
トリビュートアルバムと言う奴は、いつの頃からか割とよく出るようになった。
Hideのトリビュートや、尾崎豊のトリビュート辺りから比較的一般的になった気もする。
それ以前にもあったんだろうけど、良い商売だわな。
最近ではLuna Seaのトリビュートも出てたしね.
こういうアルバムの面白さと言うのは、好きなアーティストの楽曲を、また別の好きなアーティストがカバーする事で、どういう変化が起こるかを見られる点である。
単なるカラオケみたいなことになっているのもあれば、別の曲じゃん、というのもある。
それぞれに面白みは在るけど、個人的には後者の方が好きである。
もっとも、Tha blue HerbによるBlue Heatsのカバーは、完全に別の曲過ぎてリストから外された、という話もあるから、やはりベースは残しておいてほしいと言うのが制作者の願いだろう。
まあ、そらそうだろうね。
ちなみにブルハのカバーはめちゃくちゃ良いので、こちらは聴くべきである。
シングルで出てます。
で、私は普段あまりこのトリビュートは買わない。
理由は単純で、カバーしているアーティストに全く興味がないから。
むしろ、なんでこいつやねん、とムカつく事も在るので、買わないのですね。
しかし、先日久しぶりに某トリビュートを買った。
それは日本が誇るアングラパンクの伝説、The Stalinのトリビュートである。
理由は単純で、カバーしているアーティストに興味があったから。
まず何より”ロマンチスト”をカバーしたのがWagdug Futuristic Unity=Kyonoだったから。
この曲自体大好きで、それをカバーしてるのが日本が誇るハードコアヴォーカリスト、Kyonoである。
聞かない理由がない。
実際の出来はさすがの一言。
しっかり音楽自体にもワグダグのエッセンスも入れつつ、ミチロウよりも攻撃的なヴォーカルは、言う事なし。
かっこ良過ぎである。
また、AA=も参加している。
”先天性労働者”という曲だが、ほぼ完全のAA=の曲となっている。
面白いなと思ったのは、KyonoにしてもTakeshiにしても、音を聞いただけでそれとわかる事である。
やはりそれぞれに好きなアレンジと言うか、そういうのが在るのだなと言うのがこういうところでもわかるのである。
というか、むしろこういうところほど、一発取りの企画なので、そういう色が濃く出るのだろうね。
その他には、Dir en Greyなんかも参加しており、”ワルシャワの幻想”をやっている。
全く別な曲に仕上がっているし、あんまり京も唄ってないので、ファンでないとピンと来ないのではなかろうか。
考えてみれば、スターリン名義の曲しかきいた事なかったしね。
そういう意味でも発見感があってよかった。
全曲好きかと言ったらそんな事はないけど、結構楽しめる内容である事は確かだね。
でも、やはり個人的な最優秀賞はKyonoである。
やっぱり彼のヴォーカルは圧倒的にかっこいい。