と、言うわけで昨夜はサマソニの深夜枠、Hostess Club All-Nighterへ行ってきてさっき帰ってきました。
洗濯が仕上がるのを待っている間に早々に書いてしまおう。
今回は少し早めに到着して、開始まで1時間くらいの内に軽く飯を食べてビールを飲んでいた。
毎年夏フェスっぽさを感じないので、こういうところでちょっとでも違うことをしようというあがきなのだけど、あんまり意味ないなと気づいている。
ただ食い物はそこそこうまいし、酒が飲みたかっただけなんだけどね。
23時にはMatthew HerbertのDjが始まっていたので、ゆるゆる聴きながら待つことに。
今回も2ステージで展開されており、それぞれで色合いが異なるわけだけど、一方は最近話題のCigarettes After Sexから始まってRIDE、Mogwai、ラストはFuck ButtonsのBlanck Massという出演陣。
もう一つは先のMatthew Herbert、The Horrors、St. Vincent、もう1回Matthew HerbertでラストはPortishead含めて初来日となるJeffのバンドBeakである。
ラインナップ的には後者に主軸があり、基本的にはずっとこちらのステージにいた。
本当はCigarettes~から見ようと思っていたけど、タイムテーブル的にHorrorsを考えると1曲見られるかどうかという感じだったし、移動の手間も考えて今回は見送った。
とうわけでHorrorsからだったのだけど、今回は新譜リリース直前のタイミングとあって、新曲も期待しつつどんなライブになるのかが焦点だったのだけど、1曲目から新曲"Machine"でスタート。
曲の基本骨格としてはこれまで同様、ベースが結構存在感があって、その上をシンセとギターが暴れている感じなのだけど、ギターはよりノイジーだし、シンセもインダストリアル的な感じでメタリックな感触の曲になっている。
ヴォーカルもエフェクトをかけているらしく、新譜のモードをうかがわせるものであった。
過去の曲についても、同様にアレンジが若干変わっており、全体的にメタリックな感じがあ流印象であった。
セットリスト的には2nd『Primary Colors』と『Luminus』からの曲が多かったのかな。
ほぼ好きな曲はやってくれた感じだったので、まずまずの満足度だったんだけど、やっぱり1時間は短いな。
特に彼らのライブでは渦巻くような音像はもっと長時間味わいたいよね。
ちょっとヴォーカルの声が小さかったのは気になったけど、今度は単独に期待したいね。
それにしても、彼らはスタイルはいいし、かっこいいよな。
続いての登場はこのステージのトリという位置付けのSt. Vincent。
そんなに熱心に聴いているアーティストではないのだけど、以前ウィークエンダーで見たときのライブがとても良かったことと、これからワールドツアーに出る初回に当たる公演なので見ておこうとね。
とにかくこの人は華がある。
前回は階段みたいなセットを組んで、バンドメンバーと写し鏡的な女性メンバー(確か日本人)を従えてのパフォーマンスだったのだけど、今回は1人でステージ中央の少し高くした台の上に現れて、マイク1本、ギターを抱えて登場。
バックの演奏はオケだったけど、間にギターをかき鳴らしながら歌い、スクリーンには今回のライブのために撮り下ろしたような映像を流している。
シュールな映像に衣装はヒョウ柄のレオタード、ほぼ中心から動くことなくやりきるのはある意味すごいチャレンジングなステージであった。
それでも歌はうまいし、そもそも佇まいにやっぱり華があって、あとはライティングの元でギターを鳴らせばそれで十分であった。
日本語で「今回はこのステージのための特別仕様」みたいなことを言って、それ以外はほぼMCもなし。
1時間ちょっとだったけど、なかなか見ないライブだったな。
ここで少し時間が空いたので、ビールを買って休憩。
といってぼけっとしていても勿体ないのでMogwaiへ。
ライブは初めて見たんだけど、まさに轟音ポストロックという感じで、それこそMONOとかととても近い感じだったね。
実際彼らは交友があったかはわからないが、こういうのってなんだかかんだ気持ちいんだよね。
肌にビリビリくるような爆音がライブの体験としての醍醐味である。
少しだけ見て再び戻ってBeak待ち。
音源はあえて聴かずにどんなものかと待つ。
再び登場のMatthew HerbertのDJを聴きながら待っていると、程なくして登場。
しかし、どうも機材にトラブルがあったようでサウンドチェックが終わらず、10分ほど押しての開始となった。
今回のホステスでの影の最注目枠は彼等で、何と言ってもキャリア通して初来日となるジェフが注目されていた。
彼等にとってはそうどうということもないだろうけど、好きな人にとっては念願と言ったところだろう。
終始ご機嫌な様子で、客席にも話しかけたりしていて、多分酔っ払っていた。
しかし演奏はさすがで、ドラム、ギター、ベース、シンセを3人で繰って演奏していくのだけど、とてもタイトでストイックな感じで、基本的にはミニマルな感じ。
歌はあるけどメロディ重視でもないし、それこそインタビューで読んでいたようなCANとかノイ!とかその辺りを彷彿とさせる曲が多かった。
でも、思ったよりもずっとポップでアッパーで、もっとダウナーな難しい感じを想像していたのでちょっと意外だったけど、かっこよかった。
それにしても、ものすごく機嫌良さそうで愛想も良かったけど、やっぱいジェフは結構気難しいというか、多分癖が強い正確な感じがした。
正味1時間くらいだったけど、よかったですね。
今度改めて音源も買おう。
これで目的はほぼ完了したんだけど、最後にBlanck Massへ。
爆音、凶悪などと形容されているのでどんなもんかと思ったのだけど、私がついた時には割とポップというか、そんなに狂ったような感じはなくて、普通に楽しい感じであった。
攻撃的ではあるけどそこまでか?と思った。
映像も凝っていてかっこよかったけど、最後まで見ることなく私は会場を後にしました。
理由は、体力が、しんどかったから。
そんな感じでやっぱりあっという間に終わって朝になっていた。
存外元気ではあったけど、帰りの電車ではさすがにぐったりしていたね。
ちなみに去年まではサマソニのチケットを持っていれば入れたのだけど、今年から別途料金がかかるようになったせいか、明らかに去年よりも人は少なかった。
ここしか参加していない身としては、あちこちで寝こける人がいない分移動は快適だし、移動も何もスムーズでストレスがないのはよかったんだけど、正直この状況になるとこのサマソニの枠でやる意義に疑問が生じてしまう。
ブッキングしているアーティストは間違いなくピカイチで、私のようなものにはとてもありがたいわけだけど、一方でただなら見るけど金払ってまで・・・という人もいるのも事実。
ましてサマソニなんてただでさえチケットは高いし、今年のラインナップ的にも親和性は高くないから、ちょっと失敗だったよね、はっきり言って。
チケット代どっちにしても取るなら、もうウィークエンダーでよくね?と思ってしまう。
会場として大きなところで開催したい、という思いがあるのか、あるいはあの形式でちょうどいいキャパの会場が見つからない状態なのかわからないが、そもそもサマソニで開催する一番のメリットって、普段そういうインディの音楽を聴かない人にもついででも見てもらいやすいことにあったのではないかと思う。
それをチケット制にしたら、こういう事態になるのは自明だよね。
多分来年からは何かしら見直されると思うけど、興行って難しいよな、とも思う。
まあ、個人的には毎度楽しませてもらっているので、引き続き彼等には期待したい。
さて、洗濯物干して寝よ。