音楽放談 pt.2

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小休止97「雨の日の歌」

今日は久しぶりに雨である。

秋晴れとて天気のいい日が続いていたが、今日明日と天気が悪いらしい。

悪い、と書いたけど、雨の日は天気が悪いというのは一体いつから言うようになったのか。

夏場に雨が降らなければ水不足になるから、、むしろ雨が降らないことの方が悪いとも言えるし、雨の日が心地よい時だってある。

そうなると、別に雨=天気が悪い、というのは果たしてどうなのだろう。

まあ、晴れた日にいい天気だ、という表現をするからその対として便宜上そういう表現をしているにすぎないのかもしれない。


さて、そんな訳でこんな雨の日こそ映える曲というのもあるから、個人的に雨の日に聴きたくなる曲達を書いてみようかしら、といういつもと少し違った趣向である。

動画もたくさん貼っていくので、暇な人はチェックしてみてください。


まずはこちら。


ピアノとドラムのトリオ、mouse on the keysの代表曲”最後の晩餐”。

ジャズとロックの融合のような音楽性なのだけど、モノクロームな音像が雨の日に合うのである。

非常に緊張感漂う楽曲が多いのだけど、晴れた日よりは雨の日の方がしっくりくるのである。

ちょっとダークな雰囲気もあるからね。


続いてこんな曲。


ご存知Aphex Twinの『Selected Ambient Works』の1曲目”Xtal”。

狂った曲と穏やかなアンビエントの良曲に振れる奇才だが、このアルバムは総じて冷たい音像が素晴らしい。

このアルバム自体寒い季節にもぴったりである。


続いてもアンビエント的な1曲。

Boards Of Canadaの“Chromakey Dreamcoat”。

彼等の2ndになると思うけど、その1曲目である(2曲目だっけ?)。

雨がしとしとと降り注ぐような感じがあって、一方でそこはかとないぬくもりのようなものも感じ冴える曲で、たまに無性に聴きたくなるのである。

やっぱりアンビエントとか、エレクトロニカって雨の日の方が合うと個人的には思っている。

静かな曲も多いから当然か。

そんなエレクトロニカからその代表格とも言われるこんなバンドのこんな曲。


日本のSkech Showにも大きな示唆を与えたというmumの”We Have A Map Of The Piano”。

はかなげな女性ヴォーカルもいるバンドである。

タイトル通りピアノが綺麗な1曲である。

電子音の感じがちょっと雨粒とか、水の滴りを想起させるような感じだなと個人的には思っている。


ここまでは電子音楽中心に紹介でしたが、歌ものでも良い曲はたくさんある。

まずはこんなのどうでしょうか。


カナダのシンガーソングライターFeistの”Gate Keeper”。

透明感のあるややハスキーな声とアコースティックギターの音色のマッチングが素晴らしい。

大人な雰囲気の楽曲なのだけど、心穏やかにさせてくれる素晴らしい曲、アーティストである。

派手さはないけど、聴いていて本当にいい曲だなといつも感じる。

ちなみにこの曲は晴れた穏やかな、ちょうど今くらいの時期に聴いても映えるのである。


次はこんな曲。


今やアメリカのインディバンドの代表格、Spoonの”Inside Out”。

アルバムが出るごとに絶賛される間でになったけど、実はかなりキャリアを積んでいるバンドである。

デビューはそれこそPavementとかと同世代らしく、昨年出たアルバムで既に10枚近かったと思う。

その他のアルバムも聴いているけど、良い曲が多いですし、彼等の場合プロダクションも注目されている。

単純に楽器を成らしてドン、とやっても良い曲満載なのだけど、その後の編曲がかなり凝っていて、そちら方面でも評価が高い。

この曲は穏やかでドリーミーなアレンジだけど、貼付けたPVもなんだか不思議な世界観。

このアルバムの曲もどれも素晴らしいので、良かったら合わせてチェックしてほしいですね。


続いてもアメリカンインディから。

こちらもいまや代表格The Nationalから”Venderlyle Crybaby Geeks”。

映像は一昨年になるかと思うけど、Hostess Club Weekenderの時のもの。

ラストでやってくれたのだけど、この時ヴォーカルはべろべろに酔っており、客席にワインをぶちまけるというやりたい放題っぷりであった。

アンコールのときは客席にまでなだれ込んできて、間近でみたけど、いやぁ酒臭かった。

ちなみにアメリカではこの距離感で観られるバンドではない(もっとデカイ会場でやるバンドなのです)。

洋楽不況が叫ばれて久しいけど、良いバンドはたくさんあるんですよね。


洋楽からは最後、私も大好きなこのバンド。


こちらはカナダのバンドStarsの代表曲の一つ”Caoender Girl”。

男女混成の穏やかなヴォーカルで、文学的な歌詞とウェットな楽曲が心地良い。

内容を観ていくと、実は大人な女性の方が色々共感できそうじゃないかなと思う。

夜に聴いても非常に映える良いバンドなんですよ。


最後は最近聴いている日本の楽曲。

まずはこちら。


アナログフィッシュの前作アルバムから”はなさない”。

雨の日の情景なのだけど、淡々としたような描写からにじみ出るそこはかとない温かさと愛情。

なんだか冷たいな、と感じる人もあるかもしれない表現もあるけど、個人的にはこういう歌詞にこそ素直な愛情って奴を感じますね。

ミニマルで派手さのない楽曲だけど、良い曲ですよ。


次はちょっとポップな曲を。


Corneliusと一緒にやった『Sound Beam』から”続きを”。

本当は原曲の方がよかったのだけど、この映像も非常に楽しそうで良いので。

作詞は坂本慎太郎

当たり前を愛する的な視点なのだけど、前向きさもあって、すごくいいのですね。

震災後の景色として捉えると、この歌の持つ意味が大分変わってくる。

世の中でもてはやされるどんな美辞麗句よりも素直で何気ない言葉にこそ力も込められているものである。


最後は明るい曲です。


スムルースの”6月の天気予報”。

季節は外れているけど、アレンジも綺麗でポップな明るい曲。

貼付けたのは失敗もかましたライブヴァージョン。

前は映像もついたものがあったけど、なくなってましたね。

このバンドもポップで良い曲が多いけど、セールス的には振るわない、知る人ぞ知るバンドに成ってしまっているけど、素直に楽しめる曲が多いと思いますね。


と、結構一杯貼付けてしまいましたが、テクノからエレクトロニカ、ジャズっぽいのもロックもポップも出来るだけ色んなのを紹介してみました。

あまりメジャーではない奴をあつめてみましたけど、これが興味のきっかけになると嬉しいですね。


やっぱり音楽と言うのは文脈を持って聴くとそれだけで印象も変わるし、思い出になるのもそういった要素がある方がなりやすい。

~年代ヒットソング集がいつも人気なのは、それぞれの人の人生の文脈の中で聴かれた曲だからである。

天気という文脈は随分ありふれているかもしれないけど、世に悪いと言われる雨の日でも、それを彩る音楽があればちょっといい日に成るかもしれないですからね。