音楽放談 pt.2

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インディレーベルの成り立ちと発展 ―Saddle Creek

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今日、ずっと家にいても仕方ないと思って出掛けた先で、図らずも面白いものを見つけてつい買ってしまった。

何かというと、アメリカインディレーベルでも有名どころの一つ、Saddle Creekのドキュメントである。

こんなものが出ていたのかとびっくりしたのだけど、私はこのレーベルのアーティストで好きなものも多いので、衝動買いで買ってしまった。

空けると実は未開封だったのだけど、こんなニッチな商品が日本で発売されていたのがびっくりだ。

私のようなGeekしか買わないだろうに、よくぞ流通させたな。

尤も今日まで知らなかったのだけど、こうして巡り会えたのは運命だろう。

ちょっとだけ説明すると、Saddle Creekというのはアメリカのインディレーベルの一つで、所属アーティストにはCursive、Faint、Brught Eyesといった世界的にも知名度のあるアーティストが多数所属するレーベルとして一頃話題になったのである。

それこそBrught Eyesなんかは”Lua”というフォーキーな曲でビルボード1位を獲得したり、Faintは『Danse Macabre』でその年の年間チャートを騒がせたり、そんな彼等をバンドに駆り立てた存在としてのCursive/Tim Kasherなんかが話題になった。

ちなみにCursiveは日本のアングラの雄、Eastern Youthとも交流があり、Timのやってる別バンドTheGood Lifeはイースタンの曲のカバーなんかもやっていたりする為、一部日本のインディファンにも馴染みがあるかもしれない。


このドキュメントでは、そんなレーベルの成り立ちから有名になるまでを折っておるのだけど、時期的には2001年すぎ辺りまでのようだ。

とはいえ、興味深いというか、面白いのはインディという存在の在り方をよく描写している点であると思う。

元々彼等は地元の音楽好きな友人同士の集まりでしかなかった。

Timのバンドが地元からはみ出して少しずつ名を挙げていく事に、地元の連中は彼に影響を受けてバンドを始めようと思い立つ。

その中にFaintやBright Eyesのコナーもいる訳だけど、そんな彼等が少しずつ交流をもって、地元のシーンのようなものが出来てくる。

彼らの心に会ったのは、「俺でもできるんじゃないか」という自尊心というかそんな感情と、あとは周りもやっている中で自分もやってみたというわかりやすい同期である。

そんな中で明らかに才能を発揮するものが出てきて、それに負けじと頑張っていく中でシーンが盛り上がっていく様が当人達の証言を元に描かれていて、それがすごく面白いのである。

単純にシーンとしての側面もありつつ、個々のバンドの歴史にもリンクしている辺りがいかにもインディってこういうものだろ、という感じがして、なるほどなと思うのである。


ある程度大きくなっていくと、所属するアーティストも増えていくし、一方でバンド側との軋轢というか、意思疎通のところで不具合が生じてしまうこともあり、描かれているのはその一歩手間でまでであった。

このあとFaintは離脱していくし、レーベルとして一段落してしまうのだろうけど、それでも地元のコミュニティから発展して成功していく様というのは興味深いよね。

そして成功していくと人間だから感情的な問題も出てくるし、全てがピースフルな訳ではないのが生々しいよね。

それに途中名前が売れ始めるとメジャーからの引き合いもでてくると、お金の理想の衝突もあっただろう。

その中でまた違う葛藤も出てくるだろうから、バンドとして音楽で飯を食っていくと言うときの難しさもたくさんあるだろうな、なんて思う。


恐らくほとんど流通していないと思うけど、日本のバンドマンたちにも是非観てみてほしい内容ですね。