例によってしっとりと聞かせるから、なんか複雑な気分にさせられる曲だったな。

 

尤もダークと言っても犯罪とかではないし、当の本人にとっては美しい事象である場合もあるから、誰の視点なのがでも変わるだろう。

 

ラストも新曲で締め括られたが、この辺りの曲のテーマは一貫しているように思う。

 

アフロにとってはUKは変え難い相方で、UKにとってもそうなのだろう。

 

その関係性に加え、先に書いたように観客も彼らにとっての在り方が変わったのかなと。

 

それこそ"恩楽"でもファンに向けたメッセージは歌われていたけど、あの時の卑屈さも少しあった時とは違うんだろうなと思う。

 

MCのとぼけた調子もすっかり板についているが、余裕も感じられたね。

 

 

ともあれ、久しぶりにライブ観られてよかったな。

 

アフロが終盤のMCで言っていた、一生懸命やってると一生懸命な人しかいなくなる、ていうのは真実である。

 

私も最近すごくそれを感じる。

 

彼らにとっては幸福な音楽活動ができているのかもしれない。

 

新譜も楽しみに、引き続き観続けていこうと思えるアーティストである。


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Odd Brick In The Rain

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昨日は雨だっだが、横浜赤レンガ倉庫までOdd Brickというイベントへ。

 

ラインナップ的にはヒップホップ、ジャズ辺りが中心で,正直知らないアーティストが大半だった。

 

普段聞かない類のものが多かったのよ。

 

それでも私には行くに十分な動機があった。

 

なんとなればKamashi Washingtonが見たかったから。

 

単独もあったんだけど、チケットが取れなかったし、何より平日の1番変えるのが遅くなる水曜日だったので行けなかったんだよね。

 

そこへ来てこのイベントにヘッドライナーで出るという。

 

とかいいながら正直直前まで悩んだんだけど、またいつ来る分かんないからね。

 

他のアクトではAwichくらいしかわからなかったが、どこに出会いがあるかわからない。

 

とりあえず行くという決断をしたのであった。

 

雨なので、前日にポンチョを買ってね。

 

 

着いたのは昼過ぎ、まだ天気は曇りで持っている。

 

ありがたい。

 

少し会場内をブラブラしつつ、普通に氷結とかが缶のままで600円とかで売られている。

 

今日は酒飲むのやめよと思いつつ。

 

気になったのが、やけに女の子が多いということ。

 

それも20代前半くらいと思しき子が多くて、私が普段足を運ぶイベントでは見かけない層だったので、一瞬何か間違えたかと思ったが、どうやら韓国のアイドルが日本初ライブなのかな、そのファンであったらしいのをのちに知るのであった。

 

 

で、早速Awich。

 

名前は知っていたし、今年の武道館がえらい凄かったと方方で評判だったのでなら一度は観ておこうと。

 

彼女はヒップホップの人なので、一体どういうことをラップするんだろうというところなんだけど、乱暴に括れば今様の女性アーティストという。

 

社会に向かって中指を立てるようなリリックが多いようで、内容は結構過激だ。

 

性的な内容も多いけど、舐めんじゃねえよいうスタンスがこれでもかと溢れている。

 

一方で、彼女は娘さんもいるので、その子に向けた曲もあり、有体だが現代的な価値観である。

 

少しリナサワヤマと被るところもあるが、やはり女の子のファンが多いらしい。

 

ラップもトラックもカッコよかったですね。


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ゲストでワイザーも一曲ラップして行った。

 

また音源も聴いてみよう。

 

 

このイベントは3つのステージがあって、メインステージとセカンドステージが配置的には対面になっており、行ったり来たりが非常に楽だった。

 

ほぼ間断なくタイムテーブルも組まれているので、このあたりは非常にスムーズでよかった。

 

ただ、もう一つのステージはDJブースになっており、ワゴン車みたいなところで演奏するというなかなかの環境。

 

さらに他のステージの音がバンバン聞こえてくるので、正直申し訳程度という印象だ。

 

でも、80KIDZとかも出てんだよな。

 

 

それはともかく、次は対面のどんぐりずへ。

 

こちらもラップではあるが、いわゆるヒップホップという感じでもない不思議な印象のユニットだったんだけど、ライブは初めましてだ。

 

率直な感想としては、ダンスミュージックだね。

 

サンプリングでこれ聴いたことある気がするな・・・なんて思いながら聴いていたんだけど、めちゃくちゃ楽しかったな。

 

あんまり細かいことはわからないけど、終始サービス精神も旺盛で、トラックはかっこいいし、MCは2人でやるんだけど、メロディーっぽいところもあればラップなところもあるし、インストもある。

 

攻撃性のないアッパーな曲が満載で、直感的に楽しめるライブだった。


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楽しかったの、ほんと。

 

 

次はHyolynという女性アーティスト、韓国の人なんですね。

 

めっちゃギャルな見た目のためか、女性ファンがたくさんだ。

 

入場時に感じた客層は、どうやらこの韓国勢にあるらしい。

 

私は韓国の音楽は全然聞かないので知らなかったんだけど、人気あるみたいですね。

 

片言の日本語を駆使しながらMCをしていたので、まだまだ日本市場はこれからなんだろうか。

 

近くの女の子たちが可愛い可愛いと仕切りに言っていた。

 

ただ、個人的にはあんまりピンと来なかったので10分くらいみて、一旦外へ。

 

近くのコンビニで少し飯を買ったんだけど、入って出たら大雨になっていた。

 

 

飯を食べて再び入場して、みたのはMondo Grossoとしても活動する大沢伸一さん。

 

今回はDJセットでのソロライブなんだけど、めちゃくちゃ気持ちよかった。

 

まだ明るい真昼間だが、これ夕方にきいてたら本当に最高だよ。

 

どんぐりずとも共演していたようで、1曲コラボしてくれたんだけど、それも最高だった。


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こちらもDJなのでさまざまなアーティストの音源が使われていて、聴いたことあるけどこれなんだっけ?という歯痒さを勝手に覚えながらも、超たのしかった。

 

センスってやっぱりあるよね。

 

 

次は韓国のTresureというアイドルのステージ。

 

今日は韓国勢も多いらしい。

 

例によって知らないが、どうやら初来日らしく、ペンライトをもった女の子たちが大挙していた。

 

驚くことに、場外にもファンと思しきが乞食のように音漏れに群がっていた。

 

すごいな、韓流。

 

彼らは例によって日本語でMCをしていたので、ちゃんと市場を見据えて送り込まれたらしい。

 

先の女の子は、図らずもということだったんだろうかなんて思ったり。

 

 

そして次はSTUTS、今回はバンド編成のライブだ。

 

といってライブ見るのは初めてなんだけどね。

 

tofubeatsがゲストで登場しただけで、基本的には打ち込み音声を使ってのライブだったけど、えもいな。

 

“夜を使いはたして”はやっぱり名曲だと思うの。


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少しずつ日も暮れ始める時間で、いい塩梅だった。

 

 

次はUK出身というLittle Simzという女性アクト。

 

名前はみたことがあったけど、どんな音楽かは知らなかった。

 

ヒップホップらしいのだけど、どんな音楽かしら、と思ったらかっこよかった。

 

歌詞はわかんないんだけど、パフォーマンスも佇まいもいいね。

 

開始してすぐは、思ったよりリアクションがよくないな、と思ったのか分かり易い英語でのコール&レスポンスを求めたり、シンプルな単語のパートでの合唱を促したりと、ショーマンシップも素晴らしいね。

 

ちなみに、リアクションが悪かったわけではなく、単に英語がわからなかっただけである。

 

めちゃくちゃよかったのよ、ライブ。

 

終盤の曲で、どうも機材トラブルらしく、2度ならず3度目までやり直すという事態も。

 

途中でトラックが落ちちゃったんですね。

 

2回目の時はよっしゃよっしゃ、みたいなノリで乗り切ったが、流石に3度目になるとマジか・・・とバツの悪い顔をしていたんだけど、そこでアカペラでのラップを挟んで場を繋ぎ、3度目の正直ということで今度はうまく行った。


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ちなみに載せたのは2019年の海外でのライブ映像だけど、この時も1回トラック止まっちゃってるね。

 

何か難しいんだろうか。

 

ともあれ、初めて聴いて、観たんだけどよかった。

 

ちゃんと音源も聴こう。

 

私は、どうやら主張のあるアーティストが好きらしい。

 

 

ここでメインのカマシまで、雨に打たれて待つ。

 

ポンチョ買っておいてよかったと心底思った瞬間だ。

 

これからわけもなく、雨の日にポンチョでたたずんでしまいそうだ。

 

 

さあ、いよいよメインだ。

 

珍しく前列の方でスタンバイ、雨は降ったり止んだりを繰り返している。

 

2日前に単独公演をしているので、バンドメンバーはフルラインナップのようだ。

 

といって詳しいわけではないが。

 

編成はサックスのカマシを中心に、トランペット、トロンボーン、フルートの管楽器部隊と、キーボード、ダブルドラムに女性ヴォーカルの大編成だ。

 

みんなが並んで音を出しただけでかっこいい。

 

この日のラインナップの大半が、ヒップホップアクトも多かったのでオケは打ち込みが多かった分、生演奏の良さも手伝ってめちゃくちゃ気持ちがいいのだ。

 

で、彼らはジャズなわけだけど、面白いなと思ったのはメンバー紹介も兼ねてだろうけど、ずっとみんなで曲をやる訳ではなくて、間間にメンバーのソロパートを設けていて、それぞれが腕を見せつけてくれる。

 

その間たのメンバーは少し外して、プレイしている人がちゃんと見えるようにするところ。

 

椅子に座ったり、後ろ手に組んでニコニコ観ていたりと、なんか演奏とは裏腹にゆるくてよかったな。

 

それはともかく、どの人もすごいんだろうなというのは素人目にもわかるくらいまあみんなよく手が動く。

 

トランペットの人はスキャットも披露していたが、何より見た目が派手だった。

 

やっぱり目立ちたがりなんだろうか。

 

またキーボードの人もアルバムがちょうどリリースとなったようで、テンションも高くソロパートが長かった気もしたが、演者が楽しそうなライブはいい場合が多い、

 

今回もそうだったね。

 

ドラムもスゴテクだし、ワシントンの緩急効いたサックスもいいし、伸びやかな女性ヴォーカルもいいし、ずっと気持ちよかったな。

 

ラストは“Fist Of Furry”で幕となったんだけど、大雨も途中から演出家と思えるくらいになったな。


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テンションあがるとこうなる感覚もなんか懐かしい。

 

 

そんな感じで、昼からがっつりライブ漬けの1日となった。

 

帰り道はびちゃびちゃだったけど、満足感はばっちりだ。

 

行ってよかったな。

 

それにしても、やっぱりこうやって海外のアクトが来てくれるようになったのがいいですね。

 

大物の来日が多く、私のメインで聴いているアーティストはまだ少ないのが正直なところだが、Broken Social Sceneもツアーをスタートしたようなので、またの来日も期待したい。

 

また、ここのところ図らずもだけど女性アーティストを観る機会も多くて、しかもどれもかっこいいのだよな。

 

私は基本的に闘っている人が好きらしい。

 

時代の変わってきているタイミングなので、あと10年したらどうなっているのだろうなとか考えるよな。

 

ともあれ、今日も今日とて遊びに行こう。

 

アナログフィッシュのインタビューとかを集めてみた pt.2

 

前回はバンドのアルバムリリースの時になされたインタビューを中心に探してみたが、切り口を変えると出てくる記事も変わるので、また更新していこう。

 

すでに1万字を超えたが(20220918時点)。

back-to-motif.hatenablog.com

 

 

今回は対談やソロなど、バンド本体とは別な切り口のインタビューなどを中心に探してみた。

 

基本的にはアルバムなど作品リリースのタイミングで、プロモーションも兼ねてインタビューが採られることが多いのだけど、その際にソロや別バンド、あるいは他のアーティストとの対談やメディアの企画などもあって、そういうものも面白い。

 

こちらは2014年リリースの佐々木健太郎さんのソロについてのインタビュー(2014.03.12)。

kansai.pia.co.jp

ソロについてはライブで自主制作のCDを売っていたのだけど、それをまとめなおしたような側面もあるため、まさにファン待望というところだろう。

 

私はバンド自体を聴くようになったちょうどそのタイミングでもあったな。

 

2014年なので、まさに『最近のぼくら』の頃なんだけど、下岡さんが覚醒しまくりの頃に自分は何を書くのかという葛藤があって、それをソロの活動を通してうまく消化できたんだなというのが良くわかる。

 

元々彼の曲はパーソナルで内省的なものが多いんだけど、だからこそバンドとして社会的な目線が強くなっていく中でどういう世界を見せていくかというのは大きな転換点であろう。

 

結果的に、彼は下岡さんとは違う方面の才能が十二分にあって、自分なりの違う形で表現することができるし、なにより彼自身が音楽でやっていくんだという確固たる決意もあったから、成し得たんだろうなというのがわかる。

 

このアルバムは今でも不意に聴きたくなるんだけど、まさに30代半ばくらいで、周りの環境も変化してきて、自分の無限の可能性を諦めているようなタイミングで聞くとすごくささると思っているのだけど、その理由も改めてなるほどと思うようなところだ。

 

ちなみにこちらはレーベルのインタビュー。

1fct.net

先のインタビューでも語られているけど、このアルバムはある種ガス抜きであると同時に表現自体の見直しのタイミングだったんだろうなと。

 

全部のパートを自分で演奏して、歌ってというまさにシンガーソングライターなアルバムなんだけど、こうやってやっていたことを全部バンドにフィードバックされているし、ずっと変わらずに行っているのはバンドとしてどうやっていくか、というところが焦点にあることだ。

 

ファンとしては嬉しい限りだ。

 

ただ、また健太郎さんの世界全開のアルバムもきいてみたいから、ソロ第2弾も待っている。

 

公式ではないけど、めちゃくちゃいい曲があるのは知っているので、本当に待っているのよ。

 

 

 

そしてこちらが下岡さんのソロについてのインタビュー、21年5月のものだ

www.musicman.co.jp

前半はカレーを食べながら、若い頃からの活動の振り返りみたいなことも語られているのが面白い。

 

ソロについては終盤に語られているけど、HIPHOP的なものをやろうとしているのが面白い。

 

的なと書いたのは、トラックメイカーはいろんな人に頼んで、自分は歌詞を書くという作り方がまさにヒップホップのMCのソロみたいだなと思ったから。

 

最近の下岡さんの曲はループが多いし、言葉に軸足を置いていくほどそちらに接近していくのは必然といえばそうなのかもしれないが。

 

22年9月時点でまだ数曲発表されているくらいだけど、アルバムの構想もあるようなので引き続き楽しみに待ちたい。

 

ロックバンドな曲よりもポエットリーディングなので、健太郎さんとのコントラストも面白いところである。

 

しかし、こうやって2人のソロ作を並べてみても、これがバンドでちゃんと成り立っているのがちょっと不思議な気もする。

 

やっぱり変わったバンドだよな。

 

 

そのほか対談系をみていこう。

 

こちらは2013年、『Newclear』で客演したやけのはらと下岡さんの対談。

1fct.net

ここでは歌詞にフォーカスした対談になっていて、片やヒップホップ、片やロックバンドという違いはあれど、根っこの価値観では近いものを持っているようである。

 

下岡さんの、歌いたいことがないなんて理解できない、という感覚って面白いなと感じるところでもある。

 

本質的に彼はアーティストなんだろう。

 

後半のお互いの歌詞をみてここいいね!て言い合っているところがなんか微笑ましいんだけど、そこで取り上げられた“Gold Rush”の一節は激しく同意だ。

 

この曲って明るい曲調なのになんとも言えないポッカリ感があって、それを絶妙に言い表しているようで好きなんですよ。

 

改めて歌詞を噛み締めてみたくなる内容である。

 

 

こちらは2014年11月の前野健太さんと下岡さんの対談。

ototoy.jp

配信限定シングルで共演したので、その時のトピックを中心に話しつつ、過去の話に花開いている。

 

実はデビュー間もない頃に交流があったという。

 

珍しくというか、すごく下岡さんが楽しそうなのが印象的だ。

 

マエケンさんは正直あんまり知らないんだけど、結構ズケズケとした(というとネガティブに聞こえるがいい意味で)キャラのようなので、そこに引っ張られている感もあるが。

 

ただ、ここでも歌いたいことがないなんて信じられないという、音楽家としての根っこが双方に語られていて、こういう価値観の共感がお互いにあるからこういう空気にもなるのかもしれないね。

 

こういう同世代との会話はそれこそゴッチとのインタビューくらいか。

 

 

こちらも近い時期の対談、ヒップホップの田我流とのもので、2014年11月だ。

www.cinra.net

田我流さんは見た目にイカツイが、発言が率直というか素朴というか、面白いもので結構語っている話だったり世の中の見方だったりが確かにと共感できるところがある。

 

世の中がゾンビに見える、同じことばかりで気持ち悪いという発言も、すっごい感じるところだ。

 

このインタビューは2014年なので8年前だけど、当時と今って全然変わっていないどころかますますディストピアみたいな世界に近づいているように感じる。

 

そういう時代の空気みたいなものを感じ取る人って、やっぱりアーティストなんだろうな。

 

ところで、“抱きしめて”をリミックスしたそうだが、その音源を探してみよう。

 

Spotifyにないんだよな。。。

 

 

下岡さんの対談はヒップホップが多いんだけど、こちらはアルバムでも共演している呂布カルマとのもの。

www.cinra.net

2018年8月で、『Still Life』のリリース時のものである。

 

呂布さんがアナログフィッシュのファンだというのは界隈では有名なんだけど、彼のアナログフィッシュ分析がしっかり的を射ている感じが見事だ。

 

何かとSNSで炎上している呂布さんだが、当然だが言葉選びには相当意識的だろうし、むしろ案の定反応して発火している連中をみていると、ある種現代社会における大衆と呼ばれる人の在り方が炙り出されているようにも感じるところだ。

 

対談の前半ではプロテストソングをどう表現するかという話があって、“戦争が起きた”について語られているんだけど、わかるわ〜と思いながら読んでいた。

 

この辺りの切り取り方というか、ものの見方というか、やっぱりそこが共感できるって大事だよなと思う。

 

また、個人的に共感したのは、アナログフィッシュは一緒に年をとってくれるバンド、というところ。

 

等身大という言葉はよく使われるけど、それが自分についてじゃなくて社会との関わり方みたいなところで通じる空気感があるんだよな。

 

否定するんじゃなくて、あるものはあるものとして受け止めつつ、その上でどう向き合っていくかを考える、と言うことを2人ともに言っており、それはまさに下岡さんの歌詞から感じる価値観かなと思っていたので改めて得心した気分だ。

 

呂布さんも同じようなことを考えており、その共感できるところをお互いに言語化できている。

 

それが素晴らしいところである。

 

 

彼らは昨今シティポップという文脈でも語られるので、若手との対談も。

 

こちらは今をときめくYogee New Wavesの角館くんとの対談、2015年9月なのでデビューして、まさに注目度急上昇のころだ。

www.cinra.net

『Almost A Rainbow』の頃なので、そこに絡めた話もしつつ、当時シティポップとして話題にされていた真っ最中のヨギーの話も興味深い。

 

私はヨギーも好きで、どちらのバンドからも都会というものを感じているんだけど、田舎から出てきて都会を歌う下岡さんと、生まれた時から都会で育っているヨギーの角館くんでは受け取っている世界やそのアウトプットが違うのが面白いと思っていて、その背景も感じ取れるように思う。

 

芸術家のあり方として、壁と卵の話が出てくるけど、その解釈やスタンスも違うし、社会への対峙の仕方も違って、それが表現に表れているなと感じる。

 

また、それぞれの歌詞の書き方についても、なるほどそうやって書いてるんだなというのはファンとしてシンプルに興味深いところだ。

 

 

そしてこちらはトリプルファイヤーとの対談(2016年5月)。

1fct.net

だらしない54−71などと呼ばれるが、独特の歌詞世界を持っているバンドである。

 

今回は健太郎さんも参加である。

 

アナログフィッシュが声をかける形で対バンイベントがあったので、それに際してのものだが、下岡さんが食い気味に質問しているのが面白い。

 

他方のトリプルファイヤーは吉田くんと鳥居くんの2人だが、淡々として見えるのは単に私が彼らのキャラを知らないだけかもしれないが、あの絶妙な歌詞はかなり意識的にやっているんだろうから、そういう隠し持っている感がいいよな。

 

余談だけど、この吉田くんは呂布カルマとフロリースタイルバトルをやったことがあり、今もYoutubeでその映像が残っている。

 

ちょうどこのイベントと近しい時期だったのだろう、呂布さんがアナログフィッシュのファンだという話もしっていたので、バトルでそれを言おうと思ったけど言えなかったというエピソードが彼のキャラを語っているようで好きだ。

 

それにしても、この頃はミーターズやjb‘sの名前がよく登場しているな。

 

今度聞いてみよう。

 

 

こちらも対バンからの対談、Alfred Beach Sandalと健太郎さんの対談だ。

1fct.net

ここでは健太郎さんがアルフレッドのヴォーカルと話をしているのだけど、彼の曲作りのことだったり、あるいは歌について語られている。

 

タイミング的に一迷いあった後くらいなので、自分自身が何を出していくかという焦点を定めたような時だったんだろう。

 

ここ数年で健太郎さんの歌は明らかに変わったし、それに伴って歌曲も変わってきているから、その途中段階というのがわかって面白いし、この時期のインタビューはほぼ同じ発言をしているので、本当に思い悩んでいたんだろうなと感じる。

 

ソロの“Stay Gold”でも「手に入れられないものに気づいてしまった分だけ、残されたものが愛おしくなっていく」という歌詞があるけど、そういうことを考える瞬間ってやっぱりあるんだよね。

 

 

こちらも対談イベントをきっかけにした対談。

www.paionia.info

21年の6月ころかな、ライブが徐々に再開し始めた頃に開催されて、私も見に行ったんだけど、こちらもアナログフィッシュの方から声をかけて実現したもので、PaioniaとBetcover!!の2組との対談である。

 

Betcover!!はまだ20そこそこだという。

 

Paioniaが30代で、アナログフィッシュが40代とちょうど10代刻みの3組のクロストークだが、初めはジェネレーションギャップ的な話から。

 

カセットテープのハイポジとか超なつかしいな。

 

しかし、意外というとなんだけど20代でも音楽含めて知っているものは知っている。

 

親御さん世代が聞いているとその影響で耳に入ったり目にするものはあるから当然だろうけど。

 

その辺りのアイスブレイクは置いておいて面白いのはまさに20代の彼は音楽業界には期待していない中で何か仕掛けていきたいとすごくアグレッシブな考えを持っていて、映像クリエイターでも嫌いな人たちがいるとはっきり言ってしまうこと。

 

他方でアナログフィッシュとPaioniaは多分そういう段階は過ぎているから、そうして相容れない価値観だったり表現だったりしても否定すると言うことはせずに、違う文脈でそれぞれにポジティブな思いを持っているかもしれないしさ、なんて言って見せるのが大人というかなんというか。

 

10年て結構開きがあると思うのだけど、それぞれに思うところがしっかりあるから、歌詞の書き方、MVの位置付け、メジャーやインディーという価値観など、それぞれの時代ごとの悩みがあってなるほどなと思うところだ。

 

また、東京と地方のような話もあって、地方出身の私としてはすごく共感的に思うところがたくさんあったな。

 

地元では音楽の趣味の合う人は誰もいなかったし、文化的な暮らしなんてなかったもの。

 

単に行動範囲の問題もあるけど、少なくとも身近ではなかったから、関東に出てきてからの方が圧倒的に楽しい。

 

でも、ずっとここにいたいかと言われればそうでもないかもなと思いつつ、また悩ましく感じる時期にもなっているけどね

 

 

対談ではないが、こちらは下岡さんがプロデュースしたHelsinki Lamda Clubを中心にしたインタビュー。

mikiki.tokyo.jp

ほぼヘルシンキの新作についてなので、下岡さんはちょっとしか話していないし、あんまり実際にどんな感じだったかは語れていないのが残念だ。

 

ただ、あれしろこれしろというよりは、やりたいことが明確な人たちなのでその背中を押すような役割だったのかな、という感じである。

 

 

こちらは海外のバンドとの対談。

our-favorite-city.bitfan.id

台湾のバンドなのだそうだが、Spotifyなどでアナログフィッシュを知ったという。

 

アナログフィッシュの都市別のリスニング数だと、台湾をふくめたアジア圏が多く、東京は4位なんだとか。

 

彼らもたまたま耳にして気に入ったというが、台湾はもともと日本の音楽も馴染み深いようで、ceroなんかの名前も出てくる。

 

全体的に深い話をしているわけではないけど、アジアのバンドも面白いものをよく耳にするようになったな。

 

それこそ同じ台湾のElephant Gymはフジロックにも出演して、11月の単独はソールドアウトしている。

 

韓国のヒョゴは数年前に大きく話題になったし、かっこいい音楽をやっている人は世界中どこにもいるということである。

 

文化的なところではどんどん垣根がなくなっていくのが面白い世界だ。

 

 

最後に現時点での最新インタビュー、縁深いLamamaの周年に寄せたコメントである。

www.lamama.net

Lamamaとの思い出という観点で対バン的なトピックが多いけど、確かにいろんなバンドと胎バンしているバンドだなと思う。

 

それこそ私が初めてアナログフィッシュを見たのも対バンイベントで、相手はMOROHA とLITEである。

 

どっちもこれまたジャンルレスにあちこちで対バンとかしているバンドなので、そういう何かで惹かれあっているのかもしれない。

 

いずれにせよ、こういう企画を通して新しいバンドを知っていくことはよくあることなので、こういう思想のあるブッカーさんだったりライブハウスだったりというのは大事だよね。

 

 

対談の面白さは、自分が持っていない、あるいは明確にできていないものを相手の言葉だったりコミュニケーションを通して輪郭がはっきりしていくような展開が生まれることがある。

 

また、一見意外に思えるけど自分の中でもこの人ら好きだなというときに、音楽性は違うけどこういうところが確かに通じるぞ、という発見もあったりする。

 

最近活字を読む機会がめっきり減っているけど、改めてこういう文化は大事だなと思った次第だ。

 

これからもこういう記事は出てくるだろうから、また折に触れて更新していこう。

 

もし読んでくれた人の中で、このインタビューもれてまっせ、というのがあったらぜひリンク付きで教えていただければ幸いです。

パンク魂、褪せずに候 goes on

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今日はえらい久しぶりのAA=のライブへ。

 

アルバムは1stからずっと聴いているし、昔は毎回ライブもいつまでいたんだけど、最近はちょっと遠ざかっていた。

 

理由はシンプルで、聴く音楽のムードが変わったからだ。

 

いわばちょいと気分じゃない、て奴だね。

 

とはいえ、ちょうど時間もあったし、最新作ではコンセプチュアルなアルバムも発表して、また進化しているようだったし、何より私自身のモードもまた少し変わったのね。

 

会場は渋谷で、新しくできたところらしい。

 

こんなところに出来てたなんて知らなかった。

 

 

まず全体的な感想についてなんだけどTakeshiは変わらないなと思った。

 

いい意味である。

 

私はThe Mad Capsule Marketsの時からのファンだし、あのバンドがなんで好きかといえばもちろん直感的な音のかっこよさはあるにせよ、彼らの表現することだったり言葉だったりが刺さったからなんだよね。

 

初期はバリバリのハードコアパンクだったわけだが、後期は基本的なアティチュードや思想は変わらないまでも、表現の仕方は大きく変わって、特に歌詞については抽象度がどんどん上がっていたからね。

 

それからバンドが解散して,それぞれの活動を始めたわけだが、特に彼はより直接的な発言だったり行動だったりをとるようになり、それを先鋭化させていくような活動をAA=ではやっていると思っている。

 

ボーカルも自分で歌うし、だからこそよりダイレクトになったのかなと。

 

他方でファンの中には、そこまで明らかなスタンスを示すと引いてしまう人も少なからずいたのかなと思っている。

 

特に3rd以降は震災後ということもあって社会的な歌詞が増えていたし、徐々にライブのMCでもそうした発言をするようになった。

 

私はそれで観なくなったわけではないんだけど、私自身が共感できる表現とは少し違うかも、とは思った。

 

 

でも、彼は変わらずにメッセージを発信していて、音楽的にもチャレンジをしている。

 

カッコいいなと素直に思うよね。

 

今日のライブは大きく2部に分けられると思うが、前半は最新作を軸にしたコンセプチュアルな展開。

 

昨今のウクライナ情勢についても映像で直接的に表現してからの、過去曲の中でも直接的な表現の曲を選んでいるから、彼の今のスタンスが明確に示されている展開だった。

 

そして後半は、どちらだといえば直感的に楽しみやすい曲を配していたので、素直に楽しいライブだったと思う。

 

まぁ、全部通して結局めちゃくちゃ良かったんだけど、色々考えながら改めて過去の曲も聴いているような感じでした。

 

 

先にも書いたように同じ原動力や動機であっても、表現の仕方やベクトルは人によって違って、それにより感化される人も変わるものだろう。

 

だからこそ多様な表現があるのはいいことなんだよね。

 

彼の表現は強い言葉で刺しに行くような表現で、それは昔から変わらない、いわば彼のパンクスピリットという奴だ。

 

そのストレートさがなんだか頼もしいし、やんわり言っても通じないやつはやっぱりいるから、こういう表現も必要なんだよね。

 

一方で思うのは、本当に何かを変えようと思う時にはやはりこれだけじゃ変わらなくて、彼の活動はきっかけを与えるに過ぎないのである。

 

 

芸術の役割ってなんだろうかというのは昔から議論のあるところだろう。

 

ただ美しいものを作るというのもそうだし、自分のやりたいものを発露させるというのもそうだろう。

 

そうした役割の一方で、それを鑑賞する人がいて初めて芸術として成り立つという立場もあって、私はそういう表現の方が好きらしい。

 

自己満足の塊みたいなものも嫌いじゃないけど、今はそういうものの方が面白いと感じる。

 

私は自分なりの主義や主張を持っている人が好きだし、やっぱりそういう人の言葉だったり表現だったりを聴きたいよね。

 

アナログフィッシュもそうだけど、そうだからこそ自分にとっての問題提起にもなるし。

 

 

いやしかし、本当に久しぶりに見たんだけど、かっこよかった。

 

それがなんか嬉しかった。

 

なんだかんだ彼の音楽も私はずっと聴き続けるんだろうな。

 

かっこよかったよ。

 

小休止208「考えてアウトプットするということ」

ふと見直すと、8月は久しぶりに記事を書いた数がちょっと多かった。

 

イベントがあったりライブに行ったりと、わかりやすいトピックがあったからだろう。

 

他方でそれだけ更新ができていなかったのは、ひとえに自分の中で聴いたものを消化する時間がなかったからだろう。

 

あるいは余裕がなかったというべきか。

 

仕事が立て込んで、というよりは色々トラブって?ドツボにハマっていたので半分記憶がないのである。

 

相当テンパっていたなと振り返って感じるが、ともあれそうすると音楽を聴いていてもちゃんと聴いているわけじゃないし、自分のことで精一杯なのであれこれ人の考えに思いが至らないのである。

 

メンタルヘルスは大事だよね。

 

 

で、結果的になんとか急場は脱したので、今はせっせとアナログフィッシュのインタビューを集めた記事を書いている。

 

なんで急に思い立ったかはわからないけど、何かテーマを持って書いてみようと思ったのである。

 

前は曲の歌詞を読み込んだり、めちゃ聴き込んで考え込んだりしていたけど、物理的に時間がなかったのでそれができず、ただだからと言ってふわふわしたことばかり書いてもしょうもないから、ちょっと違う観点で考える時間を持とうと思ったのですね。

 

実際にやってみると、まずはインタビューを探すところから始める。

 

どんなキーワードで探せば出てくるかしらとか、そこからだ。

 

次に見つかったものを時間軸で整理、インタビューの面白さはその時々の価値観だったり考え方だったりが表れているし、何より彼らは音楽で伝えたいことがある人たちなのでそうしたものがよりフォーカスされているのだ。

 

そして、アルバムと紐付けなら読んでいくので、歌詞や曲も思い出しながら咀嚼していくわけだ。

 

アナログフィッシュについては結構よく聴いているし、日本語なので歌詞をききながら考えられるから読みながら、あああれってこういうことだったのかなとか改めて思い成したりしてね。

 

そしたらあとは文章に落としてみるんだけど、アルバムレビューをしたいわけではないからその行き来をどんな感じにしたらバランスいいのかなとかも考えたりしてね。

 

結局1万字くらいまで膨らんでしまったが、まあいいか。

 

ともあれ、久しぶりにたくさん書いたんだけど、こういう時間を使える分だけいい兆しだろう。

 

まあ、ここ数ヶ月を反省してあえてその時間を取ったんだけどね。

 

 

今週は3連休なので、昨日は美術館行って所用を果たして、夜は友人と軽く飲み食いして、と図らずも詰め込んだ1日になった。

 

今日は午前中は記事の追記と別記事を作り始めて、夕方は久しぶりのAA=のライブの予定だ。

 

外は大雨だけど、その前の時間でまた美術館にいこうかとおもっているのでぼちぼち準備を始めたい。

 

明日は台風くるっぽいし、いずれにせよ仕事でやらないといけないこともあるのでそれに時間を使うから、今日まではあえてフルフルオフにしている。

 

一度距離を取らないと、本当にダメになりそうだったのでね。

 

 

私は放っておくと自分の世界でぐるぐるしてしまうタチなので、努めて自分から距離をとるようにしないと、また絡め取られてしまうので要注意だ。

アナログフィッシュのインタビューを集めてみた Pt.1

私は音楽を聴く時には、まずは音楽そのものを聴いてどうかという聞き方をしている。

 

単に不精だからということはあるにせよ、ある種の原理主義みたいなところがあるのかもしれない。

 

しかし、聴いていく中で興味が深まれば、なんでこの歌詞なんだろうとか、やっぱり背景が気になるのが人のサガである。

 

そんな興味を惹かれるバンドってそう多くはないんだけど、日本のバンドではあっとうてきにアナログフィッシュはそんなバンドである。

 

とはいえ、過去のものなどはほとんど読んだこともないのが実際なので、改めて過去作品含めてウェブ上のものを集めてみようとふと思ったのだ。

 

とはいえ、探しきれないものもあると思うので、また見つけたら都度更新していこう。

 

魅力的な言葉を発する人たちの言葉は面白いものである。

 

 

まずは2004年と、彼らがデビューしたばかりのことのインタビュー。

www.barks.jp

2004年って、私が大学に入学した年だ。

 

1stメジャーアルバム『KISS』がリリースされた頃らしい。

 

みんなやっぱり若いな、無自覚に出てくるものを純粋に思い出の起点で語っていて、これが後になっても何かグッとくる表現に繋がっているんだね。

 

面白いのは、この頃はメッセージについてはそこまで意識していなくて、音的な面白さのようなモノにフォーカスが行っているところだ。

 

今の彼らとはだいぶ違うところかなという気がするな。

 

また、評価としても明確にこれというよりは不思議なバンドという評価である。

 

私は近作から遡ってこのアルバムを聴いたので、結構すんなり受け入れられたけど、確かにいろんなものが混在したような音楽性である。

 

 

こちらはタワレコのインタビュー。

tower.jp

インタビューというよりライナーノーツに違い記事だが、ここでも音楽の中で何を見せるかという感じのコメントが多い。

 

ただ、下岡さんと健太郎さんの基本的な作詞の特徴自体はこの頃から既に明確になっている点が面白いところだ。

 

斉藤さんもアルバムや曲の方向性については明確なものを持っているので、二人のソングライターの異なる世界がうまく纏まっているのは、彼のおかげなのは昔からなのかもしれないとも思う。

 

 

この後『Rock Is Harmony』のリリースがあるが、この頃のインタビューがなかなか出ててこない。

 

スタジオライブ映像付きで、楽曲的にも随一に大きい曲が多かったり、彼らの代名詞でもある"アンセム"も収録されているのに、なぜだ。

 

ウェブ上にないだけだろうか。

 

当時はまだ紙媒体が強かったためかもな。

 

また見つけたら追加しよう。

 

 

以下は斉藤さんが体調不良で離脱していた時にリリースされた6th『Fish My Life』(2008)のころのインタビュー。

artistmall.exblog.jp

曲そのものよりも制作時にフォーカスした話が中心になっているが、やはり脱退した斉藤さんの穴をどう埋めるかという点が気になるからね。

 

このアルバムは全曲非常に明るいという意味でどういうされているけど、やっぱり少しバラエティさを感じる。

 

バラバラとは思わないけど、まとまりは他と比べると薄いかなと。

 

ドラムも7人が曲ごとに叩いているから、存外そういうところが影響しているのかもしれないし、下岡さんと健太郎さんのソロ合作と言ってもいいくらいだ。

 

今メンバーが聴いた時にどう思うんだろうというセルフレビューも聞いてみたい。

 

 

そしてこちらは7th『Life Goes On』(2010)のリリースタイミングでのインタビュー。

 

ドラムの斉藤さんが体調不良で離脱していたが、ここで復帰したぜ、という時のものだ。

ototoy.jp

このアルバムの制作中に斉藤さんが復帰、半分は前作からのサポートメンバーと作って、半分は斉藤さんが叩いているそうだ。

 

曲自体は以前からあったものを改めてレコーディングしたとのこと。

 

タイトルトラックでもある“Life Goes On"はこれ以前にあったんだなと思うと不思議な気分にもなる。

 

歌詞の内容的にはつい斉藤さんのいなかった期間をイメージさせると共に、結果的にキャリアの境目みたいな存在になっているアルバムだと思うので、いい感じの象徴になっているように感じる。

 

直訳すれば、人生は続く、だしね。

 

それにしても、意外とインタビューの口ぶりは淡々としているというか、久しぶりなのにいつも通りの彼らというイメージなのが面白い。

 

いくつかの曲について語られているが、音楽的に今に大きく繋がるのが“平行”だが、実際彼らにとってもトピック的な曲になっているらしい。

 

 

こちらはタワレコでのインタビュー。

tower.jp

ここでは、当時解散か?くらいのところまで行っていたことが語られる。

 

しかも意外なことに下岡さんの方がそう感じており、それに対して健太郎さんが、だったらもう1度斉藤さんとやりたい!といって、連絡をとる中で体調も戻ってきていたのでジョインしたようだ。

 

そして、そこからまた音楽が動き出したというのが面白い。

 

下岡さん、佐々木さんがそれぞれ宅録でほぼ仕上がったものを録音していいく、というスタイルだったので、インスピレーションが欠けていくのかもしれないね。

 

あくまでサポートメンバーとやっているというところでも、変な話甘えられない、という思いもあったのかもしれないし、しばしば「共有出来ているもの」という言葉が出てくるけど、まさにそのわかっている、分かり合えているという感覚うが大事なんだろうね。

 

今に至るも、彼らの間にある空気感っていうのがそういうものなのかなと思うと妙に納得してしまうところもある。

 

また下岡さんだけでなく、健太郎さんも歌詞に込める気持ちなんかも変わり始めているのが面白い。

 

ここから大きく作品が大きくなっていくことも思うと、いろんなターニングポイントが早々に訪れていたんだろうね。

 

 

そんな彼らの次の一手が8th『荒野/On The Wild Side』(2011)である。

www.cinra.net

その最初にリリースされた“Phase”は、図らずも震災後の世界を鋭く抉る歌詞が今に至るも圧倒的な切れ味を持っている。

 

「失う用意はある?それとも放っておく勇気はある?」というこの一節は、結局今に至るもずっと強烈なメッセージ性を持っているし、このアルバム収録の“戦争が起きた”もタイムレスすぎる曲になっている。

 

インタビューでも語られているが、下岡さんの目線自体は昔から一貫しており、それこそ“Town”でもある種の批評性はあったが、突きつけるような表現ではなかったし。

 

また健太郎さんの歌詞も、極パーソナルなものだったのが視点が第3者的な、自分とは切り離したようあものも増えてきているのが大きな変化であろう。

 

そして、斉藤さんは「基本的には変わってないですよ」と答えているのが面白い。

 

なにより、下岡さんの変化を2人ともその方がいいよと同じ方向に向いていくのが、まさにこのバンドの在り方なんじゃないかなと思わせる。

 

もっと言うべきは言わないと伝わらないという思いと、そんなことしている場合じゃないという正しい焦燥感みたいなものがあったんだろうな。

 

そんなアルバムを引っ提げて日比谷野音でもライブも開催されて、その音源も習得したのが、2012年リリースの初のベスト・ライブアルバム『Essential Sound On The Wild Side』である。

tower.jp

DVDにもなっている野音でのライブも開催されて、バンドとして最も大きくなっていたころだろうか。

 

ライブというものに対しても手応えが強く語られているし、彼らの口からR.E.M.も出てくるのが面白い。

 

また、ただのヒットソング的なベストではなくて、キャリアの今と昔をつなぐ構成になっているのも面白い。

 

選曲はメンバーではなくスタッフに任せたというが、いいセンスだ。

 

また新曲として収録されている“Na Na Na”は下岡さん作、健太郎さんヴォーカルという彼らには珍しいスタイルの曲だが、昔からこういう交換はやってはいたんだなと思うと面白いよね。

 

新しいモードに入っていく手前の彼らを見て取れて面白いインタビューだと思う。

 

 

そしてこちらは9th『Newclear』(2013)年の時に、アジカンのゴッチがやっているメディア「The Future Tmes」掲載のもの。

www.thefuturetimes.jp

このメディアでも取り上げた名曲“抱きしめて”についてを中心に語られている。

 

私が最初に買った彼らのアルバムは、当時最新作だったこのアルバムで、彼らに興味を持ったきっかけもこの曲だった。

 

歌詞も曲もシンプルで派手さはない、何気ないと言えるようなラブソングなんだけど、その何気なさが当時の世相だったり世の中の在り方だったり、自分自身の心持ちだったりと非常にリンクしまくって刺さった記憶だ。

 

実際この曲について語られているのは、当時世の中で多く存在したラブソングに対して、そうじゃない表現てないかな、というモチベーションが一つあったようだが、この表現のあり方は今に至るも彼のラブソングの特徴になっているように感じる。

 

本質的なことを語ろうとするとき、言葉を尽くすよりもシンプルな方が方が却って伝わるし、含蓄というのはこういうことを言うんだろうな。

 

ちなみにこちらはゴッチのインタビューという形なのだけど、売れ方やスタンスが違うのにお互いのリスペクトが見て取れるのがまた面白いインタビューになっている。

 

 

こちらも下岡さんが答えているインタビュー。

www.ele-king.net

 

曲をトピックにしながら下岡さん自身の価値観を掘り下げる内容になっている。

 

もう10年近く前のインタビューだけど、根本の価値観は変わらずあって、むしろより明確になっているので言語化が進んで先鋭化されているような印象もある。

 

ただ、私が個人的に彼に抱いている印象として飄々という言葉がしっくりくるんだけど、その飄々と感じるポイントというのは基本的に誰かに何かを強制されたくないから、そう感じさせるものから距離をとっていうようなところかなと思う。

 

それは具体的な事象とか事物というよりは価値観に対して、という感じだけど。

 

自分と違う意見があってもいいし、違うと思ったら違うというし、その違うという感覚を否定されたくないし、否定したくないし、というか。

 

言葉にすれば人は人、自分は自分という表現になるかなと思うけど、そこまで突き放しているわけでもなくて、でもどこかに何か接点とかないかな、と探っているようなところがあるのかなという気がしている。

 

それにしても、東京都庁に登ってた話と“Super Structure”の話はなんか面白かったな。

 

健太郎さんは高野山に登って“Saturday Night Sky"を書いたわけだが、やっぱり高いところに登ると見える景色は変わるんだろうな。

 

・・・そういうことじゃないか。

 

 

そしてこちらは10th『最近のぼくら』(2014年)のころのインタビュー。

www.ele-king.net

社会派3部作などと括られる一連の最後となるアルバムなのだけど、メッセージソングという切り口で語られている。

 

このアルバムは特に下岡さん曲が大半を占めるので、下岡さんがインタビューに答えているけど、当時聞いたこのアルバムの印象を改めてなるほどと思わせてくれる。

 

全2作に比べてもどこか曖昧とした印象のムードがあるんだけど、そのわけは何より現実の曖昧さを感じていたからかなとか思ったりね。

 

 

そしてこちらは別メディアのもの。

belongmedia.net

こちらでは3部作というところが少し語られているが、記事としてはなんだか尻切れみたいになっている。

 

惜しいな。

 

よりスタンスを明確に語っている点が興味深いのがこちら。

kansai.pia.co.jp

最新作にも通じる作風の変化みたいなものも感じられるし、下岡さんが答えているけど図らずも健太郎さんのこともちょっと見えてくる。

 

個人的にはこのアルバムも大好きなんだけど、いつでも聞けるかと言ったらそんなことはなくて、どちらかというと気分が沈んだり、どうしていいのかわからないような時に不意に聴きたくなるんだけど、抽象的な歌詞とどこか夢心地な音像がそんな気にさせるのかもしれない。

 

 

続いてこちらは11th『Almost A Rainbow』(2015)の時のインタビューだ。

 

下岡さんの答えているもので、かの3部作の後に出たフラットなアルバムのタイミングだけど、根本は変わるわけもない。

chubu.pia.co.jp

改めて下岡さんの音楽的スタンスが語られているのが面白い。

 

やはり彼には言葉があって、それを表現するための手段としての音楽ということがより鮮明になっていくので、彼の楽曲が近年ますますミニマルなものになっていく理由もよくわかる気がする。

 

こちらはレーベルによるインタビューで、メンバーそれぞれに取材している。

 

まずは下岡さんインタビュー。

1fct.net

アルバム制作の全体像的なところから語られているが、実は90年代グランジ的な荒々しさのようなものがイメージとしてあったとか。

 

確かにライブで「僕たちはロックバンドです」ということを言っていたのもこのアルバムの頃だし、最近特に顕著な“No Rain (No Rainbow)”のアレンジがどんどん激しくなっていく(特にドラム)。

 

曲作りの軸も毎回テーマや参照点みたいなものがあってそれを聞けるのも面白い。

 

 

こちらは健太郎さんインタビュー。

1fct.net

『最近のぼくら』では、彼の作った曲は2曲のみだったので、ソングライターとしての焦燥感だったり悔しさみたなことが率直に語られている。

 

当初は少し休もうか、みたいな話をしていたようだが、下岡さんが乗ってきていたのでそこに引っ張られる形で健太郎さんもまた曲を書き始めるという状況だったようだ。

 

面白いのは、そうして作った曲が結果的に今に至る新しい視点だったり作風だったり、彼を次のフェーズへ持ち上げることになったことだろう。

 

歌詞そのものは初期作的な個人的内省全開のものもあるけど、曲調だったりは変わっているからその辺りの客体化のバランスというか、そういうものができたのかもしれないと思ったり。

 

他方で、下岡さん同様健太郎さんもその時々に聴いていた音楽に影響を受けながら、エッセンスを取り入れて昇華しているところが音楽的な彼らの成長を支えているんだなと感じる。

 

それこそ初期はオルタナの影響を受けたギターロックというイメージだったが、ここ最近はアルバム毎に音楽の軸が違うというか、カラーがそれぞれにことなっていてどんどん更新されていきつつ、ライブではそれらが一連の中でロックとして響いているような感じになっている。

 

インタビューを読んでいる面白さはそうした影響源を語っているので、そのアーティストも聴いていくことであたらしい音楽の発見にもなるところもあるよね。

 

 

そしてこちらは斉藤さん、彼のソロインタビュー自体がレアだ。

1fct.net

彼は曲を作っているわけではないので、曲そのものについて語るというよりは、それを第3者的に捉える中で感じることをあれこれ伝えていくことでパーソナルな曲を開かれたものにするような役割なのかなと感じる。

 

下岡さんも健太郎さんも宅録で作り込むというから、そうして没頭して作られたものを表に出すときにどうするか、というような感じかな。

 

面白いなと思うのは、彼は割とプレイヤーとしていい音楽をやっていたいという思いが強いようで、このバンドでそれができていると感じていることが幸福なあり方をしているなと思えるところである。

 

いい意味でエゴがないというか、こういう人がバランスをとってくれるから3ピースでソングライターが2人いるようなバンドがこんなに長く続いているのかななんて思ったり。

 

独立していこうはまた違う役割を担うようにもなっているだろうから、またこういう個別インタビューみたいな企画やってほしいな。

 

今の斉藤さんが何を語るのかも是非聴いてみたいところだ。

 

 

またこちらはインタビューではなくレビュー記事なんだけど、柴さんの考察が非常に素晴らしいし、当時私も読んですごくしっくりきたので載せちゃう。

note.com

主に“No Rain (No Rainbow)”に焦点を当てているのだけど、愛はコスパじゃない、という一言は言い得て妙と当時唸ったものだ。

 

さすが柴さん。

 

このインタビューが、のちの『SNS』についてのインタビューにもつながっているので是非一読の価値ありである。

 

 

そしてこちらは12枚目のアルバム『Still Life』(2018)のころのもの。

1fct.net

当時の所属レーベルで取られたものだ。

 

制作の根っこがしっかり語られているので、アルバムそのものの方向性をみるのは一番の好材料だ。

 

さすがレーベル。

 

また、いっとき活動を休止していたんだけど、このアルバムから復活して、そこから浜本さんも加わった4人体制が出来てきたんだけど、その背景も少し語られている。

 

インタビューを読んでいて思ったのは、より音楽的なところにフォーカスし始めているので、こだわるポイントが変わったのかなという感じもする。

 

またこの頃から健太郎さんの宅録スキルが爆発的に上がっているようなので、のちの独立にも大きな後押しになったのかなと勝手に思っている。

 

 

こちらはMikikiの」インタビュー。

mikiki.tokyo.jp

彼らのキャリア通じて1番静かというか、落ち着いた雰囲気のアルバムなので、そんなアルバムになった背景も語られている。

 

またさらっとだが全曲について語られているので、セルフライナー的なインタビューとしても面白い。

 

個人的に1番いいなと思ったのは、若い人と同じであることを求めるんじゃなくて年相応にそれぞれに好きなものや共感できるものがあることがいい、といった発言である。

 

本当にそう思う。

 

彼らの音楽が一緒に年をとってくれる感覚がするのも、そういった背景があるのか守れないね。

 

 

こちらはポッドキャストの企画らしく、健太郎さんが答えている。

radio-dtm.jp

本編はポッドキャストなので、是非チェックしてみてもらえれば。

 

 

そして、こちらは同アルバムのころに行っていた記念ツアー、聖地巡礼についてのインタビュー。

rooftop1976.com

彼らがデビュー間もない頃に、それこそどさ回りをしていた頃に演奏していた会場を巡っていくというもので、各地でゲストバンドも迎えながらやっていた企画ツアーのもの。

 

改めてバンドの活動をさらっと振り返っているのが面白いのだけど、時期によって少しずつ語り口も変わるので、ファンとしてはそうして人の成長する様を見るような気持ちにもさせられるように思う。

 

 

そしてこちらは『SNS』リリース時の2022年1月のインタビュー。

wanibooks-newscrunch.com

独立して初めてのアルバムということもあってか、この頃はインタビューが多く撮られている。

 

こちらは1/7付である。

 

今作で軸になっている健太郎さんの曲にフォーカスしているので、アルバムの根本の動機みたいなものを知る上で面白いインタビューだ。

 

へぇ〜高尾山登ったんだ、みたいな不思議なトピックもあるが。

 

割と下岡さんが中心に答えていることが多いのを見ても、下岡さんはわりと明確にこれをやりたいというのを定めて曲を作るのに対して、健太郎さんの方がある種感覚的に曲を作っているのかなと思ったが、それが鮮明になっているような気がする。

 

だからこそ、お互いに引っ張り合うような関係性なのかなと思うと、奇跡ってあるのかなと思うよね。

 

 

続いて以下は21日付のもの。

spice.eplus.jp

コロナ手前で独立して自分達の事務所を立ち上げた彼らだが、そこから自力での活動とコロナ対応を余儀なくされた当時を振り返りながら、アルバムリリースや『By The Lake』についてなどの期間の活動が語られている。

 

まさにコロナ禍でバンドがどう動いてきたかというドキュメントみたいな内容なんだけど、面白いのは3人のメンバーのバランスかなと思っている。

 

独立して早々にコロナになったわけだが、バンドで経営者的な意味で動いているのは斉藤さんである。

 

元々そうしたことはやってきていたらしいのだけど、それぞれの世界観を持つ2人の間で絶妙にバランスをとって推進力になっているのはやっぱりこの人なんだろうなと。

 

それこそ『Life Goes On』の時に断念の手前まで行っていたのを推し進めたのも復帰した斉藤さんだったらしいし、なんだかそういうのがすごく面白い。

 

ちゃんとバンドとしてのミーティングもしようぜ、と言ったのも斉藤さんだというし。

 

そんな彼がいるからこそ、健太郎さんにしろ下岡さんにしろ表現としてこうしたいというものに集中できるというのもあるのかなと。

 

それこそミックス作業などを健太郎さんに勧めたのも斉藤さんだというから、プロデュース力というのが優れているのかもしれない。

 

また、このアルバムのキーとなる曲である“Saturday Night Sky”にかける健太郎さんの思いというのも、なんかすごく彼の純粋さみたいなものが出ていて、こんなご時世だからこそ理想を描こうという思いが本当にすばらしいとおもってしまう。

 

私は斜に構えてものを見るたちだし、理屈っぽいし人の目も気にするし、自分がやりたいよりも目を気にしてしまうけど、だからこそそういう純粋さって憧れもあるのである。

 

下岡さんもそこに引っ張られてできた曲がたくさんあるというから、閉塞した状況を打破するのって、やっぱりそういう純粋さなのかなとか思ったり。

 

 

アルバムからしばらく経った6月のインタビューで、下岡さんが1人で答えている。

www.cinra.net

下岡さんはしばらく地元長野県で過ごしており、そこではりんご農家をしながら音楽を作っていた。

 

このインタビューは、下岡さんのほうから柴さんへ依頼したようなものらしいのだけど、より下岡さんの問題意識みたいなものが明確になるし、先にも書いたソングライターとしての視点などが明確になったいい記事だと思う。

 

下岡さんによる健太郎さん評も、やっぱりそうだよなと思う。

 

この人は結構理屈っぽいというか、自分のモヤモヤの正体を言語化したいという欲求が強いのかなと勝手に思っているんだけど、そういう人ってたまにそれが嫌になるというか、疲れてしまうようなところがあると思っている。

 

だから、直感で動くような人に対して、たまにイラッとするけど本質では憧れだったり刺激だったりを抱いていて、それが2人の長年にわたる関係性を維持させている要因なのかなと思ったり。

 

これだけ含蓄に富んだ歌詞を書く人なので何を考えているのかなというのは興味深いところだけど、以前に比べて問題意識はますます社会の実像によっているし、だからこそ表現もそうなっていくんだろうなと感じるし、以前のインタビューでもフォークという言葉も出てくるけど、つまるところ自分の半径数mの世界でもそれがどこから来ているのかを掘り下げていくと、やっぱり社会にたどり着くのは自明といえば自明である。

 

そんな確信が彼の創作の根っこにあるんだろうな、なんて思ったり。

 

 

と、ひとまず見つけることのできたインタビューをざっと並べただけでも随分長くなってしまった。

 

本当は他のアーティストとの対談や、バンド以外のソロ活動のインタビューもあるのでそれも集めておきたいが、それは記事を変えよう。

 

いずれにせよ、改めて過去の発言なんかを見ていくと変わっている部分と変わらない部分が鮮明になってくるし、それは直接的に表現の仕方に結びついているものもあれば、周辺的なところに還元されているところもある。

 

あるいは今の在り方みたいなものがどうやって育まれてきたのか、ということもなんとなく見えてくるから、こういうドキュメントは面白いですよね。

 

ちゃんと読んだこともない」インタビューや記事もほとんどだったけど、わかったのは何より彼らは音楽を信じているし、それが中心に発信しているということだ。

 

金が欲しいとかモテたいとか、そういう思いはゼロではないだろうけど、それ以上に純粋に音楽が好きで、自分たちなりの問題意識もあって、憧れる存在もあって、でも現実の出来事もしっかりと見つめていて、なんとも絶妙なバランスのバンドなんだなと改めて思う。

 

途中にも書いたんだけど、このバンドはきっと一緒に年をとってくれるバンドなのかなという勝手な信頼も持っているので、多分私も60過ぎても聴いているんじゃないかなと思う。

 

 

また別記事で対談記事などは書いていければと思う次第だ。

 

改めて、なんかいいバンドだなと改めて思わされたのであった。

 

ここに載っていないインタビューがあったら、ぜひリンクを教えてください。

最近改めて聴いて「好き」ってなったやつ

今の住居に引っ越してきてもう5年以上になるが、いまだに近所には未知のゾーンが多い。

 

基本的には住宅街なのでそもそもなにがあるというものでもないのだけど、ちょっとした飲食店や公園など、地味に私の心に刺さるスポットがあるんだなとちょくちょく発見している。

 

だいたい電車に乗って出かけてしまうので、それらに目配せすることもなかったが、最近はそんな何かがないかとウロウロしたり、地図を掘り下げてみたりするのがちょっと楽しい。

 

今日は歩いて10分くらいのところにある銭湯へ初めて行ってみた。

 

これについては存在していることは知っていたが、家に風呂はついているし、わざわざ行く理由もなかったんだけど、湯船に浸かりたいと思っても湯を張るのも面倒だし、それに私の個人的なムーブメントとして、これまでやっていなかったちょっとしたことをして変化をつけよう、というのがあるので、せっかくなので行ってみたわけだ。

 

洗い場と浴槽があるだけのシンプルなところで、石鹸なども持ち込まないといけないので本当にただのでかい風呂なんだけど、それはそれでなんだか悪くなく、ゆったりと足を伸ばして軽く汗が出る程度に使って出てきた。

 

今日は秋のように涼しく、夕方には雨も止んで爽やかに風が吹いていたので帰り道は湯冷しにもちょうどよかった。

 

またたまに行ってみよう。

 

 

さて、先日サマソニにも行ったので、そこでみたあたらしいアーティストの音源なんかも聞くようになっている。

 

それこそRina SawayamaとCHAIは CDも買ってきたんだけど、どちらも気に入って最近よく聴いている。

 

他方で、買ったけどあまり当時は聴かなかったものや、最近ご無沙汰だったなというものも改めて聴いている。

 

例えばSt. Vincentは元々聴いていたけど、最近はあまり聴いていなかったところ、先のサマソニのライブで感動したので改めて聴いている。


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最新アルバムではないが、個人的には前作に当たる『Masseduction』が好きだったのでそちらを。

 

まさに今の日本にドンピシャな「政権の腐敗!」と日本語でシュプレヒコールされる曲もあり、しかしこの曲のサビ部分の歌詞が「私をオンにするものをオフにはできない」というのが実にいいなと思ったわけだ。

 

歌詞をちゃんと読み込むことも最近はちゃんとしていなかったのでね。

 

新譜もまたちゃんと聴こう。

 

 

またなんの気なしに気いてみたのがこちら。

日本でも音楽ファンにとってはある程度馴染みがあるとはいえ、そこまで人気もないというのが正直なところなのだけど、音楽の渋みとジャケットの洗練された感じが素晴らしいThe National。

 

本国アメリカではグラミーも獲っているので人気らしいが、そんな彼らの目下の最新作が19年にリリースの『I Am Easy To Find』。

 

ショートフィルムとも連動したところもあるので、日本盤のボーナスデイスクではそのフィルムスコアも収録されている。

 

このバンドのヴォーカルは渋いバリトンヴォイスが特徴的だが、ちょっと草臥れた感じがするので本当に渋みがすごいんだけど、このアルバムでは複数の女性ヴォーカルがゲスト参加。

 

曲に彩りを添えており、相互の対比が実に美しい。

 

今日外出のおりに改めて聴いていたんだけど、アレンジも丁寧だし、細かく目配せされている感じもあって、こんなに聴きどころ満載やったんな、とようやく気がついた思いだ。

 

特に好きなのがこの曲。


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イントロからアウトロまで、全部好き。

 

メロディや本編的なところが元々すごくいいなと思って好きな曲だったけど、どちらかというと一定のテンションを保つヴォーカルに対して、ドラムなどの演奏は後半に従い激しさを増している。

 

そしてアウトロの効果音的なところも、今日初めて気づいたけどたまらない切なさみたいなものを感じて、なんて綺麗な曲なのかしらと感動してしまった。

 

20年3月に2デイズの来日がきまっていたのに、コロナでなくなってしまったのが今でも残念だ。

 

改めてきてくれること願っている。

 

 

つづいては、こちらはなんやかんや定期的に聴いているのだけど、やっぱりかっこいいなと毎回思うバンド。

00年代に、他のバンドに先駆けてポストパンリバイバルで注目されたThe Faintのベストアルバムだ。

 

アルバムについては入手できるものは全て入手したけど、それでもなおこのベスト盤はこれはこれとして素晴らしい。

 

ちょっとダークなベースラインブリブリに効かせた曲自体がそもそも好きなテイストなんだけど、彼らはダンスミュージック的なマナーも心ているので、聴いていると踊りたくなってしまう。

 

日本ではコアな音楽ファンには支持されていたものの、あまり大きな成功を収めたとは言い難い。

 

しかし、このバンドは本当にもっと売れてもよかったと思うんだけどな。

 

全部かっこいい。


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アーティストとしてはずっと聴いているけど、アルバムについてはやっぱりこれが好きだなと遡ってしまう系がこちら。

チルウェイブと呼ばれた一軍の代表格、Toro Y moiの3rdになるのかな、『Anything In Return』。

 

私が彼の音楽を初めて聴いたのがこのアルバムのシングル“Say That”だった。


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今見ても実に不思議なPVだが、曲もどこかモヤの向こうにいる何かを掴もうとするようなイメージを勝手に持っているのだけど、いずれにせよ肩の力が全く入っていない感じ。

 

アルバム全体もポップさもありながらゆるさがあって、しかしなんか焦燥感みたいなものを感じるのは気のせいかもしれないけど、ともあれ彼のアルバムは全部持っているのだけど、このアルバムがアルバムとしては1番好きかなと思い、また聴き直している次第だ。

 

こちらもライブを見たことがないので、また是非きてほしいなと切に願っている。

 

 

と、数は多くないけどこの辺りは最近聞き直していてやっぱりいいなと思ったり、思い直したりしたわけだ。

 

新しいものはそれはそれとして、アップデートされたものが提示されるのでいいのは確かなんだけど、他方で色褪せないもの、名曲はやっぱり名曲だし、名盤はやっぱり名盤なのである。

 

世間的に売れている売れていないなんてのは大した問題じゃなくて、やっぱり私はこれが好き、と思えるものをいくつ見つけられるかが人生の彩りとなっていくのではないだろうか。

 

まあ、ここで挙げたものは評価もちゃんとされているものばかりだけどね。

 

ただ、どのバンドも日本ではそこまで人気なわけでもないし、ポップアイコン的に目立っているわけでもないので、来日はなかなかないかなと思いつつ、待ち侘びている次第である。