今日は人生初のアイドルのワンマンへ。
先日のサマソニでももクロ、Perfumeを見たのがほぼほぼ初めてだったと思うが、まさかこのスパンで単独にまでいく決意をするとは。
それはともかく、観に行ったのは先日少し記事でも触れたRAYというグループだ。
元々このグループにいる内山結愛さんという子がコアな音楽noteをやっており、それをたまたま見掛けて以来ちょくちょく観ていたんだけど、その子のSNS投稿の中でどうやらアイドルらしい、しかもシューゲイザーらしい、え?曲作ってるのCruyffの人?という具合に発見して、曲を聴いたら思った以上にガチのシューゲイザー、ドリームポップ、曲よってはエレクロニカ的なものもあり、びっくりしたのだ。
そしてひとまず1stアルバムを買ったのだけど、これが良かった。
そのタイミングで、どうやら現体制になって1周年というライブがあるらしいとのことだったので、せっかくなら行ってみようと。
事前にYoutubeでもいくつかライブ動画が上がっていたので観てみたが、正直歌がどれくらいちゃんと出ているかでクオリティが変わりそうだなという感じだ。
まあ、歌って踊りながらってのは大変だろうから、そもそもハードル高いことを実はやっているアイドル。
いわゆるオタと呼ばれる人たちもたくさんいるだろうから、普段いくライブと全く違う空気を期待する気持ちも半分だ。
会場に着くとすでにかなりの入りで、なんとか隙間を見つけて入り込む感じ。
単に手前からパンパンなだけらしかったが。
バーカウンター付近に半被に鉢巻きという人たちが。
これがドルオタというやつなのか。
中に入ると大半の人は静かに待っているが、一部ほたえている奴らがある。
たまに奇声を発しては馬鹿でかい声で騒いでいる。
元気なのはいいんだが、頼むから曲中はそれなりにして欲しいと願いつつ、普段いくライブでこの手の輩は観たことがないので、新鮮半分、不安半分だ。
ライブはほぼ時間通りに開始。
出音もかなり大きかったので、オタクたちの声はじゃまになる事はなく、わずかにアイドル的なライブを演出する程度だ。
それはともかく、私は彼女らのアルバムは1stしかちゃんと聴いておらず、2ndはちょっとサブスクで聞いた程度。
今回はオケでのパフォーマンスだったが、通じて良かったですね。
せっかくの周年ライブなので、5人でなにを魅せるかの勝負に出たんだろうな。
お祭りではない意気込みというやつか。
で、やはり曲のよさそのものはあるわけだが、人の隙間から観る彼女らのダンスも、クルクル展開していて面白い。
最近ようやくダンスの楽しみ方も少しわかってきたんだけど、同じ振り付けを時間差に展開していたり、センターが常に入れ替わったりと目まぐるしい。
こういうものなのかもしれないが、普段観るライブと違うからなんか新鮮だ。
面白いのは、同じ振り付けでもメンバーによってアクセントとかキレみたいなものは違いが出るし、単純な良し悪しというよりはそれが表現なんだろうね。
割と曲自体とんがったものが少なくないせいか、振り付けも激しめのものが多い。
他方で数少ない?アイドルっぽい曲では弾けるような動作も多く、動き自体が華やかであった。
なによりさすがアイドル、終始ニコニコと歌って踊るわけだが、これだけの運動量で、多少曲間があるとはいえ正味2時間のライブだ。
体力すごいなと変なところで感心してしまった。
彼女らは新体制になり1周年とのことだが、元々いるメンバーが内山さんと琴山しずくさんが元々いた2人で、残る3人が加入して1周年とか。
歌を聴いていると、1番はっきり聴こえるのは内山さんの声で、次は琴山さんの声であった。
発声量とかやはり違うのか、他の3人は声がまだ細い印象だ。
ただ、ダンスを観てて印象的だったのは唯一の金髪、紬実詩という子。
表情豊かで弾けてましたね。
月海まおさんと愛海さんは可愛らしい感じで、ある意味1番アイドルっぽいかもしれない。
それにしても、ただでさえ複雑で音のでかいシューゲイザーな曲が多いし、振り付けも動きながらだから大変だろうね。
そればっかやな。
セトリについてはあんまり曲名を覚えていないが、一曲目が1stラストの"サテライト"という曲なのだけど、歌詞にさよならバイバイ、てのが出てくる曲で、冒頭にやるかね?と、ちょっとびっくりしたものだ。
いわゆる定番セットなのかもしれないが、ある意味これから新しい一年を迎えていくよ、そのためにこれまでの事は一旦ここで一区切り!みたいな想いだろうか。
割と序盤に"世界の終わりは君と2人で"も披露されたのだけど、この曲はやっぱり良いですね。
ライブで聴くとラストの全員が1人ずつ歌うパートも歌っている姿で観えるから、この子が歌ってたんだと初めて知ったり。
また、"バタフライエフェクト"は直角なエレクトロアレンジがされており、正直オリジナルを聴きたかった、と思っていたらアンコールで披露された。
知らない曲も半分くらいあったけど、やはり曲は押し並べていいですね。
かなり攻めた曲も多く、本当にバンド演奏で聴きたい。
そして今日は10月に出るアルバムからも何曲か披露されたのだけど、待望のdowny青木ロビン作の曲もアンコールで披露された。
かなり抑えている感じはあるが、いうてもロビン節、タイトルも抑えきれてないし、歌詞も世界観全開だ。
変拍子な展開も多く、これまた振り付け泣かせだ。
ただ、やっぱりかっこよくて、ぜひロビンの仮歌verとかも聴きたい。
他の曲と雰囲気も何も違うから、旧来のファンにはどう響いたんだろうか。
彼女らならなんでもありか。
と、時系列すっ飛ばして書いてしまったが、本編は実質1時間半、序盤で一回だけ挨拶程度のMCを挟んだのと、途中演出として一回ステージから降りたくらいであとはぶっ通しだ。
大小様々な会場で結構な頻度でライブはやっているようなので、相当鍛えられているんだろうな。
びっくりした。
また、本編ラスト曲もなんの挨拶もなくはけて行ってので、みんなてっきり先程のような演出かと思って待っているとまさか演者から、これアンコールの時間ですよ!と、マイクが流れるという珍事。
そこからみんな全力で拍手とアンコールコールを繰り出すが、なかなか出てこない。
ネタ的に勿体ぶっているのかと思いつつ、根気のいいファンたちだ。
誰が叫べばみんなが続き、そいつが息絶えると別の誰かが音頭をとる。
これが連帯感か。
それはともかく、思ったよりも長い時間かかったのだが、ようやく出てくると衣装チェンジしている。
これまでは白と黒に分かれて、ちょいとゴスっぽいドレスだったのだけど、白を押し出した実にアイドルチックな衣装である。
メンバーみんな新しい衣装で嬉しそうなのだが、それが可愛い。
一瞬モネの傘をさす人みたいだなと思ったが、個人的にシューゲイザーのあの感じってモネの絵を想起させると思っていて、ビジュアルコンセプトとしてはアリではないかとかって思っている。
それはともかく、今回のライブはソールドアウト、キャパだと400〜450くらいだと思うが、バンドでもこの規模で売れるのは難しい昨今、アニバーサリーなイベントでもあったので、これが常時埋まるかどうかである。
終演後には今後のライブスケジュールも発表されたが、来年5月にはWWW Xともう一つ上の箱に上がるそうだ。
こちらはキャパは700〜800くらいなので、倍とはいかないがまあまあのスケールアップだ。
普段数百に満たないところでもやっているしね。
ただ、その手前で会場は小さいが、ハードコア系のバンドが出るイベントにも出演するたしく、かつてのももクロのように異なるフィールドでのライブも行っていくようだ。
まあ、既に結構コアなバンドとの対バンイベントはやっているので、そうした現場でもアウェーでもないのかもしれない。
音楽的にはますますコアな方向に向かっているが、逆にそのあたりのファンはこの人が楽曲やってるんだったらと、そこの信用で聞いてくれる可能性が割と高い。
私がそうですしね。
最後は各メンバー一人一人が思いの丈を話して、すっかり時間オーバーしていたが、でもなんかいいですよね。
彼女たちにとっては、今はまさに過渡期というか、もう一段上がるかどうかのタイミングにきているのかもしれないね。
楽曲のクオリティは間違いなく高いし、制作に妥協できそうもない人たちがやっているので、ぜひそのベクトルは活かしつつ、新しいジャンルのアイドルになっていってもらえるととても面白いよね。
というわけで、なんだかんだ楽しめました。
私の感性もキャパが広がったらしい。
次回11月にはバンドセットのライブもあるとのことなので、どのバンドが出るか含めてチェックしておこう。