音楽放談 pt.2

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身近な平和に寄せて ―Eagles Of Death Metal

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音楽は聴いていて何かしらの意味でポジティブになれることが大事だと個人的には思っている。

例え暗い音楽だとしても、そこに救いを観るのであれば、それは彼にとってポジティブが経験であるはずである。

私も大概くらい音楽を好むし、書庫でもNINを設けているくらいだからそれはおわかり頂けるだろう。

Joy Divisionとかも大好きだしね。

一方で能天気な位明るい音楽ももちろん聴く。

その代表格と言えるのがやっぱりEagles Of Death Metalである。

Quens Of The Stone Ageのジョシュがやっていることでも有名であるが、底抜けにノー天気でご機嫌なロックンロールである。

歌詞もエッチでふざけた下世話さがいいのだけど、純粋に楽しくやろうぜ、というスタンスが大好きである。


先日新譜『Zipper Down』をリリースしており、今作もまた非常にいい感じにふざけている。

ブックレットの写真もジョシュとヴォーカルのジェシーがアホなコラージュ写真で楽しげにしているのが何とも素敵だ。

割と真剣に作った感じのあった前作に比べると、曲もまた良い意味での軽さが戻ってきていて素直に楽しい音楽なのである。

まあ、ジャケットからしてふざけていますしね。

そんな彼等の名前をまさか日本の地上波で耳にする日が来るとは夢にも思わなかったが、残念なが非常にネガティブなニュースの中であった。


彼等はちょうどこのアルバムのリリースツアーの最中だったのだが、先日のパリの同時多発テロに巻き込まれてしまったのだ。

一番死傷者も多かったコンサートホールでライブをやっていたのがまさに彼等であったのである。

1500人ほどのキャパなので、日本で言えばリキッドより少し大きいくらいの規模なのだけど、ソールドアウトしていたようなので会場の密度はかなり高かっただろう。

そんなところで銃を乱射されれば逃げ場なんてない。

幸い、といっていいかわからないが、バンドのメンバーは全員無事で、既にアメリカに帰国しているらしい。

しかし、スタッフだった人も亡くなってしまった人もいたようで、ツイッターなどでは順次ニュースや、他のアーティストからも悔やみが囁かれている。

彼等のバンド名が「デスメタル」と入っているため、スケープゴート的に「そんな音楽がこの事件を呼び寄せた」という風潮も一瞬あったようだが、先にも書いたように彼等はデスメタルとはほど遠い、陽気で明るい楽しい音楽である。

ヴォーカルのジェシーもショーマンシップ全開のナイスガイだし、アホな顔をしながら腰をくねらせている。

大体このバンドが生まれた経緯も、離婚して落ち込んでいたジェシーを勇気づける為にジョシュが「女の子がいっぱい集まるロックンロールをやろうぜ!」というところから始っているので、この世を呪うとか、そんな価値観からは遥かかなたな所にあるのである。

そんなせっかく楽しいはずのライブで、こんな事件が起きてしまったことは残念でならないし、以降の彼等の活動や、この会場にいたファンの人たちにとっても生涯に渡り楽しくない経験をもたらしたことは怒りしかないね。

犯人はISというから、もういい加減にしてくれよって話しである。

なんでそんな訳のわからない奴らにせっかくの人生を台無しにされないといけないのか。

宗教だかなんだか知らないが、そんなに殺したいならまず自分から行ってくれって話しだ。

その方が誰も悲しまないし、嫌な思いもしない。

当の本人も人殺しと呼ばれることもなく、安らかにでいようものを、要らぬ正義感か何か知らんがそんなもので巻き込まないでほしい。

まあ、テロってのはそういう性質のものなのだろうけど、どうしようもないよね。

余談だけど、このツアーではサポートでDeftonesも出ていたらしいが、彼等は既に出番も終わっていたこともあり、全員無事であったそうだ。


いずれにせよ、世界はなかなか平和にはならないし、日々のささやかな平和もいつ急に壊されるかわからない世の中である。

そんな中では彼等のような陽気でアホな位な音楽は、ささやかな楽しみを与えてくれるものである。

それをぶち壊すようなことは、止めてもらいたいね。

『Zipper Down』より”Complexity”