今日サマソニ行くんですが、今年の目当ては完全にStrokesである。
昨年末に早々と発表されたヘッドライナーに彼等の名を見たときには、仕事中にも関わらず大声を出しそうになった。
たしかYahooニュースのトップにも扱われていたので、やはりコメントではレッチリ万歳が大勢ではあったが、個人的には見たいと思っていたバンドだったので、狂喜したね。
そもそも私がStrokesを聴くようになったのも3rdが出て少し経ってからであったので、それ以降の来日はフジロックくらいだったと思う。
ちょうどStrokesが出てきた頃はまだそんなに音楽自体聴いていなかったし、当時はマンソンとかを遅ればせながら聴いていた時期だと思う。
ちょうど高校生のときかな。
その後も名前は知っていたが、あまり興味をそそられなかったのである。
激しいのが好きだったから。
しかし、大学に入りある程度以上聴ける音楽の幅も広がったときに、とりあえず聴いてみよう、と手を出したのが1stなのだが、これが素晴らしくて。
といっても聴いた瞬間にビビビッと来たかといえば、正直そんな事はなかった。
シンプルで何げなさ過ぎて、ああ、みたいな。
ポップで聴きやすいし、シンプルでスマートとは思ったけど、そこまでではなかったんですね。
一体何故これがそこまで評価されているのかが理解できなかった。
彼等の評価がメチャクチャ高い理由の一つが、時代的な背景があるのは確かだろう。
ヘヴィ一辺倒みたい中で、リバイバルと言う価値観お火付け役になった訳であり、その上であれだけかっこいい奴らだったので、一気にその名がしれたのだと思う。
もちろん音楽だけを聴いても、ギターや楽器の絡み合いや、やや気怠さを感じさせるジュリアンのヴォーカルなど、素晴らしいのは確かである。
実際音の重ね方も隙間の作り方もあまりに素晴らしくて、これがセンスだと言わんばかりである。
今では愛聴盤の1つとなっている。
そんな彼等が今年、5年ぶりか6年ぶりに新婦を出した訳である。
2nd、3rdは1stの破格の成功も相まって評価は非常に厳しいものであった。
特に3rdはトンデモアルバムとまで言われる始末。
まあ、わからんではない。
1stの風通しの良さと比べたら、あまりにも複雑怪奇で、聴いていて少し疲れてしまうのである。
2ndについては、全体的に地味な印象ではあるが、これ自体は決して悪いアルバムではない。
良い曲もあるしね。
で、しばらくお休み中は各人のソロ活動が活発で、ジュリアンもソロを出したからね。
曲自体はいかにもStrokes感丸出しであったが、シンセなんかを用いた曲は、はっきり言って奇妙だった。
やっぱりちょっと感性は変態的なのかも、と思ったものだ。
もはや解散かと思われた時期もあったが、無事に新譜が出たのは良かったよ。
で、その新作であったが、こちらはジュリアンのソロを踏まえているせいもあって、従来の彼等のイメージとはかなり異なる印象であった。
曲も変な曲多いし。
ただ、2曲目のシングルカットもされた"Under The Darkness"なんてのは素晴らしく、1stの楽曲を彷彿させる風通しの良さもあり、言う事ない。
でも、総じて言えるのは、1stで何より魅力的であった楽器の一部の無駄もない絡み合いと言う要素はあまり感じない。
なんというか、そこをうまく表現する言葉を私は持っていないのが悔しいが、やはり違うんだと思う。
アルバムとしては好きだし、良いと思うんだけど、果たしてこれはStrokesなのかジュリアンのソロなのか、みたいな話をしたくなってしまうのである。
曲に寄っては別にバンドでやる必要あるの?みたいのもあるし。
いや、逆なのかも知れないけど。
もちろんいつまでも1stを期待している訳ではないけど、ただある種私の期待する要素がないのだろうと思う。
何度もいうが、アルバムとしてダメとは思わない。
良い曲あるし、彼等らしい颯爽とした空気もあり、良いと思う。
だけど、こっから先が見えないというのが正直なところ。
似たようなアルバムを量産するのをよしとするバンドには思えないし、素直に期待通りのものを出して嬉しいタイプでもないだろう。
ファンとしては、似たような楽曲でも、諸処に新しい要素を覗かせてくれれば、それで十分と言う気持ちはあるのだが、そういう訳もいくまい。
正直もうすぐ解散するんじゃないか、とさえ思う。
今回のアルバムの制作に関しても、あんまり仲良さげな感じでもないみたいだし。
でも、それで良いと思う。
そうなれば、ファンとしては残念ではあるが、一方で無理しなくていいでしょ、と思うし。
まあまだ解散すると発表した訳でも何でもないがね。
ともあれ、今日は楽しんできます。
多分Beady Eyeがわっしょいわっしょいで、その後は結構いれかわると思うけど。
生ジュリアン達を見てきます。
ちなみに今は『Room On Fire』聴きながら書いてました。
やっぱり良いですね。