今年リリースされている新譜が悉く素晴らしい。
Broken Social SceneのEPシリーズ、These New Puritansもまた初期の感じを出しつつ、The Nationalの相変わらず渋いながら女性ヴォーカルを大々的にフィーチャーして新しい要素も見えている。
Deerhunterもかつてなくオープンな楽曲が並んでおり、一つ突き抜けた印象だ。
さらに日本人でも、先にリリースしたLITEは初期作のようなシンプルさの中に近年のキャリアをがっちり詰め込んだ素晴らしいアルバムを出している。
先週末はインストアライブもあって、仕事帰りに観てきたんだけど、やっぱり良かった。
単独のチケットもバッチリ抑えたぜ。
そして、The Faintも新譜『Egowerk』をリリースしているんだけど、このアルバムが良かった。
前作『Doom Abuse』は正直私的にはイマイチだった。
デジパンク的な路線のアルバムで、『Wet From Birth』とベクトルは近いんだけど、彼らの持ち味であるダンス的な要素は一番薄いアルバムだったので、多分そこだと思う。
私の中での彼らのポイントは、ロック的なアグレッシブさと音の抜き差しによるダンスミュージック的なセンスだ。
この間ベストアルバムを挟んでいたが、ベストにも新曲が3曲収録されており、それらにより次のアルバムの方向性はなんとなく見えていたので、やっぱりかと思ったが、これがよかったのよ。
今作はエレクトロ要素が強目で、そこにロック的な要素を入れ込んでいるので、前作とちょうど逆の位相であるわけだが、やっぱり彼らはこのエレクトロの使い方がめちゃくちゃ上手いんだと思う。
ていうか、私好みに仕上げてくれるという方が正しいかもしれない。
曲的には前作と大きくかわった印象はないけど、アレンジの違いでこうも印象が変わるのかと驚くところだ。
昨今の音楽業界の潮流から見ればメインストリームではないが、そんなことは問題ではない。
これこれ、てやつだ。
なんだかんだ好きなアーティストがこうしてい作品を作り続けてくれるのは嬉しい限りだ。
今年はまだまだ新作盛りだくさんなので、ライブとともに期待している。
"Child Asleep"