私が毎週見ているテレビ番組の一つが、激レアさんというオードリー若林と弘中ちゃんのやっている番組だ。
毎週一風変わった成功者を紹介している番組で、一般人の完成からは外れたように見える感性をもった人たちが出てくるのだけど、今週出てきたのは16歳で国際映画書受賞、スマホだけで映画を撮る少年だったのだけど、演者を含め自分の最初のリアクションが「16でって天才じゃん、てかスマホでそこまでできるのか、すごい時代だ」というものだった。
別にそのリアクション自体が悪いとは思わないけど、この評価の仕方ってまずいなとちょっと思ったのだ。
どこかと言えば、「天才じゃん」で思考停止になることである。
普通とは違う、ものが違う、特別なんだから選ばれた人間なんだな、なんてつい思ってしまうけど、その手前のところで彼は尋常じゃない量と回数の映画を見ている。
そのベースがあって、小学生の頃から自分なりに映画を作ってみる中で、たまたまスマホの機能が発展していたのでそれを活用して映画を撮ったにすぎないのではないか。
だから、本来的には彼の物語でみるべきところは、結局好きこそ物の上手なれということではないだろうか。
彼にはそれを実現するだけの下地が育まれていただけで、スマホを使いこなせたからできたわけじゃない。
もちろん彼と同じことをしていれば同じ結果に至るわけではないので、つまるところそのアウトプット能力が大事なことは間違いないけど、やっぱり勉強は大事だよね、という話である。
私も仕事をしていてつくづく思うのは、インプットがないと結局コアな力はつかない。
テクニカルなところでごまかせるところはあるし、ある領域についてはそれなりに知識も経験もあるからカバーできるところもあるけど、本質を食えないのは一重にその領域についての知見がないからに他ならない。
勉強は大事だよ、本当。
学生の頃は、将来に何に役に立つのかとか生意気なことを言っていたし、実際得た知識のうち実際に直接的に役に立つのはわずかしかない。
だけど、活かし方次第ではいくらでも生かせるし、結局勉強できるやつの方が確率的に引き出しが多いことが多いし、考える力も強いし、理解力も高い。
学力が全てではないのは明らかだけど、やっぱり侮れないよ。
そんなことを表現した曲って何かないかな、なんて思って探してみたが、この曲なんかどうだろうか。
LCD soundsystemの"Yeah"。
基本的にはyeah yeah言っているだけの曲だが、間で短いメッセージが投げかけられる。
誰もがそれについて話しているが、誰もそれをやりはしない、みたいな。
天才はそれをやり抜いた人なだけで、偉そうに語るだけのやつは凡人なんだよな。
私は残念ながら凡人のようだが、ともあれ好きこそものの上手なれ。
せめて好きなことを適度に楽しめるくらいの努力はしておきたいね。