音楽放談 pt.2

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人生の時間 -Boss with DJ Krush


DJ Krush - Candle Chant A Tribute feat BOSS THE MC

Twitterでいまや自己表現の場としてはすっかり定着しており、私もよく見ている。

 

なぜか最近コスプレイヤーの子のツイートがやたら表示されるのだけど、TLが可愛い子で満たされるなら別に悪くないのでニヤニヤしながら見ている。

 

そんな中で漫画を発表している人も結構いるのだけど、その中でも気になる物はいくつかあって、その一つが「100日後に死ぬワ二」というやつだ。

 

きくちゆうき(@yuukikikuchi)という人の漫画で、1日1回更新される4コマ漫画で、100日からリアルタイムにカウントダウンされていくんだけど、そこで描かれているのは能天気というか、間抜けにすら映る人のいい?ワニである。

 

主人公たるワニは多分自分が100日後に死ぬということを知らないのではないかと思うか、カウントダウンは機械的にどんどん進んでいく。

 

1年以上先の予約をしてみたり、年始に大吉のおみくじを引いて喜んでみたりしているのだけど、何かしらの理由で彼は死ぬらしい。

 

別に病気というわけでもないらしいし、それゆえ至って何気ないありふれたしょうもない日常を過ごしている様というのは、みているとなんとも言えない切ないような悲しいような気持ちになってくる。

 

もうあと2ヶ月かそこかしたら彼は死を迎える。

 

だったらもっとやっておいた方がいいことってあるんじゃないか?そんなだらだら過ごしている場合じゃないぞ!などと思ってしまうわけだけど、考えてみれば世の誰もがひょっとしたら同じような運命にあるのかもしれない。

 

遅かれ早かれ、どのような形にしろ私は平等に訪れる。

 

それはいつくるかわからないし、必ずしも自分の因果によるばかりではない。

 

この漫画にどんなメッセージがあるのか、今のところまだわからないけど、本の1年先にすらたどり着けないと宣告されている彼の運命を見ているのは、なんだか不思議な気持ちにさせられる。

 

 

人の死を扱った曲は世の中にはたくさんあって、それこそ大ヒットしている米津玄師の”Lemon”も歌詞を読んでいるとそういうモチーフのように思われる。

 

こういうテーマって最近の映画でも多いけど、あからさまにそれを感動の材料にするのは私は好きじゃない。

 

高校生向けの映画では、こぞって病気で死んじゃう宣告された主人公のあれこれを描いているが、作品としてはちょっと安易ではないかと思ってしまうが、まあそれはいい。

 

で、ちょっと変わり種な視点ながら人の死を扱っている中で、どちらかというとまさに死の間際を描いた曲として凄まじいなと感じるのは、DJ KrushTha Blue HerbのBossがコラボした"Candle Chant"だ。

 

もう間も無く死ぬことがわかっているものを前に、周りの人ができることは気持ちばかりの励ましと、せめて死にゆく彼の思いを少しでもかなえてあげる努力だけなんじゃないかと思うわけだ。

 

どうしたって時間は進むし、彼の死はもう止めることができない。

 

そんな相手に語る言葉なんてそんなに多くはない。

 

この曲は実際の話をモチーフにしているらしいが、死にゆくものを思う気持ち、どうしようもない無力さ、そんなものをとても見事に表現しているヒップホップトラックの名曲だと思っている。

 

掲載したものはインタビュー入りのものではあるが、音源のみのヴァージョンもあるのでそちらもチェックしていただきたい。

 

決して明るい曲ではないし、これを聞いて明日から元気に行こうぜ!みたいなチアフルな曲ではないけど、人生のこの瞬間を噛み締めるには実に素晴らしい効果を発揮するはずだ。

 

 

人生は短い、長いかもしれないけど気がつけば終わっているし、自分では思いも寄らない理由である時急に終わりを告げられることがあるものらしい。

 

30も超えるとたまにそんなことも考えるようになるが、何気ない毎日をちゃんと過ごすって、やっぱり大事なのかななんて思うわけだ。

 

若さは浪費するもの、なんていうけど、本当大事に時間は使いたいね。

 

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