自分の好きなバンド、アーティストが、メンバーのソロや別なバンドで見せるいつもと違う側面というのは面白い。
バンドでデビューした人ならそのバンドの音楽のイメージが彼彼女のイメージになるし、ソロならそちらがメインのイメージだ。
といっても、曲を書いている本人ならその曲自体は割と耳馴染みしているので、アレンジやジャンル的なところで違いがあったりすると、なるほどこういうのが好きなのかと納得することもあれば以外に感じることもある。
例えばStrokesのジュリアンはThe Voidsとしてアルバムを出しているが、1stはなんだかごちゃごちゃした何とも言い難い作品だったが、2ndは彼のソロ作に印象が近く、なんならStrokes感もあったり。
そもそもジュリアンのやりたい音楽ってこういう感じなのかなというのが現れていて、実はStrokesの1stがかなり得意だったんじゃないかという気さえしてくる。
あまり業界的な注目度はないが、Maximo Parkのヴォーカル、ポールのソロも都合3作出ており、1作目は完全なソロでベッドルームな感じ、2ndはField Musicの人との共作したチェンバー的な作品、3rdは& The Voiz的な感じでロック的な曲も多くある作品と、彼のソングライティングを軸にしながらもそれぞれに違いがあって面白い。
こうした課外活動的なもの以外にも、いわゆるスーパーバンドという活動も。
QOTSAのジョシュ、フーファイのデイブ、チェッペリンのジョンのThem Croocked Valturesや、イギーポップ名義だけど彼の最新作もバックバンドがスーパーだ。
The Last Shadow Puppetsもユニットだけどスーパーだし、復活したShaftもスーパーだった。
それぞれが違う音楽性同士だとどうなるんだとい興味もあるし、近しいのであればそれはそれで好きなサウンドの塊になるのたまらない。
ぜひこういうコラボとかはもっとやってほしいよね。
さて、私が個人的に好きだったのがElephantというバンド。
アナログフィッシュの下岡さん、斎藤さんと髭のベース宮川さんとギターの斎藤さんという旧友で組んだバンドだ。
曲はメンバー共作という感じだが、歌詞は全て下岡さん。
彼の歌詞といえば社会的な視点の鋭いのが特徴であるが、この別名義ではまた異なる世界を見せている。
大人の恋愛的な感じとか、静かな情熱というか、落ち着いたながらもどこかキラキラしているのが素敵だ。
中にはいかにも彼らしい冷めた現代的な視点もあるけど、全体的には非常に聴きやすい。
楽曲についても、ロックな感じやファンクっぽい感じなど多彩で、いずれも明るい曲調で素晴らしい。
ぼんやりとした音像もなんだか良いのです。
タイトルは『Day Dream』というだけあって、おぼろげな感じがとてもいい。
このアルバムのリリースは2014年で、その頃はライブもやっていたけど、この頃はまたすっかりご無沙汰になってしまったね。
各バンドの活動もナウオンだし、忙しいだろうからね。
私はどっちのバンドも好きなので、その化学反応はどないやというと、良い感じだった。
それぞれの色も感じつつ、全体としての完成度も非常に高いので、またやってほしいな。