音楽放談 pt.2

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灼熱の静寂 -Cruyff In The Bedroom

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毎日本当に暑い。

あとこの暑さが何日つづくんだ、なんて思っている間にもう8月も半ばに差しかかろうとしている。

暑さ寒さも彼岸まで、なんて言葉あるわけだが、少なくとも35度を超える日は少なくなるだろう。

なってくれ。

こんなクソ暑い時期に聴きたい音楽といえば、やっぱりアッパーなアグレッシブな曲というのが定番だろうが、このどこにも逃げ場がない感じがフィードバックノイズにあふれるシューゲイザーが、結構夏に合うなと。

聴覚全てを覆い尽くすフィードバックノイズはあたかも蝉のなき声のように響き、肌を刺すような日差しはあたかも浮遊するギターのように云々。


ということはさておいて、この肌に沁みるような暑さと肌に沁みるような音像が、いかにもしっくりきたのですね、個人的に。

毎週土日は用はなくてもとりあえず外をぶらぶらするようにしており、それはこれだけ暑かろうが続けている数少なくない私の習慣なのだけど、今日もフラフラと大したようもないのに灼熱の街へ繰り出した。

その時にヘッドフォンから流れていたのは、日本が誇るシューゲイザーの雄、キングオブシューゲイザーことCruyff In The Bedroomの1st『Perfect Silence』であった。

知る人ぞ知るという感じではあるが、私も彼らちゃんと聴き始めたのはつい最近だ。

シューゲイザー自体私はそんなに好んでいくジャンルではなかったし、本家マイブラの良さがわかったのもつい最近だ。

その流れで日本にもちゃんと評価されているバンドがあるというわけでちゃんと聞こうと。

今ではちょこちょこだが音源も集めているんだけど、この1stはタイトルがとても素晴らしいね。

完璧な静寂という、およそシューゲイザーとは対極なイメージの言葉だけど、だからこそそのセンスに拍手を送りたい、偉そうに。

静寂と言いつつもちろんシューゲイザー、フィードバックノイズにあふれたその音楽は良い意味での様式美、これぞという音楽を奏でている。

様式美と言いつつも、アルバムごとに少しずついろんな異なる要素が混じっているんだけど、その中では純粋にシューゲーザーっぽいアルバムだと言えるのではないだろうか。


彼らのライブは2回くらい見ているんだけど、ちゃんと観たのは2回目のみ。

海外での評価の方が高いであろう彼らは、下北の100人くらいのキャパの会場で、次週は海外でライブだと言っていたな。

実際日本でこの手の音楽をやっている人なんて数少ないしね。

それでも、曲も演奏も良かったし、こうしたセンスも私は好きですね。

ちなみに、彼らのバンド名はサッカー選手から取っているだけあって、CDのディスクはサッカーボールのデザインを模している。


景色が揺らぐ、アスファルトに陽炎が現れるほどの暑さを表す景色には、シューゲイザー的なノイズの向こうで空間を揺らすような音像と見事にマッチするのである。

まあ、頭が熱中症初期症状としてグラグラしているだけかもしれないが、ともあれ季節にあった音楽を、もっと言えばその時の環境にあった音楽を探してみるのは実に面白い。

ぜひ一度試して欲しいし、自分なりにこの夏に、死にそうなくらい暑いこの夏にぴったりな1曲を見つけて欲しいところだ。

そうしてぴったりな音楽が見つかると、この暑さも結構楽しくなるから不思議である。

それが音楽の力というものだろう。

"Hotel Honeymoon"