音楽放談 pt.2

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2008-01-01から1年間の記事一覧

Knock me DOWN by words ―Lily Allen

ここ数年の音楽シーンをみていると、女性アーティストの台頭は非常に目覚ましい。 しかも、話題になるのはソロのシンガソングライターである。 いわゆるアイドル歌手ではなく、音楽的なイニシアチヴもにぎりつつ、また強烈な個性も併せ持つため、ポップアイ…

メシ喰うな!と吠える ―INU

昨日は80年代日本のアングラシーンを代表したバンド、じゃがたらを紹介したが、今日もまた80年代の日本のアングラ/ハードコアシーンの代表格である。 日本のパンクを好んで聴く人であれば、必ず通るであろう名盤中の名盤。 ジャケからして最高、音も最高、歌…

ジャパニーズファンクの先駆? ―暗黒大陸じゃがたら

ここ数年、アフリカ音楽への接近を見せるアーティストは増えている。 といっても、それはあくまで海外勢が主だけど。 日本におけるロックシーンは、おそらくインディでは多種多様でエキセントリックな音楽が生まれているのだろうが、それが紹介される場面は…

雑音が聞こえる ―Metal Machine Music

ギャグという言葉がある。 シャレや冗談という意味であり、一発ギャグなんてものもある。 大抵の場合はお笑いの場面で使われる言葉である。 しかし、英語に変えるとGagとなる。 意味を引くとかなり意味は異なってくる。 例えば、SMなんかで声を出させないた…

どうせいずれ死ぬ?でもまだ生きている ―髭(HIGE)

最近は日本のバンドも聴くようになった、というのは日本の最近のバンについて書くときの枕詞になっている気がする。 日本人で聴いているやつというと、Back Drop Bomb、ZAZEN BOYS、電気グルーヴ、WAGDUG FUTURISTIC UNITY、AA=、Boom Boom Satellites、8ott…

終わらない時間の中で ―HAPPY END

日本でもロックというジャンルは馴染んでいるどころか、既に形骸化している。 多くの人にとって、ロックはただのファッションだろうね。 それはともかく、最近で言うヒップホップ同様、かつては日本語をロックのメロディにのせる事の可能性について本気で議…

真実は自分の中に ―Don't Believe The Truth

90年代も今は昔、当時の一線のミュージシャンは大半が解散、もしくは時代の波の彼方へと行ってしまい、既に懐メロと化しているバンドも少なくない。Nirvanaは既に古典と化し、スマパンもなんかぱっとしない。レイジは健在を示すが、それはあくまで存在感のみ…

2008年のベスト

今年も色々と新しい音楽に触れられて、刺激的で非常にいい一年であった。 既に世界各誌でベストアルバムが発表されているが、個人的なベストアルバムも並べてみよう。 新旧問わずあれこれ聴いていたので、今年発売のみだと実はそれほど多くは聴いてなかった…

深い海の蒼 ―Deep Blue

好きなアーティストの数が増えれば、其の分毎年の楽しみも間断なく訪れていいことである。 ま、当然ちゃ当然だけどね。 日本人だと割と毎年出す人の方が結構いるのであんまりそう思わないんだけど、海の向こうの人たちは平気で2、3年は空く。 下手すると4年5…

未だ心に響く ―Joy Division

なぜかよくわからないけど、Joy Divisionが好きである。 音楽であったり、詩の世界であったり、もちろん挙げようと思えば好きな要素は挙げられるんだけど、もっと根本的というか、なにかもっと深いところで強い共感のような感情を覚える。 彼らの音楽を聞き…

曲がりきった直線 ―Venomoment

名前をみていただくとわかるかと思うが、私ここ1年である日本のバンドにドンはまりしたのです。 そう、知る人ぞ知るプログレッシヴにしてアグレッシヴで、いつまでも進化を忘れないバンド、BDBことBack Drop Bombである。 今年4月末のライヴにも行ったんだ…

つぶれたかぼちゃは形を変えて ―Smashing Pumpkins

ここ2、3年は再結成ブームとて日本でも海外でも再結成に世間が湧いた。 再結成なので、基本的には大御所であるわけで、ほとんどが懐メロ化しており、おっさんファンを喜ばせるのが仕事のような状態である。 ほとんどのバンドには生憎興味ないのであるが、大…

Love/Hate ―Nine Black Alps

ニューエキセントリック、なんて言葉がここ最近の若手バンドを括る言葉として、NMEだかにより作られた。 メディアはいかに時代の核を捉えるかが、そのレベルを表す指標にもなるからあれこれ考えるんだけど、でもそういう括り方がどんどん無意味に、しかも世…

ポケットに穴、政治にも穴 ―Hard-Fi

最近では、サブプライム問題に始まり、リーマンブラザーズも破綻して、世界的な恐慌状態にはいっている。 不動産業者も今や叩き売りのような状態だし、資源コストの上昇に伴い生産関係はいっせいにリストラ策をとり始め、世界的な超大手企業でさえ差し迫った…

悪意と狂気と欲望と ―Ministry

アメリカ人の中でもアメリカという国に批判的な人は結構いるようである。 それは政治に対してなのか、国民性に対してか、あるいはその文化に対してか。 まあ、それらを含めたアメリカという総体か。 私はアメリカ人ではないので解りませんが。 そんアメリカ…

Geeks Were Right!!  ーThe Faint

今年はかなり意識的にライヴにも出かけたし、CDも新譜・旧譜問わず買った。 私はそれらをいちいち評価するというのが自分のささやかな暗い趣味である。 年末には毎年、その記録を元にベストアルバムを考える、それがひとつの慣わしとなっている(去年くらいか…

イケメンな二人組? ―電気グルーヴ

私は基本的にロック系のものばかりを聴いている。 別に確たる動機はないんだけど、単純にかっこいいと思う奴がロックバンドに多いだけである。 でも、最近は色々聴くようになって、テクノなんかも聴くようになっている。 オウテカとか、Aphextwinとか、まあ…

楽しみのための… ―WFU Remix

昨日会社帰りに某塔の上のレコード屋に立ち寄ると、レジ前には見たことのない行列が出来ていた。 私も欲しい奴が発売日だったので言ったわけであるが、一体何事かと訝った。 まさかこれほどまでの人気とは、しかも女子高生も並んでるやん。 と勝手に思ったの…

刺激的なロックを体現 ―Song For The Deaf

全身の血液が逆流するような感覚を覚えることがたまにある。 急速に覚醒レベルがあがったときなんかはそういうときだ。 ブワーーッと脳みそに血液が流れ込んで、なんだかカッカしてくるのである。 殊音楽を聴いてそういう風になることは珍しい。 単純に普段…

小休止「私と音楽」

起きている間に日付も変わってしまったので、今日の分をもう書いてしまおう。 基本的にはレビューのみにしようかしら、と思っていたのであるが、そればかりでも面白みに欠ける。 大体において大したことを書けないので、こういうところで少しでも人の気を引…

数学的音楽 ―Mirrored

かつて70年台初頭にプログレッシヴ・ロックというジャンルが幅を利かせていた時期がある。 ロックにクラシックやジャズの要素を持ち込み、即興性の高い非常にテクニカルで複雑な音楽をやっていたのである。 有名どころでは、かつてプログレ四天王と呼ばれたK…

ロックなかっこよさを体現 ―Yeah Yeah Yeahs

昔は男性ヴォーカルものしか聴かなかった。 何故かという確固たる理由があるわけでは無いんだけど、ただ当時は日本の奴ばっか聴いていたので、耳に入ってくる女性アーティストの歌はいわゆるこてこてのラヴソングであり、それは自分の中ではしっくりくる内容…

The NEW WAVE ―Devo

先日会社の先輩にRolling StonesのライヴDVDを借りた。 実はストーンズはまともに聞いたことが無いのである。 一応聴いておかなきゃな、とは思ってたんだけど、今一タイミングが合わなくて。 で、そのライヴはおそらく90年代の奴なんだけど、かなり批判が飛…

現実を受け止める強さとは何か ―Arcade Fire

最近カナダが熱い、というのは一部のロックファンにはもはや共通認識であろう。 Broken Social Sceneはじめ、Stars、 Dears、 Death From Above 1979、Feist、Stillsも新譜が結構評価されているし、Los Campesinos!はレーベルだけだけど。 こんな具合に多く…

世界の毒性 ―System Of A Down

今日は何について書こうかしら、と考えているところにScars on Broadwayが流れてきたので、今日はそれつながり。 わかる人ならもうわかっているであろうが、そうSystem of A Down(以下SOAD)である。 先の大統領選挙においては、それほどバンドマンたちの目立…

音をサイエンス ―Dear Science

う~む、そういえばマキシモらのプロデューサーは、ポール・エプワースという人だった気がする。 と、言うわけで、前回に引き続きTV on the Radioについて。 前回は1st、今回は3rd、つまり最新作である。 2ndは飛ばしてしまっているが、1stを深化させたような…

何故か惹かれる ―TV On The Radio

最近はアーティスト本体だけでなく、プロデューサーの注目度もあがっている。 少し前はそこまででもなかった気がするが、リバイバル系のバンドを一人の人間が複数手がけていたりしたことがそのきっかけではなかろうか。 プロデューサーとして今をときめくの…

変化の先 ―All Hope Is Gone

冬にもなればいい加減バリバリなハードコアよりはしっとりとした曲に耳を傾けたくなるのが人情というものであろう。 冬は物理的にも音が遠くへ届きにくく、また寒さで人も内の中に引きこもるため、静かな季節である。 学生の時分には、わざわざ寒空の下あっ…

音の隙間で踊る音 ―Vampire Weekend

年の瀬も近づけば、そろそろ今年のベストアルバムは何だろうか、という話が各方面で持ち上がる。 結構雑誌ごとに違うから、色々な雑誌の方向性なんかも反映されるため、毎年興味深く見ている。 昨年はやはりというか、年末に滑り込んできたRadioheadが掻っ攫…

どこにいたの? ―Script Is Here

音楽にも思い出というものは付き物である。 あの時聴いた曲が、やけに染みる、そんな経験は誰にでもあるだろう。 たとえその曲が好きでなくとも、ある情景とともに記憶されている曲というのはある。 だから最近その手のコンピレーションが売れているわけであ…