2005年頃は、UK中心に新人バンドがたくさん出てきた。
Maximo Park、Block Party、フランツとか、いわゆるポストパンク系のバンドがいっぱい出てきていたね。
LCDとか!!!とか、NY勢の台頭が著しかったのもこの頃からだろう。
その頃のバンドは既に2nd~3rdアルバムまで出している。
今名前を挙げたのはまだまだ現役のバンド達。
デパーチャーズなんていうバンドや、Shit Discoあたりは既にどうなっているのやら。
当時のそういったバンド群の中で、やや浮いている印象であったのは、The Subwaysというバンドだろう。
Nirvanaに影響を受けたような直線的なロックンロールは、当時のいわゆる流行からすると逆に特殊に感じられたものだ。
3ピースでベースは女の子、そして当時ヴォーカルとこの子はつき合っていて、後結婚、今は既に離婚しているが、相変わらず3人で活動している。
ちなみにドラムはヴォーカルの弟という具合で、実にインディっぽい編成。
若さあふれる1stから、一発屋的に終わってしまうかな、と思っていたが、今年3rdをリリースした。
今聴いても1stの"Oh Yeah"は素晴らしい曲だと思う。
青春、て感じだね。
一方アルバムとしてはまあ悪くない、程度。
だから余計に期待してなかったんだけどね。
先日彼等の2ndを買ったのですよ。
ヴォーカルは喉の病気で手術して、声質がやや変わってしまったので、どうなる事か、なんて思っていた訳であるが、聴いてみてびっくり、いわゆるわかりやすいくらい良い感じに成長しているのである。
まずなにより曲の粒がいい。
1stのときは非常にムラがあったが、楽曲の力強さも増して、コーラスもうまいし、一方でキラキラした輝きはある。
相変わらずのロックンロールっていう感じの曲達は、実に良い。
割と変態的な音楽を好んで聴くのだが、たまにこういうストレートン曲を聴くとなんだか安心するのである。
系譜的にはASHのような位置づけだろう。
非常に似たメンタリティを感じるのである。
ちなみにベースの女の子は今は別な男がいるらしいが、若さ故変なしがらみもなくバンドが継続できているのかもしれない。
3rdはまだ出たばかりで聴いていないのだが、またそのうち聴いてみようと思う。
雑誌の評価を観てみると、悪くはない、という感じみたいだが、まあ流行廃りのこの世界、彼等の音楽は決して新鮮な訳ではないのだが、でもこういう音楽はいつの時代も必要なんだと思う。
良い曲が書ける、というのはやはり大きなアドバンテージだよね。