音楽放談 pt.2

SEO強化をしていこう。

小休止9「アンチな人々」

オリコンの上半期セールスランキングが発表されたそうだ。

1位はミスチル

アルバム出したっけ?と思ったが、たしかに観たことのあるジャケットだった。

時間の流れが速過ぎて、あるいはその都度密度が高過ぎて、すっかり忘れていたが。

ちなみに売り上げ枚数は122万枚と、このご時世にあっては大健闘であろう。

さすがミスチル、もはや不動の人気だ。

自分ら世代にも彼らのファンは非常に多く、野郎同士でカラオケに行けば必ず誰かが唄うし、女の子受けもいいらしい。

是非覚えてやる!とは思わなかったがね。

個人的には大して興味ないのである。

悪いとは思わないけど、別段良いとも思わない、そんな感じ。


それにしても、どんな人でも人気者には批難はつきもの、というのはこの手の記事では非常に良くわかる。

気持ち悪いだ、稚拙だと、色々出てくるものだ。

一方でファンの「嫌いな人はいない」発言も困ったものだが、しかしあえてこの手のコメント欄で過剰な批判を展開する必要はあるのだろうか、とよく思う。

良いじゃないか、それで喜ぶ人がいるのなら。

音楽の意味なんて人それぞれなんだし。

まあ、自分もどちらかと言えば批判的な言葉をついいいたくなる困った性格なので、気持ちはわかるけどね。

実はそういう人の大半というのは、そのアーティストそのものに対する感情よりも、それを取り巻くファンに対しての批判的な感情が強いように思う。

先にもあげた「嫌いな人はいない」と言ってしまう人、あるいはCDを何枚も買ってしまう人。

そういう人は、実はちゃんと音楽を聴いていないような感じがして、そういう奴がグダグダいうことが許せない、という側面があるように思うのである。


ファンにしてみれば、それは自分にとって至極の音楽であり、歌であり、まさに人生のBGMであるところのものを最大級の賛辞でもって讃えたいのだろう気持ちは、そら良くわかる。

だってファンだものね。

しかし、あくまでそれは個人の感情に止めておくべきであって、人に勧めるのは構わないが強要する、あるいは唯一の価値であるかのような態度はやはり取るべきではない。

如何に人気ものと言えど、結局は1対1の価値観のはずである。

100万枚売れているから価値がある、という人であれば話は別であるが、本当に好きなら理由はそこにはないはずである。

であるならば、それが理解できない人がいたとして疑問こそあれ、それを批判する理由はないし、まして強要するような愚行はおかさないだろう。

でも、しばしばそういう傾向がこの手のアーティストのファンには多いような印象がある。

あるいは、個人的にはみんなでこぞって「いいよね、いいよね」などと言い合っている様も気持ちが悪い。

そこにある種排他的な空気が感じられ、自分のようなものはいかにも居場所がないのである。

高校時代のカラオケを思い出すよ。


まあ、批判する人の中には純粋にミスチルというバンドが嫌い、という人も多いようだが。

偽善的である、レベルが低い、などなど。

でも、そう思っている人にとっては、ミスチルに対するいかにも音楽的に優れている、と言った評価が許せないんだろうね。

好きなのは構わん、しかしアレを知ったかで優れた音楽とは言うな!といったところであろうか。

自分などはなんだかんだ言っても音楽的なことはよくわからない。

しかし、最近大分鍛えられてきたので、そういう人のいい分も幾分はわかるような、気がする。

歌詞やなんかはたしかに重要かも知れんが、果たして彼らの「音楽」という枠組みにおける面白さはどこにあるのか、という視点を持ち込んだとき、面白みはないだろう、というところであろう。

メロディはあるけどそれだけ、みたいなね。

彼らの曲は、メロディは確かに出るけど、その他の一切は不思議なくらい思い出せない。

まあ、自分の場合、単に聴いてないだけ、ていうのが大きいかもしれませんがね。

いずれにしろ、まあ売れているんなら、それでいいんじゃない?

別に彼らはMars Voltaになりたい訳でもなかろうし。

ビートルズっぽい感じなら、多分いいんだよ、いわゆる日本のロックバンドは。

一応言っておくけど、あくまでビートルズ「っぽい」だけだからね。

とりあえず、自分はへ~としか、思わなかったのでした。


ちなみに、トップ50位が発表されていたのであるが、持っているCDが1枚もなかった。

ましてこのウチの何枚が聴いたところで自分にとって価値を持ちうるのか、わからない。

実は最近割と好んでJ-POPの番組とか、ラジオとかを聴くので、結構知っている曲はあるのであるが、実につまらない曲が多いのである。

で、思ったのは、やっぱり歌詞というか、言葉のセンスが概してない。

深みがないというか。

もう少し考えてみようよ、と思うのである。

あるいは、感情は大事だが、それだけじゃ駄目でしょ、大人なんだから。

あるいは、またこのパターンか、いい加減飽きられてしまうぞ、とかね。

少なくとも、一回聴けばもう食傷気味になってしまう、そんな感じ。

別に高尚ぶるつもりはないけど、はっきり言って感性としては中高生レベルの内容だと思う。

もちろん全部とは言わないけど、少なくともラジオで頻繁に流れる類いの音楽はそう思う。

聴いていて、これはちょっと俺らくらいの世代じゃ聴けないだろ、と思うものでも、実は想定リスナーはジャストだったりして、え?と思うもの。

言葉に大した意味を求めないだけかも知れないけど。


実は、現代社会においては考えること、考えなければいけない事があまりに多いから、こういう考える余地のない歌詞が必然好まれるのかも知れない。

ウチの会社の29歳(♂)は、エイベックスが総力をあげてハイプしている(しかし失敗している)Girl Next Doorを聴いているのだとか。

マジか!?とびっくりし、思わず馬鹿にしまくっちゃったけど、実際あのグループに関しては魅力が見つからない。

前向きな歌詞、といっても、さすがに浅すぎるし、今流行のエレポップ的な路線をやろうとしているのだろうが、小室ミュージックの焼き直し以下でしかないし、ヴォーカルの子も比較的かわいい程度。

多分いい子なんだと思うけど、少なくともタレント的な魅力は感じない。

また、ダンスが得意だそうだが、売り物のレベルではないだろう。

歌も人並み程度にうまいくらいだし。

しかし、わかりやすいと言えばわかりやすいからね。

この人は、ぶっちゃけ本当に頭が悪いので、考えると言う事自体ができないんだけど、中には考えたくないから、という人もいるんじゃないかな。

彼らに関しては多くの人がそれに気づいているのだろうが、一応50位以内には入っていたね。

まあ、頑張ってくれ、ガルネク


ともあれ、やたらと「真剣」という概念が蔓延している最中、殊音楽に関して言えばどこか嘘くささを覚えるものが跋扈している現実というのは実に面白い。

たしかに当人たちは真剣にやっているのかもしれないし、実際真剣だろう。

仕事だもの。

でも、だからこそ音楽に取っては面白くないのだろうね。

だって、仕事なんだもの。

商業音楽という奴の背景が、何となく見えてくる思いがする、か。