この頃は聴く音楽の幅を広げようと思ってあれこれ手を出すようにしてる。
そのせいでここ数ヶ月で買ったものすらまだ1回しか聴けていない状態になってしまったのは不徳のいたすところであるが、それはともかくジャンルやアーティストとかもあんまりこだわらずにとりあえず聞いてみる、という姿勢を取っている。
それこそこの1年では所謂ブラックミュージックで聴くものが非常に増えた。
R&Bとかなんて昔はまったく興味もなかったし聞こうとも思わなかった。
でも聴いてみるといいなと思う曲もたくさんあって、喰わず嫌いはよくないよねと思うわけだ。
こういうジャンルだけでなくて、メインストリームで売れている音楽も積極的に聴こうと思っている。
ひと頃傾倒していた音楽の影響、というか若気の至りというか、売れてもんなんて聴かねぇよ!とか思っていたわけだが、売れているもの全てが単なる商品音楽ではないし、仮に商品音楽でも作っている人たち自身はだからこそ頑張っている場合もあって、捨てたものではないということもあるし、それになんやかんや音楽的な評価も高いのであれば、それってどんなだろうという興味もあるわけである。
最終的にそのアーティストを本当に好きになる事ってあんまりないのだけど、それでもちゃんと触れて自分のふるいにかけるのだから、それだけでも意味があるだろう。
そんなわけで、一昨年か去年か忘れたが、当時人気がまさにピーク、その曲が日本の芸能界でも何かと話題になっていたTyalor Swiftの『1986』も聴いてみた。
なるほど曲はポップだし、収録曲もバラエティに富んでいる。
歌詞については洋盤を買ったのでちゃんと読んでいないが、基本的には元恋人をディスる芸風らしいので、それはとりあえず置いておこう。
それこそ話題になった”Shake It Off”なんかはこれは売れるよ。
とはいえ、普通にポップで聴いていて楽しい音楽だと思うのだけど、そんなに長いこと聴いてはいなかったな。
たまに聴いているけどね。
単にそんなに一生懸命聞いていていない自分がいるから、そうなるのだと思うけどね。
Taylor以外にも、それこそこのほど新譜を出した宇多田ヒカルの1stアルバムを昨日中古で買ってきた。
ブック○ffで280円という安値なのはなんだか切ないところもあるが、まあ私のような人間にはありがたい。
また併せてBritney Spearsとかも買ってきた。
同じ値段だ。
かつてのアメリカンポップのトップなので、ちゃんと聴いてみようと思ってね。
一番聴くのは楽しみなのはこれなんだけど、こちらは500円。
世間的には明らかに前者の方が売れていたのだけど、中古市場での価値はMC5のほうが音源の価値は高い、というのがなんだか皮肉めいている。
ちなみに人間椅子のCDは中古でも2,000円を下回ることのほうが少ない。
商品という視点でみれば、そもそも売れているものはプレス数も多いから供給数も増えるわけで、その分価格としての価値は下がるのはまあ経済原理ではあるよね。
未だに売り上げ枚数至高主義な日本の音楽業界の影だと思うけどね。
結果その音源自体の価値も低いかのように評価されてしまうのは残念なことである。
そんな状況に対しては、XTCのアンディ・パートリッジの名言を書き残して、この記事の〆としよう。
「必死でTVに出たり、ポスターそこらじゅうに貼ったりして無理やりレコードを売りつけるよりは、バーゲンの半額コーナーから拾い上げてもらった方がはるかにマシだよ」
う~ん、ロックだ。
もっとも、この頃のアンディはクソ貧乏で、貯金残高6万8千円だったとか。
もう少し商売っ気を出してもよかったんじゃないか、と現実問題として思わないではないが。
"Bad Blood" ft. Kendrick Lamar