音楽放談 pt.2

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この空気感 -Bloodthirsty Butchers

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もう梅雨は明けたのだろうか。

毎年この時期はいつのまにか明けたことになっていることが多い。

天気のことだから、スパッと線を引くわけにもいかないんだろうし、別に明けようが明けまいが今日と明日の天気がどうかだけわかれば、さして不便もないが。

それにしても毎日暑いね。

夏だなと思うわけだけど、この時期って独特の空気感というか、今に至っては何があるわけでもないただ暑い日がつづているだけなんだけど、それでも妙に染み入るようなところがある。

イベントの起こりやすい季節だし、長いと思っていても毎年あっとういう間だと感じている季節だからね。

何かを待っているようで、気がつけば過ぎ去っていて、9月に入る頃にはもう冬を思うから、1年もあっという間だ。


さて、折を見ていろいろを過去の音源とか、聞かずに通り過ぎてきた有名どころを聴いたりするのだけど、最近やっと聴いたのがBloodthirsty Buchers。

日本んインディシーンには欠かせないと言われるバンドで、私が今聴いているバンドも多くが影響を受けている。

メンバーの1人は田淵ひさこさんだったりして、 Number Girlはいわずもがな。

toeとかその界隈のバンドもこぞって彼らの名を口にする。

バンドのキーマンは吉村さんというVo/Gの人だが、この人は数年前に亡くなっており、バンドもすでに活動休止状態だ。

死の直前までアルバムをリリースしており、バリバリの現役バンドだった。

私は彼らの名前はもちろん知っていたし、折に触れて聴いてみようかなと思う場面はあったけど、その時に興味を持っていた他のバンドを聴いていたり、当時は洋楽を漁っていたので、なんとなくスルーしてしまったのだ。

今にして思えば、当時聴き始めていたらライブも見られたかもしれないなと思うと実に悔やまれる。

ちょうど吉村さんの訃報が流れた翌日くらいのタイミングでtoeのライブを見たのだけど、その時に山崎さんがそのことを言葉にならない感じで少しだけ口にして、そこで歌った"グッドバイ"がとてもしみたのは今でもよく覚えている。


私が聴いたのは、まずは有名どころというわけで『Kocorono』というアルバム。

彼らの代表作ともいわれるし、まずはこれを聴いてみようと思ったのですね。

音楽的にはいわゆるハードコア的な音楽で、かなり爆音な音楽なんだけど、メロディや歌詞にはある種の切なさみたいなものが滲みでていて、なんともいえない90年代的な空気を感じてしまう。

具体的にこうと表現することが難しいんだけど、それこそ大学のときによく聴いていたグランジオルタナ系の音楽たちと近い空気感っていうかね。

それが個人的には大好きで、だから彼らの音楽もすっと入ってきた。


このアルバムは全11曲収録で、2月~12月までが曲名として並んでいる。

なぜ1月がないのかわからないけど。

ボーカルよりもギターとかが前に来ているプロダクションだし、吉村さんの声もそもそもそんなに強い声ではないのだけど、内省的な歌詞も相まってこういうの好きなんだよね。

ギターもドラムもかなり激しいし、ベースも野太いわけだけど、この辺りのバランスが素敵。

でも湿っぽさみたいのはないんだけどね。


そんな90年代的な空気って、ちょっと夏の感じに似ていると個人的には思っていて、ちょうど今の時期に聴いていると見事にハマるんですよ。

多分思い出の中のいろんな景色とかとかぶるんだろうね。

何がっていうよりもその空気感としか表現できないんだけど、その時の気持ちだったり思いだったり、焦燥感みたいな感情だったり。

自分の中や、周りの環境とか、そういうものから出てくる足を止めさせるようなものと、それでも進まないと如何しようも無いみたいな前向きさと後ろ向きさが一緒にあるような感じかなとも思う。


自分が聴いていていいなと思える音楽にもいろいろあって、言葉に共感する場合もあれば、曲のメロディとかで好きっているものもあるし、もっと漠然としているが滲みでてくる感情みたいなものに共感する場合もある。

どんハマりする音楽って大体の場合はその漠然としたものだったりするのだけど、彼らの音楽も最近滲みてしょうがないのである。

やっぱりライブを見て見たかったバンドですね。

"7月"