音楽放談 pt.2

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隠れ家的名盤 ―Stars

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最近の日本の洋楽市場は非常に規模が縮小しているとか。

要は売れないと言う話である。

それは何故かと考えたときに、まず単純に接点がない。

地上波で洋楽を紹介している番組がどれほどあるか。

よしんば見た目にエキセントリックなガガとか、かわいらしいアブリルくらいか。

それらを聴く人でも、そもそも音楽ファンではないので、そこから別のバンド・アーティストへ展開していく事は希有であろう。

そして、そもそも音楽を聴きたい人が少ないと言うことも多分にあろう。

いやそんな事はない、僕は私は音楽が大好きで、アレとかこれとか聴いているよ、という人はいるが、彼彼女の聴いているのは音楽ではなく歌である。

だから英語がわからない、という理由で洋楽は聴かないのである。

その時点で音楽は聴いてないと言う事をいっているようなものだ。

別にそれが悪い事だとは思わないけど、でも勿体ない気がしてしまうのは、まあ大きなお世話だよね。


そんな状況であるから、ますます洋楽を聴く人はマイノリティである。

私は邦楽も聴くけど、でも話はあわない人の方が多い。

今更それをどうこう思う事はもうないけどね。

で、恐らく日本では人気と言う概念すら成り立たない位の知名度しかないバンドの一つが、カナダの良心Arts & Craftsから独立して、独自の道を歩み始めたStarsである。

今やアルバムは恐らく全て買うくらい大好きなバンドである。

音楽的にはエレクトロポップ系ロックで、詞が非常に物語性に飛んでおり、音楽的にも文学的な匂いを感じさせるバンドである。

いとことで言えば上品だと思う。

上品という言葉がおよそロックのイメージとは遠いと思うけど、ある種の典型をロックと考えるような人はそもそも音楽的なリテラシーが低いと言わざるを得ないと思っている。

それはともかく、非常に穏やかで、静かで、時に物鬱げで、淡々としているけど、聴いていて心地の良い音楽である。

刺激的な音楽ではないので、中高生が聴いて楽しい類いではないだろうと思う。

でも、良い曲を書くんだ。


今回画像で載せているのは、多分1stにあたる奴である。

『Night Songs』というタイトルが示すように、深夜1時過ぎ以降に聴いているときっと心地良くてしかない感じ。

男女のツインヴォーカルなんだけど、囁くような静かな歌い方なので、静かに、ゆっくり聴きたい感じ。

このアルバムではスミスの曲もカバーしている。

まだ聴いた事ないので個人的にはピンと来ないけど、ようはソッチ系が好きな人は良いと思う。


音楽的な事はほとんど書いていないのだが、最近このバンドが大好きで。

既に4枚のアルバムを出しているが、どれも良質。

綺麗な曲ばかりなので、女性にもお勧めである(特に文化系)。

派手さのある音楽・アーティストは確かに刺激的で面白いし、わかりやすいけど、そうでない音楽やアーティストがマニア向けで意味不明かと言えば決してそんな事はない。

メディアが取り上げるのは、あくまで一部でしかなく、また専門でもない限り、ほとんどの人間は音楽自体良く知らないはずである。

先日Youtubeでめざましで放送されたサマソニのニュースを観たけど、紹介があまりにひどくてびっくりした。

K部の知らないくせに知ったかぶりな紹介、どうせ視聴者も知りはしないだろうと言う適当さが露骨過ぎてひどかった。

別に少女時代を一押し的に紹介するのは全然構わないのだけど、行った事もないフェスについて適当過ぎるコメントはさすがにダメでしょう。

「さすが、サマソニはすごいですね」て、どの辺がさすがだと思うのか是非聴いてみたいね。


それはともかく良いバンドなので、是非聴いてみてほしいものだ。